壁の顔
読みに来て頂いてありがとうございます。
一時期なんですけど、学校で同じ夢を見たって話で盛り上がったことがクラスであったんです。
最初一人がこんな夢見た〜って言ったところに男子女子どちらかに限らずに自分もそれ見た!みたいな感じでクラスでも盛り上がっていました。
夢の場所は学校の校舎の裏の外壁で、その壁に目を閉じた女の人の顔がくっついていて、その顔と話すという内容でした。
話す内容はそれぞれ違うみたいで無くし物の場所を聞いて、探してみたらあったとか、ケンカした友達ともうすぐ仲直りできるよ、とか良かったなって思うことが多かった。
ある日の朝、五人くらいの子が集まっていて、ちょっと真剣な顔して話していたからどうしたのか聞いてみたら、壁の顔と話したんだけど目が開いていて、その目が真っ黒でみな同じ内容の話しで、
「信号は後ろを見ないで前に向かって走るんだよ、できるだけ早く走りなさい」
って言われたって。
その翌日、登校していると大きな十字路で事故があったようで。
警察と先生、親と思われる大人がいる中に昨日集まっていた子たちがいた。
その日の休み時間に聞いた話。
いつも一緒に登校するわけでも無いけれど、夢の言葉が気になって早めに学校に向かう事にした。
それなのに皆んな同じ事を考えたのか信号の前で全員そろってしまった。
怖くなってみんなで全速力で信号を渡った。
瞬間、さっきまで自分たちがいた場所に車が突っ込んできた。
事故を見ていた人もたくさんいたし、その時いた別のクラスの子も誰かが発した「走れ!」の声につられて走ったおかげで巻き込まれなかったらしい。
その後、徐々に壁の顔が出てくる夢を見る子は減っていき、しばらくすると誰も見なくなったようです。
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