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ハザト大森林へ①


一人じゃないと安心するよね。


エクレールの街を離れ、旅を続けて7日程。この間の行程は平穏なものだった、


この間は、特に立ち寄る場所はなかったので移動のみ。基本は乗り合い馬車や貸し出し馬車による移動なのでのんびりとしたものだった。


徒歩移動も当然するんだけど、ユマとリズ(そう呼んで欲しいですわ!と言われたのでそう呼ぶことにした)の荷物が割と多いため、基本的には費用は掛かるが馬車利用となっている。


──実はリズから馬車を提供しましょうか? と言われたけどこれは断った。雇い主が雇った相手から馬車とかいう高価なものを貰うとか聞いた事がないし、そもそも我々は一度目的地についたらしばらくそこに滞在する予定だ。そうするとその間ずっと馬車を預けておく必要があり、結果余計な出費がかさむだけである。


なのでレンタル、或いは荷物を運ぶための馬がいれば充分という訳だ。


そんな感じで、移動中は特にトラブルもなく穏やかなものだったわけだ。概ね馬車の中だったしね。


どちらかというと、多少なりとも面倒な事が起きたのは街についてからだ。


なにせ若い女性4人組だ。しかもスタイル抜群のユマや公爵令嬢だけあって顔面偏差値が非常に高いリズがいる。ノインさんだってちょっと中性的な感じはあるけど美人さんだ。俺も自分で言うのもなんだけど外見は可愛いと思うし、そりゃ目を付けられる。正直立ち寄る街で毎回声を掛けられたくらいだ。


全部あっさりあしらわれてたけど。大抵はユマが上手く言葉で追い払っていたし、多少強引に出てくるのにはノインさんやリズが(ある程度)実力行使を敢行していた。


俺? みんなに守られてたけど何か?


4人の中で唯一の内面男なのに何してんのって思われるかもしれないけどさ、まだちょっと見知らぬ男っぽい奴に迫ってこられると体がちょっとびくっとしちゃうんだよ。それにユマみたいにあしらい方に慣れてないし、リズとノインさんみたいに実力行使に出れる実力もないから……


情けないけど、明らかに今の俺は守られる側なのだ、だからこそ護衛を雇っているわけだし。いずれは自分で身を護れるようになるつもりだけど、今は無理。なので皆に甘えちゃっている。正直体格を考えても、俺が前に出張ったって役に立たないしね……。


まぁ、そんな感じで頻繁にナンパは受けはしたものの、それ以外に大きなトラブルはなく。俺達は目的の街へとたどり着くことが出来た。


目的地の街の名前はハザリア。


街の規模はエクレールと同規模か、やや劣る程度。即ちそこまで大きな街ではないが、割と人の数は多い。


その理由は、この街の東側に大きく広がるハザト大森林と呼ばれる広大な森林だ。我々の目的地もここである。そして同業者も多い。


このハザト大森林はその広大さもあり、トップクラスにレアな薬草類はそれほどないものの、採取できるその種類は非常に多い。また、薬草以外のちょっと()()()()()な植物──そう、以前使用したヌベタみたいな植物も多いのだ。そういう意味では今の俺には非常にお誂え向きだといえる。


実は当初、恐らくは魔術士を雇うのは無理だろうと考えていたので、当面はエクレール近郊の森を散策するつもりだったんだよね。あそこの森も広いから全然回り切れていないので。


だけど、想定外にリズという優秀な魔術士を雇う事が出来た結果、このハザト大森林が目的地に変更になった。魔術士と剣士の護衛となるとあの森では明らかに過剰戦力で、かつあの森にある植物の大部分はほぼ大森林でも採取可能なので、切り替えたのである。


ハザト大森林はエクレール近郊の森に比べて危険な獣や怪物の類が多く存在するが、その大半はノインさん達で対処可能なレベル。一部危険なクラスの怪物もいるが、そいつらは生息地域が明確になっているので、近寄らなければまず遭遇しない。


──ハズだったんだけど。






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