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落ちこぼれは伝説の女神と契約する  作者: 黒神レイ
二章 帝国と月狐族
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15、死ねない苦しみ

更新です。

「夜月!」

「夜月、ごめん。一優が………」

「ああ、大丈夫だ。

一優、さっさと起きろ」


夜月が一優の体に触れると、緑色の光が一優を包む。

体中の傷が消えていき、一優が目を開け起き上がった。


「あれ、何で俺は生きているだ?」

「夜月、今のって」

「蘇生魔法を使った。

ただし、死んでから1日たった者は蘇生出来ないけどな」


勇也の左腕が夜月目掛けて伸びるが、大剣で斬り飛ばす。

斬り飛ばした腕が煙になって消え去り、勇也の左腕が元通り生えてくる。


「どうやら人間をやめる代わりにいい物を貰ったようだな」

「ゆるるるさないいいい、ころころころ殺すすすす!」


勇也の剣から更に黒い煙が出て、アンデッド達が現れ襲いかかる。

夜月は大剣を振るい難なく倒していくが、最後の1体になったとき動きを止めてしまった。


「嘘……、どうして……」


レインはその人を見て涙を流した。


「どうして……、どうしてお婆が!」


そのアンデッドは、レインを実の孫の様に可愛いがっていたお婆さんだった。


「そそそいつは、俺がががががお前ららの居場所を知ってるるると聞いいいいいたたたんだががが、言わなかったたたたたからからからころころころころ殺したんんんんだよよよよよよ!」


勇也が笑いながら話してた。

俺は後悔した。

あの時、こいつを殺さなかった俺を。


「レイン、いいって言うまで目を開けるな」


レインは頷き、目を閉じたのを確認した俺は大剣を構える。


「お婆さん、すみません。

レインを絶対に幸せにするので、ゆっくり休んでください」


俺は大剣を振るう。

そして、お婆さんの体に大剣が触れるその瞬間。


「ありがとうね。レインちゃんを頼むよ」


それはアンデッドの感情の無い顔では無かった。

あの優しい微笑みを浮かべ、小さな声で静に言った。

そして大剣はお婆さんの体を切り裂き、お婆さんは光になって消えていった。


「レイン、もう目を開けていいよ」

「夜月、お婆は……」

「ありがとうとレインを頼むって、微笑んでいたよ」


俺は大剣をアイテムボックスに仕舞い、1本の直剣を取り出す。

その剣は刀身が鎖で覆い隠されている。


「俺が甘かった。

あの時お前を殺していれば、お婆さんが殺されお前に操られることが無かったんだ!」


鎖が弾け飛び、漆黒の刀身が表れる。


「永遠に死に続けるがいい!

《送る》アート」


刀身が黒い光を放つと虚空から鎖が現れ勇也の体に巻き付き、動きを封じる。

俺の後ろに巨大な門が表れると、扉が開け放たれ真っ黒な腕が何本も伸び鎖を掴むとゆっくり門に向かい引き始める。


「あれは一体何なの……」

「あれは冥界へと繋がっている門で、この神剣アートは門を召喚し冥界に送るんだ。

冥界に送られた人間は永遠に拷問を受け続ける」


神剣・アート

分類:直剣、神聖、封印

種別:神話級

スキル

『冥界送り』

門を呼び人間を冥界に送る。

送られた人間は一生死ぬ事が出来ず、永遠に拷問を受ける。

『召喚』

冥界の魔物を呼び出す。


「ふざけけけけけけるなななな!

俺ははゆゆゆゆゆゆ勇者なんなんなんなんなんだぞぞぞ!」

「うるさい、さっさと行け!」

「絶対ににににこうこうこうこう後悔いいいいさせてやるるるるるるる!

俺にににに手を手を手を手を手を出したたたたことことことおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


勇也が門の中に入ると扉が閉まり跡形も無く消える。

刀身の光も消えると鎖が巻き付きまた刀身を覆い隠す。


「ティア、ソフィ、レインの側にいてやって欲しい。

一優はネーロの所に行って、保護した子供たちを見ていてくれ。

セリスは結界を張って、攻撃からみんなを守ってくれ」

「分かった、夜月はどうするの?」

「俺はこの戦いを始めた元凶を始末してくる」


勇也の持っていた剣を踏み砕く。

俺はマスクを被り元凶の元へと走り出す。


呪剣・カーサ

分類:直剣、呪い

種別:秘宝級

スキル

『血染め』

人間を殺せば殺すほど持ち主を強くする。

『アンデッド化』

殺した人間をアンデッドにする。

アンデッド化した人間を剣の中に取り込み、必要なときに呼び出すことが出来る。

『精神狂化』

使えば使うほど持ち主の精神を狂わせる。

『異形化』

持ち主の体を魔物化する。

持ち主が黒ければ黒いほど強い魔物になる。



─────────────────────────────────



「勇者が殺られた!?」

「はい、現在勇者を倒したと思われる男が味方の部隊を次々倒しこちらに向かっています!

このままでは部隊が壊滅します!」

「落ち着け、まだ我らにはこれがあるのだぞ」


フランクは懐から3つの玉を取り出す。


「フランク様、それは!」

「そうだ、この玉にはSランク級の封じ込まれていて、解放すれば余の意のままに操る事が出来る。

いくら相手が勇者を倒せるとは言っても所詮は人間。

Sランク級の魔物を3体同時に相手にするのは無理だわ!

奴がここに来た瞬間、無残に殺されるだろう」














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