ハンカチが無い
読みに来て頂いてありがとうございます。
いつも友達と帰る約束をしているのだけれど
その日はみんなお休みやそのまま習い事に行ってしまったりで仕方なく一人で帰ることになった。
一人で帰るって言ったって、どうせ違う学年の子達だって歩いてるわけだし。
まぁ大丈夫と思ってた。
下校時間になって自分も出ようとした時に
トイレに行きたくなったので寄ることにした。
トイレで用をすませて外に出る。
校門を出るとすぐ坂道になっているのだけれど人がいない。
そういえばトイレから出てから人に会っていないような気がする。
改めて振り返って学校側を見ても坂の下を見ても誰もいないし話し声も聞こえない。
何かがおかしいと思った。
このまま走って家に帰ろうか、学校に戻って人を探そうか。
焦って、汗と涙が出てきたので、とりあえずハンカチでふこうとポケットに手を入れた。
さっきまであったハンカチが無い。
トイレで使ったから落としたのか。
焦る気持ちはおさまらなくて汗もどっと吹き出てきてるし、ハンカチを探しにトイレに戻った。
戻る前も人とすれ違うことは無かった。
トイレの手洗い場まで来たけれどハンカチが無い。使ったからてっきりここにあると思ってたのに。
とりあえずさっき使ったトイレを見てみると角の方にハンカチが落ちていた。
手を洗った時に使ったはずなのに・・・と思いながら拾って。
その時、何となくもう一回トイレをしたくなってしまって用をたした。
一回落としちゃったから汚いかなとは思いつつ、たたんであった側を裏返しにして汗と少し滲んでた涙をふいてトイレから出た。
廊下には数人の子供たちが話し込んでいる。
そこから下駄箱のところにも坂道にもまだまだ人がいていつも通りの帰りの風景が広がっていた。
そのまま帰らなくてよかった。
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