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Seasons  作者: 殊月隼士
8/14

禁黙聖

2014/06/27 改変

 その噂を最初に聞いたのは、入学式の時だった。

「なぁ、参道。“クラウン”って知ってるか?」

「ううん。何それ?」

 あれは式典の真最中。一応、形式上静かにしていなければならない場ではあるが、高校となれば話は別。僕は運良く友人と隣同士になったので、小声で雑談をしていた。

「なんか、今ネットを騒がしてる戦略家らしいんだけどさ。なんでも、ヤーさんとつながっているらしくって、何組かにまたがって自分の策を流してる、変な奴がいるらしいよ」

「ふーん。変わった人もいるもんだね」

 その時、それはその程度の、ただの噂話。

 だからまさかこんな事になるなんて、僕は全く微塵も、予想してはいなかった。



――時は流れ、文化祭当日。事件の幕開けを告げたのは、一発の銃声だった。

バァァァァァン

 その音は一瞬、空を震わせたが、すぐに人の喧騒の中に消えていく。多分、皆何かのイベントだと思って、気にも留めなかったようだ。

それを聞いた時、僕は中庭にいた。自分の委員会の出し物の模擬店で、売り子をしていたのである。だが、それを聞いた瞬間、

「ごめん、ちょっと急用!」

僕は駆け出していた。

「ちょ、参道君!?」

「あんなに慌てて、何かあったのかしら……」

 仲間の声を背に、申し訳ないなと思いつつも、それを無視して僕は走った。確証は無い。でも、何となく、嫌な予感がした。彼の、“クラウン”の身に、何かあったんじゃないかって。



 ネット上に突如現れた、謎の犯罪プランナー。通称“クラウン”。

 その正体が少し気になって、こそこそと、そしてカチャカチャと調べてみた。でも、どんなに調べても、どんなに捜しても、見つかるのはその花々しい経歴と、数々の計略だけ。ネット上にいるはずなのに、いくらサイトを漁っても、本人に関しては影も形もつかめなかったのに。“クラウン”は案外、僕の身近にいた。

 しかも、半分冗談で僕が、

「えー。そんな事言うお前がクラウンだったりしてな」

と言うと、

「あぁ、そうだよ」

あっさり自分の事を認めやがったのである。あの時はぽかんと、開いた口が開かなかったものだ。

 そう。何を隠そう、“クラウン”の情報を流した僕の親友、(すず)(かさ)(らい)()こそ、ヤーさんや組の幹部とお知り合いの戦略家、黒いピエロ、“crown”だったのだ! 彼は、普段は面倒くさがりだけど、自分の興味のある方向にだったらどんな犠牲でも払うという、何とも厄介な性格の持ち主だった。だから、噂を聞いた時から、もしかしたらとは思ったんだけど……。でも、まだ見習いとはいえ、探偵の端くれである僕に尻尾もつかませなかったのだから、大したものだと思う。

 まぁ彼に言わせれば、鈴笠お気に入りの作家の作品から、キャラクターと名前をもらってきただけ、らしいのだが。ネタも最初の方はそこから拾ってきたモノだったそうな。

 ……いや、より正確には、その作家のブログに、

“いつかこんな人が本当にいたら、世の中面白くなりそうですよね。”

と書かれていたのを真に受けて、ネット上で許可を取り、作家の夢を叶えているつもりのようだ。……この、鈴笠のあまりの陶酔具合に、僕が引いたのは言うまでもない。この辺りの事情も一通りは聞いたのだが、未だによく理解できない。

 以上をまとめると、彼は“crown”というよりは“clown”、誰かの掌の上で踊る道化師、という立ち位置のようだ。けれども、実際はそうはいかない。表立って動いているのは鈴笠なので、計画が失敗したときに恨まれるのは、ネタの提供者である彼なのだ。では、何故恨まれるのか。作家の立てた計画通りに行けば、物語上は完全犯罪が出来るはずであり、取引相手であるところのやのつくお仕事の方も、それを期待している。だが、かといってやはり物語は物語、ただの机上の空論なのか、と言えばそうではない。それは、鈴笠と作家の良心がもたらした、ある種当然の結果だった。

 というのも、やのつく職業と遊び半分で絡んでいる彼だが、それでも一応常識はあるので、数カ所ではあるが、計画に穴を開けてあるのである。元々それが、鈴笠が作家からネタを借りる時の条件だったからだ。“自分の冗談半分の計画で、犯罪者が増えてしまっては、元も子もないから”と。僕は会ったこともないし、その人の作品も読んだわけではないが、それを聞いただけでも実に人間が出来ている作家だと思う。だから、ほとんどの場合は、その計画を実行すると、失敗するように出来ている。そもそも、彼がクラウンになった目的が、そういう計画に乗ってやってくる悪党共を、あわよくばお縄にかけよう、という若干正義感のあるものだったりしたのである。

