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【完結】死んで幽霊になったと思ったら、戦国時代で神視点?  作者: よぎそーと
4章 芝上の無謀 関八州版

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59回目 下野国、宇都宮氏

 戦争を終えた芝上勢は下野国への侵攻を目指していく。

 その準備に時間がかかるが、それは着々と進んでいる。

 二ヶ月か三ヶ月もすれば、活動可能となるはずだった。

 ただ、そう簡単にいくとも思ってない。



 それだけの時間があれば、下野国の宇都宮が動く可能性がある。

 彼らとて相模・伊豆の事が伝わってるはずだ。

 これを機会ととらえて動き出す可能性があった。

 そうでなくても、明日は我が身と警戒はするだろう。

 かつて芝上に攻め込んだのだ。

 その報復を警戒しないわけがない。



 もちろん、越後の長尾だって動く可能性がある。

 彼らからすれば、芝上は危険な存在だ。

 短期間に上野・武蔵を制圧したのだ。

 警戒して当然である。

 それらが今、相模・伊豆をも占領した。

 かつて芝上に攻め込んだ者達だ。

 同じように芝上に攻め込んだ下野・越後にやってくる可能性がある。



 それを警戒して、この両者が動く可能性があった。

 実際、下野・越後からは、上野に攻め込む話も出ていた。

 相模・伊豆方面に敵が向かってる間に攻め込んでしまおうと。

 理にかなった話だ。

 しかし、実現は出来なかった。

 両国にそんな余裕がなかったためである。



 相模・伊豆と状況は同じだ。

 天候不順が数年も続き、作物が実らない。

 食糧生産も下がり、まともに動けるものが減っている。

 兵の確保も難しくなっていた。

 集めても、本来の力を発揮できないものが多い。

 また、長期間の行動をおこなうだけの食料もない。



 かき集めればどうにかなるが、それでは不満も増える。

 今の状況では、他所から買い集めるか、領民から無理矢理奪うしかない。

 そうして食料を確保しても、国内統治が難しくなる。

 あえてそうして食料を集めて他国に侵攻するのも手段の一つだ。

 そうして他国にある食料を手に入れれば、収支はプラスになる。

 いっそ、そうやって領民をたきつけても良い。



 だが、さすがにそこまでやる者はいなかったようだ。

 領民を移動させるのも手間だし、統率するのも面倒なのだろう。

 アツヤのように、人をたきつける者の方が少ないのかもしれない。

 おかげで芝上は攻め込まれずに済んでいたのだろう。



 そして攻撃する機会を逸して、芝上の侵攻を受けることになる。

 相模・伊豆を制圧した4ヵ月後。

 芝上は下野国へと向かっていく。

 相模・伊豆に向かったときと同様に、専業兵8000と募集兵4000の1万2000で。

 対する宇都宮氏は4000の兵をかき集めることしか出来なかった。

 これでも相当に無理をしたのだが。

 数の劣勢は明らかである。



「それでもやらねばならん」

 報せを受けた宇都宮氏の棟梁、宇都宮成綱は嘆息しながら宣言する。

「相手はあの芝上だ。

 聞けば、元は農民だったという。

 それが成り上がり、武家を倒して今の地位を手にした。

 そのせいか、武家や国人に容赦がない」

 それを耳にする居合わせた家臣はつばを飲み込んだ。

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