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無能(自覚あり)の働き者  作者: 欠伸の人
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1.ひどい人

人生・・・人の一生とは何のためにあるのだろうかと中学生の頃から思い続けてきた。


50を超えた今でも息子夫婦と自分の違いを見て思うことがある。

中学生の頃は中二病の言葉のように自分は国の駒であり、その為なら命をも捨てると思っていた馬鹿な時期もあった。

勿論そんなキチガイ行為を今思うと頭が痛くなるが、そんな生真面目な性格だったので敵をよく作った。

主に同学年・・・。


それが原因で野球のクラブチームを内部崩壊させてしまったことがあった。

この時期が一番酷かったのは自分は頑張ってチームのために貢献していると思ったことだ。


頑張っているので先輩から頼まれたことを全て時間以内に終わらせ、余った時間は後輩の指導と自分の練習とやるべきことをこなしていたが、同学年にもチームの仕事を終わらせるために命令口調で手伝ってもらったことがある。

勿論ヘイトがたまり、自分達の代になると怒りが爆発してチームは後輩を巻き込んだ主導権闘争となってしまった。


監督は放任主義者だったので致命的になってから動いたので時すでに遅く、チームは自分の退団と同学年全員の強制引退で全てが終わった。


高校では反省し、野球をやめて文科系部活で自分のやるべきことはやるが、それ以上のことはせずに人の動きをよく見るようになった。

その為友達もたくさんできたのだが、部長を決める時期になると自分はどうしようもない人間であった。


あの権力闘争が楽しくて仕方がないのだ。

自分のことを狂人であると自覚はしていたが、それが生き甲斐なので本能のままに動いた。


観察しているので他の有能な部長候補をさせないために大会の時等に自分が仮部長になるように計算し、顧問の信頼を受け連絡役を勝ち取ると、自分は悪魔だと思いながらもライバルを全て蹴落とした。


負けた部長候補から受けた冷ややかな目は今でも忘れない。

しかし当時はそれが快感だった。


自身の最後の良心が自分が企業に入ればその企業に悪影響を及ぼすと考え、農家に弟子入りして技術を継承していった。

勿論自身の狂気はここでもしっかり発揮して娘さんを貰うことに成功する。


しかし生まれたときからある性的な病気のため子供を作ることができなかった。

養子をとることも考えたが、妻が浮気をしていることを知っていたので泳がせた。


子供ができると妻はストレスで亡くなった。

息子は幼く、お義父さんやお義母さん、実の両親の協力もあり血の繋がっていないことを自分だけの秘密にして育てていった。


一般的には有能な人物だったかもしれないが、それ以上の才能を潰してきたことから今では自分は無能な働き者だと思っていた。


そんな私の最後は本当に呆気なかった。

転んだ真下にあったレンガの角が首に刺さったのだ。

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