〜■D7□D紅茶追放王子様〜
ーーどうも皆様ごきげんよう。私。
ーードルジェリン王国の第二王子ーー
ーー《デージョ・ヴ・ドルジェリン》王子ーー
ーーに仕える。お目付け役の執事。
ーー《モンストロ・ブラン》と申します。
ーー以後、お見知り置きを。
幼い頃からヤンチャで目の離せない《デージョ王子》でしたが、この度。王都よりめでたく遂に追放なされました。
ーー罪状は、『腐った葉の煮汁を大事な国民に飲ませるとは何事か!!』罪でございますーー
……ああ、《腐った葉の煮汁》と言うのは《デージョ王子》が、こよなく愛飲している《紅茶》と言う飲み物の事でございます。《デージョ王子》と共に私《モンストロ・ブラン》も愛飲させられております。とても美味な《紅茶》ではございますが何せ紅茶と言う概念の無いこの世界。まぁ。《紅茶》だけにとどまらずとも新しいモノを受け入れるのは難しいものでございます。このドルジェリン王国の国王(ドルジェリン二世)も例外では無く《デージョ王子》が密かに紅茶を作って庶民に流していた事実を知り大激怒。
そして『腐った葉の煮汁を大事な国民に飲ませるとは何事か!!』罪に処せられ。晴れて《デージョ王子》は王都を追放なされました。此れは余談ではありますが、王都では今回の追放の件で《紅茶追放王子様》と呼ばれています。
「ーーだからぁ!!腐った葉の煮汁では無く《紅茶》だって言ってんだろうがっ!!クソ親父!!」
《紅茶追放王子様》もといードルジェリン王国の第二王子ー《デージョ・ヴ・ドルジェリン》王子の怒号が玉座に座するドルジェリン王国の国王(ドルジェリン二世)をものともせずに煌びやかな謁見の間にて響き渡ったーーーー。
「ーークソ親父とは何だっ!!謁見の間であるぞっ!!王と呼べっ!!王とっ!!」《デージョ王子》の怒号に怒号で返すドルジェリン王国の国王(ドルジェリン二世)誠にとても良く似ている親子である。
「《紅茶》だと申しておりますっ!!クソ国王様っ!!」
心なしか申し訳程度に言葉遣いが、本当に少しだけ。スズメの涙程には丁寧になった《デージョ王子》が幾分抑えた怒号で言う。その様子を御覧になっていたードルジェリン王国の第一王子ー《ダージョ・ヴ・ドルジェリン》王子。即ち。《デージョ王子》の心優しき御兄様が、クスクスと楽しそうに微笑み。
「本当に父様とデージョは仲がよろしゅうございますね」
ーー何て、仰られ。直ぐ様。国王(ドルジェリン二世)と《デージョ王子》が、親子共に仲良く声をお揃えになり。
「ー「ー仲良くねぇーわ!!」無いわー!!」
ーーと本当に仲良く仰られました。そしてクスクスとお笑いになる《ダージョ王子》因みに《マーガリン王妃》(ダージョ王子とデージョ王子の母君)と妹君の《グッジョ姫》は只今、絶賛バカンス中でございます。実に自由な王家であるが《デージョ王子》は輪をかけて自由な御方だ。
「ーー兎に角だ!!貴様が《コウチャ》等とふざけたことをほざく限りは、ここへはおけぬ!!」
「ーーふざけてねぇ!!俺は確かにー紅茶の神様ーから啓示を受けた!!紅茶の伝道者だと言っている!!」
……この件については、私も《デージョ王子》少しおふざけが過ぎますよ。……と思っております。
「ーーまた貴様は、わけのわからぬ事をぬかしおって!!腐った葉の煮汁なんて飲むからだっ!!」
「だからぁっ!!《紅茶》だっつってんだろぉ!!」
国王(ドルジェリン二世)は、俄に痛みだした頭を押さえ《デージョ王子》に告げたのだったーーーー。
「ーーもう良い!!ードルジェリン王国第二王子ー《デージョ・ヴ・ドルジェリン》貴様には王都からの追放を命ずる!」玉座に座するドルジェリン王国の国王(ドルジェリン二世)の放った厳かな威厳轟く恐ろしく低い雷轟の如き声が煌びやかな謁見の間にて響き渡った。
ーーこうして私の仕える。
ーードルジェリン王国の第二王子ーー
ーー《デージョ・ヴ・ドルジェリン》王子ーー
ー紅茶の神様ーから啓示を受けたと言う。紅茶の伝道者なる。ヤンチャで自由が過ぎる《デージョ王子》は晴れて王都からの追放を告げられ。めでたくー紅茶追放王子様ーとなられたのでございます。