 だが、ごく稀に、ごくごく稀ではあるのだが、ものすごい強運の持ち主がいて、度重なる偶然に守られ、計画を完遂しちゃう人がいるのだ。だからクラウンは噂が噂を呼んでしまって、その一部の人達に神のような存在として、若干あがめたてまつられている。だからこそ、その評判が高まれば高まるほど、失敗した時の裏切られた感も一層高まる。だから、気をつけていたのに。

 彼が狙われないように。


「はぁ、はぁ……。どこだ、鈴笠……」

 彼の居そうな所は粗方回った。クラス展示の教室、体育館、武道室、そして――

「ここが最後か……」

彼が所属する、化学部の展示会場。特別教室棟三階、化学実験室。人でごった返していた教室棟とは違い、閑散とした人気のない場所。そこに、

「大人しくしろぉ!」

拳銃を持った黒服の二人組の男と、

「止めて下さいぃぃぃぃぃ!」

必死の抵抗を試みる鈴笠がいた。

 彼は男達に拳銃を突きつけられ、部屋の隅の方にまで追いつめられていた。

――やばい! とりあえずあいつらをどうにかしないと。でも……丸腰は辛いな……。そうだ。ここにある薬品を使えば、何とか。えーっと、ダイナマイトってどうやって作るんだっけか。ああ、もう、塩酸とかでもいいか!

「と、兎に角、行かなくちゃ」

 友人のピンチに、考えがあまりまとまらないまま中に入ろうとしたら、

「貴方には荷が重いわ」

小さな手でガシッと肩を掴まれた。

「ここは、私に任せて」

「あ、貴方は……」

 呆然とする僕をよそに、悠然と中に入っていく白衣の女性。胸には変わったデザインのブローチ。嗚呼、成程。やはり、この人が……。

バァンッ

 わざと派手な音を立てて扉を開け、注目を集めるように登場をした女性。見た目としては少女と形容しても差し支えないのかもしれないが、一応先輩なので敬意をこめて、女性とする。

「あ゛? 誰だてめぇ?」

「……廣野(こうの)()(さき)と申します。ところであんた達、あたしの城で、一体何やってくれちゃってんの」

 にこっ、と無邪気に笑う口元と、それに反して鋭く光る眼差し。鈴の鳴るような愛らしい声と、威圧的な台詞という、絶対的に合わない事を一人でやってのけて、化学部書記、姫幸先輩は颯爽と君臨した。


 廣野姫幸。三年生。化学部書記兼文芸部副部長。そして、僕の所属する美化委員会委員長でもある。どこに行っても、それなりに高い地位に押し上げてられてしまう。それが姫幸先輩だった。そして、今は――

「てめぇ、可愛い顔して言うじゃねぇか……。女だからって手加減しねぇぞ!」

「あら、威勢の良いコト」

二人組の男、しかも拳銃を持ったヤーさんに、丸腰で対峙していた。

「その減らず口、すぐに聞けなくしてやる!」

 おりゃー、と二人がかりで向かっていく彼ら。あーあ。可哀相に。僕は二人に待ち受ける運命を嘆き、合掌した。だって、姫幸先輩に勝負事を挑んで、勝った人なんて今まで一人もいないのだから。

 彼らが殴りかかったその瞬間、姫幸先輩の姿が見えなくなった。と思ったら、

『ぐわぉ!』

妙な声がして、ヤンキー二人組がぶっ倒れた。いつの間に移動したのか、その真ん中に姫幸先輩は立っている。

「本当、相手の力量も測れないなんて、どこの組の下っ端かしら。教育が行き届いてなくて、やんなっちゃうわ。しかも、か弱い女子高校生のパンチごときで、こうも簡単に伸されちゃうなんて。弱いにも程があるわ」

 どうやら、その小柄な体格を生かし、早業で鳩尾にでも一撃くらわしたのだろう。しかも、二人が同時に倒れたところを見ると、両手で。ああ、そういえば、姫幸先輩は両利きだったんだっけか……。

 これだけでも十分すぎるほど勇ましいのに、彼女は腰を抜かしている鈴笠に近づくと、

「大丈夫? 来也君」

すっと手を差し出した。それままるで王子様のようで、男であるはずの僕たちの立場を根こそぎかっさらってしまう格好良さがあった。

「は、はい。……先輩、お強いんですね」

「ふふふ♪ まーねぇ」

 その異様な光景に唖然としつつも、ふむ、確かに僕が割って入ってもきっと、助けになるどころか、逆に鈴笠と一緒に追い詰められて終わりだっただろうなどと、頭の隅で思った。多分、当面の危機が回避された事により、少し冷静になれたからだろう。

