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落ちこぼれは伝説の女神と契約する  作者: 黒神レイ
一章 契約
3/47

3、番いの指輪

レインと街に出掛けます。

「なぁ、夜月。

何か良いことでもあったのか?」


僕は武雄と玲子と食堂で朝食を食べていると、武雄が突然聞いてきた。


「どうして?」

「最近、お前が生き生きして見えるから気になったんだ」

「そう言えば、最近良く笑う様になったもんね」

「別に何も無いよ」

「本当か?」

「本当だよ」

「まぁ、いいか。それより今日街を見に行くんだけど、夜月も行こうぜ」


昨日の訓練の後、エグリットさんから実戦訓練の一環としてダンジョンを探索するので、3日間休んで体調を万全にしておけと言われていた。


「ごめん。僕、ちょっと用事があるんだ」

「エグリットさんと特訓か?」

「まぁね」

「そうか、じゃ仕方無いな。また、今度一緒に行こうぜ」

「うん。じゃ、僕行くね」


僕はおばちゃんにトレーを渡すと、急いで城門の前に向かう。

城門の前には、仮面を外したレインが立っていた。


「ごめん。待たせちゃったね」

「うんうん大丈夫だよ。それより早く街に行きましょ」

「ちょっと、レイン!?」


僕はレインに手を引かれて、街に向かって走る。

街は活気に溢れ、人間の他に獣人やドワーフなど多くの種族が歩いてる。街道には沢山の露店が出ていて、呼び込みの声などが飛び交っている。

レインは楽しそうに歩いている。


「夜月は何処か寄りたい所はあるの?」

「うん。訓練中に剣が折れちゃったから、新しいのを買おうと鍛冶屋を見たいんだ」

「なら、先に鍛冶屋に行こう」


僕はエグリットさんから紹介された鍛冶屋に向かった。

鍛冶屋では筋肉の塊の様な男の人が、鉄を打っていた。


「いらっしゃい。何が欲しいんだ?」

「剣を1本欲しいんだ」

「そうか、この中から選んでくれ」


そう言って、剣を3本出してくる。

左は豪華な装飾がされとても綺麗で、真ん中も柄の部分に細かい装飾がされている。

右は左と真ん中の剣と違って、何の装飾もされて無いが、刃は鋭く一目で業物とわかる。

僕は迷わず右の剣を選ぶと、男の人は笑顔になった。


「合格だ。若いのにいい目をしてる。名前はなんて言うんだ」

「夜月です」

「俺はモーガンだ。お前に合いそうなのは、この剣だろ」


モーガンは真っ黒な剣を出す。

僕はその剣を2、3回振る。


「見た目より、全然軽いですね」

「その剣はブレイドレイヴンという魔物の硬い羽根を使っている。

ブレイドレイヴンの羽根は硬く、鋼鉄の鎧や盾でもバターのように切り裂くほど鋭い。

その剣もその特性を活かして打ってある。

更にそれに魔力を流すと、風の刃を3つ出現さることが出来る」

「これ、どれくらいするんですか?」

「欲しいんだったらやるよ。お前はいい客になりそうだからな。

それと俺の兄弟が他の国や街でも鍛冶屋やってるから寄ってみてくれ」

「ありがとうございます。寄ってみます」


僕とレインは鍛冶屋から出て、再び街を歩く。


「レインは何処か寄りたい所はある?」

「私はあそこかな」


レインは1軒の店に入る。

中にはいろいろなマジックアイテムが置いてある。


「ここは変わらないね」

「あら、レインちゃんじゃないかい!顔が治ったのかい!良かったね~!私はあのとき何も出来なかったから悔しくて悔しくて……」

「お婆、泣かないで」

「レインちゃん。この人は誰だい?」

「異世界から来た人で、夜月って言うの。

私の顔を彼が治してくれたの」

「本当なのかい!夜月くん、ありがとう。レインちゃんを治してくれて」


お婆は昔有名な回復魔法を使う魔術師で、城で務めていたことがあり、引退後は街でマジックアイテムの店を開いた。

レインは良くお婆の店に来ていて、お婆はレインを孫の様に可愛がっていた。


「それでレインちゃん、何か欲しい物でもあるのかい?」

「お婆、番いの指輪はある」

「あるよ。そうか、夜月くんにあげるのか」

「番いの指輪って何ですか?」

「ヴァウダブって言う真っ白い鳥の魔物がいて、

その魔物が番いになると生涯を共にするという特徴があるんだ。

この魔物の魔石を使って1組の指輪を造り、愛する人に渡すという、今はやる人は少なくなった古い習わしだね」


お婆は、2つの指輪を取り出す。

シンプルなデザインで、小さな蒼く輝く魔石だけが付いている。


番いの指輪

分類:指輪

種別:希少級

スキル

『共鳴』

これと対になる物を持った人間が死なない限り壊れ無い。


「その指輪に血を一滴垂らして指輪を付ければ、もう片方の相手が死なない限り指輪は壊れなくなる」

「夜月が嵌めてね」

「本当に僕でいいの?」

「うん、夜月が私を助けてくれたから。だからお願い」

「分かったよ」


僕とレインはそれぞれ血を一滴垂らし、指輪をレインの薬指に嵌める。


「夜月。レインちゃんを頼むよ」

「はい!」




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