〜■D14□D勘違いするな!取り敢えず別邸に住むだけだからな!〜
「…ふぅ…さてと」食後の《紅茶》で一服した《紅茶追放王子様》は徐に白磁器のティーカップをソーサーへ戻し。
「ー夕食も美味しかった事だしー」と。静かな声音で呟き「ー改めてーこのコンニャ」……一瞬噛んだが何事も無かったように「ー婚約を破棄させてー」と改めて宣言しようとしたところで私は叫びましたーー!!
「ーー取り敢えず別邸にお住まいになって!!」ーーと。
すると《紅茶追放王子様》は「……ベッケン?」と。疑問符を漆黒のグラボブレイヤーの華麗な髪が煌めく頭に浮かべ(・・?)「……誰だソイツは?」とお訊ねになられました。
一瞬、豪華な広間に永久と思われる様な静寂が訪れた後「あっ…いえ…ベッケン?では無く…別邸…で御座います」と。僭越ながら私は丁寧に訂正させて頂きました。
……再び訪れた静寂の中で「……くっ!」《紅茶追放王子様》が謎にダメージを喰らっている……おそらく《別邸》の事を謎に《ベッケン?》と聞き間違えたのが恥ずかしかったのだろう。……うん。実に尊い♡(^q^)♡
「んんっ!」実に尊い♡(^q^)♡《紅茶追放王子様》は、これ見よがしに咳払いをして「その別邸と言うのは何だ?」と。小さく早口で訊き返す。聞き間違えた羞恥心からかほんのりと朱に染まる白い頬と耳が……実に尊い♡(^q^)♡
溢れ出るヨダレをナフキンでさり気なく御上品に拭い。
「ーえと、昼下がりにアフタヌーンティーを御一緒させて頂きました。あの中庭とー紅茶工房ーの在るピクセル家の別邸に御座いますー」と申し上げましたなら。
不意に《紅茶追放王子様》はーーガタンッッ!!と。席をお立ちになり「ー灰汁抜き蓮根(←※悪役令嬢の事だよ)ソナターまさかあの時のー紅茶の神様の煮干し飯を受けし紅茶の伝道者ーな使用人!?」と繊細な指で私を指差して驚愕の声を上げました。
「ーあ、えと、《煮干し飯》では無く《思し召し》で御座いますー」《紅茶追放王子様》の言い間違いを僭越ながら私は丁寧に訂正させて頂きました。
……三度訪れた静寂の中で「……くっ!」《紅茶追放王子様》がまたしても謎にダメージを喰らっておられる。おそらく《思し召し》の事を謎に《煮干し飯》と言い間違えられたのが恥ずかしかったのだろう。うん!!実に尊い♡(^q^)♡
「んんっ!」実に尊い♡(^q^)♡《紅茶追放王子様》は、これ見よがしに再び咳払いをして「ーソナタが灰汁抜き蓮根(←※悪役令嬢の事だよ)だったのかー」と。小さく早口で訊き返す。聞き間違えた羞恥心からかほんのりと朱に染まる白い頬と耳が……実に尊い♡(^q^)♡
「ーあ、えと、《灰汁抜き蓮根》では無く《悪役令嬢》で御座いますー」《紅茶追放王子様》の言い間違いを僭越ながら私は丁寧に三度訂正させて頂きました。
「ーーぶふっ!」《紅茶追放王子様》のお目付け役の執事ー《モンストロ・ブラン》ーは、吹いたwww(笑)
そして《紅茶追放王子様》は今まで、私の事に気付いていなかったのね(笑)天然過ぎて草生えるわwww(笑)
まぁ。あの時は作業着だったし王子が名乗らなかったから私も名乗らなかったしね。気づかなくても無理ないわ。
「ハッ(゜д゜)!なっ、ナロージュ様!大変です!この王子様はアフタヌーンティーを御一緒したあの素敵な御方なのでは!?」
オドオドメイドちゃん《ドリル・メイドール》が可愛く灰色の瞳を真ん丸にして驚愕の声を上げた。
…メイドール…アンタもか!と。私は心の中でツッコむ。
「こっ、婚約破棄宣言が余りにも鮮烈でしたので、気がつきませんでした!」
オドオドメイドちゃん《ドリル・メイドール》が可愛く灰色のドリルツインテールをグルグルと回して言う。
「…その…ドリルツインテールにも見覚えがある…そうか…ソナタらは、あのアフタヌーンティーの時の……作業着を着ていたので、てっきり使用人かと思ったぞ」《紅茶追放王子様》は驚き過ぎたのか半ば放心状態でーードサッ!と席へと力無く座り「…何か…混乱してきた」とぼやいた。
「ーデージョ王子ーどのみち婚約破棄をしたとしても王都を追放された我々は、征く当ても無き身の上…此処は一度、婚約破棄の件は保留に致し。ナロージュ様の御厚意をお受けになってはどうでしょうか?」
王子のお目付け役の執事ー《モンストロ・ブラン》ーが、優しく静かな声音で王子を諭すーー。
ナイス執事!ナイス進言!流石は一流の執筆だわ!
渡りに舟とはこの事よ!ナイス《モンストロ・ブラン》!
「…そうだな…何かもう…ちょっと今、何も考えられん…何だか…疲れた…」《紅茶追放王子様》がボソリと呟く。
「ーどうか心ゆくまで別邸にてお休みくださいませー」
これしめたとばかりに私は淑やかに気品を纏わせ申し上げました♡(^q^)♡
「勘違いするな!取り敢えず別邸に住むだけだからな!」
《紅茶追放王子様》は捨て台詞を吐く様に私に向かいそう言ったのだった。




