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姫探し  作者: 温泉ことね
8/21

乙女ゲームから飛び出してきた男


*****************************************


昔々…と言っても3年ほど前。

一人の女の子(独身26歳)がいました。

彼女は彼氏と別れたばかりで、とても寂しい思いをしていました。


その寂しさを紛らわせるため、彼女はあるゲームを買いました。



そのゲームは当時とても流行っていました。

内容はいわゆる恋愛シュミレーション。

眉目秀麗な男性と恋愛を楽しむものです。


はじめは軽い気持ちで始めた彼女ですが、

思いの他のめり込んでしまいました。

彼女は五十嵐師走というキャラクターが一番のお気に入りでした。


いつしか彼女は

「彼が画面の中から飛び出し、現実での恋人になってくれたら

どんなに良いだろう」

そう思うようになりました。


そんな中、彼女はネットである情報を目にするのです。


☆二次元の彼氏を三次元に呼ぶ方法☆


彼女は「バカバカしい…」と思う反面

この方法を試さずにはいられませんでした。


結果は……






*****************************************




「そっか、あの子がキヨが探してた姫の生まれ変わり…」


キヨ?清彦の、キヨ?


「だから俺が見えるのかー」


「そうそう!昨日やっっっと見つけてさぁー。」


「え!?何、昨日!?すごいじゃん、良かったじゃん!」


「サンキュー師走。これも、君と出会えたおかげだよ。」


不審者の二人は空中であぐらをかき、

男友達のような雰囲気で話している。

知り合いだったのか。


「きぬちゃん…?」


ひかりの声が聞こえたが、

上空から目が離せない。


「良かったー、さっき俺あの子にチューしなくて」


「は!?」


キヨが空中で立ち上がり、不審者その二に詰め寄った。


「貴様!!姫にまで手を出したのか!?」


「いや、だからキスしてないってー」


「黙れ!!斬り殺してやる!!」


そう叫ぶと、腰の刀を抜いた。


「お、落ち着けって。ギャアアアアアア」


空中で刀を振り回す不審者と

それを必死で避けて逃げて行く不審者。


「ごめん…ひかり」


「きぬちゃん!顔色、悪いけど…」


「お腹がー悲鳴をあげてる」


震えを抑えるため、お腹を両手で覆う。


「つまりウ〇コがもれそうなの。ごめんね、ちょっとトイレ行ってくる!!」


私は一目散に走り出した。

背後からひかりが私の名前を呼ぶ声と、

警察官の人が何か言っている声が聞こえたが

かまわず走った。









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