最弱の異能?
※作者はたびたびスランプに陥ります、ご注意ください※
※主人公がころころ変わります、ご注意ください※
朝、まるでアマゾンのような密林で目を覚ます。
俺はいつもの様に夢じゃないことを再確認して藁のような物で作られた寝床を後にする。
「いつ見ても慣れないなぁ・・・」
1990年、東京と呼ばれる都市に誕生した俺はすくすくと健やかに育ちそれなりの家庭でそれなりの人生を歩んでいた。
転機が訪れたのは大学2年の夏、俺達「異常現象研究会」(よくもわるくも常識外なことから)通称:異常研と呼ばれるサークルの合宿を行っていた。
テーマは『一部地域での神隠しについて』で、神隠しが頻繁に発生するスポットの調査をしていた。
どっかのバカ会長が周りの制止も聞かず、面白そうだから!と怪しげな石に触れたとたん俺はこの世界に生まれてきた。
いや、頭は良いんだあの人。面白そうなことが第一、楽しいことも第一、自分のために自分の人生を費やす”我が道を往く”典型的なタイプだ。
話がそれたな。
まあそんなわけで転生してきたわけではあるが異常研メンバーはここには住んでいない様だ。
あの人たちなら俺とは違って異常な行動にためらいが無いからいまごろ神童と呼ばれていることだろう。
あれは一歳の頃だっただろうか?
いまだ「おぎゃあ」しか喋らなかった俺は考え抜いた末、周りの子供達の行動に沿って生きてきた。
この異世界で生きていくための決断だった。
おかげで周りから浮くことも無く、平凡な毎日を送っていた。
「おはよう、かあさん、とうさん」
朝食の用意をしていたとうさんと朝の狩りから戻ってきたらしいかあさんに挨拶をする。
「おはよう、ミコト」
「シャッシャッシャ、今日はドブギが獲れたぞ!喜べ!」
前者はとうさんであり、後者はかあさんだ。
もちろんこの世界での常識は”父親が狩り、母親は家事をする”のであるが、うちはかあさんの方が男らしい。どこに惚れたんだとうさん・・・。
求婚したのはとうさんだそうだ。かあさんは性格がアレだが容姿はいい。体が目当てで「言い寄る男は居たようだが全部返り討ちにした」と子供の頃武勇伝を語ってくれた。
「とうさん」
「なんだいミコト、不思議そうな顔して。ボクの顔のどこかおかしいかい?」
なんだろう、非常に寒い、冷や汗が止まらない!
「いや、かあさんのどこが好きになったのかなぁ・・・と・・・」
途端に寒気は消えて、どこか熱っぽい眼差しでかあさんを見るとうさん。なんだろう、とても乙女っぽいぞとうさん。
「まだミコトにはわからないだろう・・・。そうだな、あと五年くらいしたら教えてやろう」
俺は不思議そうな顔で木でできた小さなテーブルに着く。
おいしそうな朝食の香りに思わず頬を緩める。
まあ、そうだよな。だって俺いま十歳だし。
主人公変わりました。早いですね^^;
一応大分構想は固まってきました。ラストの終わり方も・・・
ただ・・・途中が書けない私としましてはいまだ不安が残ります・・・