19、断罪
今月3つ目です。
そろそろ2章も終わりかな………。
「ソフィラちゃん、今度は何処が見たい?」
ソフィラちゃんが起きると私達はすぐに彼女を連れてオルガーナの街を見て回った。
街は完全にお祭り騒ぎで、たった数時間前まで戦っていたのが嘘の様に皆楽しそうだった。
すると突然、ソフィラちゃんが立ち止まる。
「お兄ちゃんはどこ行ったの?」
「夜月はちょっと用事があって出掛けてるの。
大丈夫、すぐに来るからね」
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お祭り騒ぎの街を見下ろし、闇に紛れて男達はじっと息を潜めていた。
狙うのはたった1人。
失敗すれば自分達の命が無い。
「魔導国から仕入れたこれの性能を試すのはいいが、子供1人殺すだけなのに何で俺達が出ないといけないんだよ」
「しょうがねえだろ。今回の獲物の周りには、帝国兵を虐殺したものすげぇ冒険者がいるんだからよ」
「そんな奴等を相手にしてまで殺さないといけない子供って何なんだ?」
「分からないな。おっ、見えたぞ」
そこにはターゲットの真っ白な猫人族の少女と一緒にいる冒険者達だ。
情報では冒険者達は5人のはずなのだが、夜月という名前の冒険者だけいなかった。
「一体、もう1人は何処なんだ?」
「呼んだか」
その瞬間、一斉に背後を振り向いた男達を濃厚な殺気が包み込んだ。
男達はその殺気で動く事が出来無かった。
駄目だ。この相手だけは敵に回してはいけないと本能が警鐘を鳴らす。
「雇った奴の名を言って大人しく消えるか、俺に殺されるか。
好きな方を選べ」
バルク・ミラライトは男達が来るのを待っていた。
「まだか、まだ来ないのか……」
そのとき、ドアがノックされる。
バルクはドアに駆け寄り急いで開けると、そこには夜月が立っていた。
「な、何故貴様がここにいる!?」
「あんたの首を取りに来ただけだ。
安心しろ、今屋敷いる奴等は全員寝てるから邪魔は入らないぞ」
「貴様、私を誰だと思っている!
私に手を出せば、ぎゃあああああああああああぁぁぁ!」
「クズが喚くな」
俺は剣をバルクの腹に突き刺し、蹴り倒す。
真っ白な床を血が赤く染める。
「た、たすけてくれ。死にたくない」
「そうか、ならお前が何故あの娘を殺そうとしたのか言え。
全て話せば助けてやる」
「分かった、話す話すから」
すぐに、バルクは全てを話した。
自分がソフィラの父親では無く、本当の父親はソフィラの母親を手に入れるために目の前で殺したこと。
母親は妊娠していて、父親とそっくりの真っ白な毛を持って産まれてきたソフィラがイラついて仕方なく何度も暴行を加え、ソフィラの母親はもう飽きたと言う理由で微量の毒を毎日飲ませて殺したこと。
攫われた自分の息子を助けるために、ソフィラを代わりに渡したことやその他の自分がやって来た悪事を全て話した。
「約束通り、全部話した。たすけてくれ!」
「ごめんな、気が変わった」
俺は剣をもう一度バルクの腹に突き刺す。
「何故だ!助けてくれるのではないのか!」
「あれは嘘だ。俺は元々お前を殺しに来たんだよ」
「貴様あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「死ね」
俺は剣を横に振るいバルクの首を切り落とした。
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「ごめん、遅くなった」
俺は急いでレイン達の所に行くと、ソフィラが抱き着いて来る。
俺はソフィラの頭を撫でる。
「一緒に見てまわるか」
「うん!」
俺はソフィラの手を握り、レイン達と街を見てまわった。




