45回目 どうしても倒しておきたい脅威
越後。
長尾氏の拠点である。
このままでは上杉謙信が出て来る。
今はまだ生まれてもいないが。
そういった将来は今のうちに断ち切っておきたかった。
でなければ、将来、最悪の禍根になる。
「戦上手だっていうからなあ」
歴史ゲーム程度くらいしかやった事は無い。
しかし、それでも名前くらいは聞いたことがる。
戦争の天才と聞く戦国武将だ。
放置など絶対に出来ない。
「武田信玄も怖いけど」
こちらも放置は出来ない。
放っておけば確実に脅威になる。
さっさと潰しておきたい。
だが、今はまず越後である。
理由は単純なものだ。
今回、長尾氏は攻め込んできた。
ならば、その為の道があるという事。
放置したら、またやってくる可能性がある。
それを早めに潰しておきたい。
越後の竜が誕生するまでに。
ただそれだけだ。
ただ、それならそれで、急ぐ必要があるのか、とも思う。
まずは足場固めとして、相模・伊豆に攻め込み。
それから下野も吸収してから事にあたればいい。
それだけの時間はある。
北条も今は大人しくなった。
背後にいる今川は怖いが、そちらもまだ何とかなる。
ならば、これらを制圧して国力を高めてからの方が有利だ。
しかし、そうすると国内統治の問題が出て来る。
それに時間がとられると、上杉謙信が生まれてしまう。
それまでにはどうにかしたい。
となると、統治までに時間をかけてる場合でもない。
兵力の回復という問題もある。
武家や武士を大量に排除した為に、どうしても中核となる戦力がない。
それらを回復するのにも時間がかかる。
それを待って南と東に攻め込んで。
首尾良く国をとってもだ。
統治も上手くやっていったら10年や20年はかかる。
その間に上杉謙信が生まれたら面倒な事になる。
「無理してでも、越後に攻め込んだ方がいいよなあ」
後の問題を考えると、そうした方が無難に思える。
ただ、あと数年もあれば、統治体制もととのってくる。
そうなれば、相模と伊豆、下野を制圧する事も出来る。
そうなってから越後に攻めても余裕は出来る。
ここが悩み所だ。
出来れば懸念を無くしてから行動に出たいが。
ただ、越後を先に制圧し、それから関東を手に入れるというのもある。
その場合、越後という背後を無くす事で有利になれる。
それはそれで魅力的だ。
「さて、どうしたもんだか」
ただ、何にせよ兵力の回復に時間がかかる。
今すぐに行動が出来るわけではない。
早くても一年か二年の時間は必要になる。
その期間をどうするか。
それも考えていかねばならない。
そして、一番の問題を解決せねばならない。
「何にしても人だよな」
人材。
これがとにかく足りない。
そこをどうにかせねばならなかった。