 そして、これならもう入っても大丈夫かな、と一歩を踏み出そうとしたら、

「くそ……っ」

考えにふけっている間に、ヤーさん二人組は立ちあがれるようになってしまった。僕は再び、入るチャンスを失う。

 彼らは、突然現れたやけに強い自称女子高校生に不満たらたらのようで、まだダメージの残る体で、よろよろとしながら鬱憤をぶちまける。

「なんで、こんな小娘に、俺らが」

「誰だ、てめえ。一体、何者、なんだ」

 勝者の余裕か、姫幸先輩は猫なで声で、彼らを挑発するように言葉を発する。

「あれ、君達知らないのぉ? “クラウン”って、聞いた事なぁい? 確か、無駄にそっちで有名になってたはずなんだけど」

「! 聞いたこと、あるに、決まってんだろ!? 俺達は、そいつの、計画に、乗って、失敗、したんだ!」

「だから、こうして、復讐、しに、来たんだ。こいつ、にな」

 事情を知らない彼らにとっては、馬鹿にされているとしか思えなかったのだろう。ふざけるなとばかりに鈴笠を指さし、睨みつけるヤーさん達。すると、

「あはははははははははは!」

姫幸先輩はさもおかしそうに笑い始めた。

「何がおかしい!?」

「だってさぁー。そもそも、人から計画もらってくる方がおかしいのよ。それに、罪を犯そうとするなら、あるいは法に引っかかるようなことをするなら、ある程度のリスクは覚悟しないとねぇ。この子に責任押し付けるなんて、筋違いにも程があるわー」

 怒りからなのか、それともただ単に先ほど受けた攻撃から回復してきたのか、先ほどよりも大声で、彼らは怒鳴りつける。

「筋ってんなら、俺たちはそいつが立てた計画で失敗したんだ」

「責任とるのがそれこそ筋じゃねーのか!?」

「だーかーらー、それがそもそもおかしいんだってばぁ」

『あ゛?』

「あんた達もしかして目悪いのぉ? これ、見えない?」

 姫幸先輩が示したのは、自分の胸にきらめくブローチ。それは、真黒い王冠をかぶったピエロを象った物だった。

『ま、まさか……』

「そう。あたしが本家本元。“crown”の原作者。泣かない道化師、王になりたがった愚かなピエロ、さ」

『そんな……』

 ひざからがっくり崩れ落ちるヤーさんたち。それもそうだろう。よりにもよって、見た目だけならば中学生、いや下手すると小学生にも見えかねない少女を自分たちは頼りにし、そしてその少女の掌の上で彼らは踊らされていたのだから。

 一方、驚いたのはヤーさん二人組だけではなかったようだ。

「廣野先輩が、(ひろ)()(ひかり)さん、なんですか?」

 恐怖も忘れ、若干赤みがかった頬で、鈴笠は尋ねる。

「うん、そうだよ。って、アレ? 知らなかったの?」

「はい……」

 やっぱり……。鈴笠は気付いてないと思ったんだ。だって、もし気が付いていたのなら、彼の性格ならとっくに、先輩にアプローチをかけていただろうから。というか、これだけ分かりやすくて何故皆気が付かないのか。ペンネームだって、そんなに凝ったものでもないのに。

 ちなみに、あのブローチはファンからの贈り物だそうだ。先輩って、どれだけファンに愛されているんだろう。

「お、お前がクラウンかよ!」

「さ、さっきは遅れを取ったが、もう容赦しねぇぞ!」

 ショックから立ち直った彼らがすがるように懐から取り出したのは、バタフライナイフとスタンガン。あー。ついに武器(エモノ)出しちゃったよ。あの人達、生きて帰れるのだろうか。

「ふふふふふ」

 ……やばい、かもしれない。姫幸先輩は、口元には微笑みを絶やさずに、しかし眼光は益々鋭くとがらせて、続ける。

「そんなもん出してくるって事はよぉ、お前達、死んでも良いって事だよな……?」

 とうとう口調まで変わってきた先輩。これは本格的にまずい。あの二人、本当に危ない。

「あ゛? ふざけた事言ってんじゃねーぞ、おらぁ!」

「……カッターと、金鎚と、柄つき針と、薬さじ。どれがいい?」

「は? 何言ってんだてめぇ」

「使用方法は順に、斬る、叩く、刺す、抉る♪」

ゾクゾクゾクッ!

 ヤーさん二人組の体が震えたのが、ここからでも目に見えて分かった。ようやく、彼らは姫幸先輩の恐ろしさを理解したらしい。でも、ああなってしまってはもう遅い。止めなきゃいけないのは重々承知しているが、僕じゃ先輩に勝てない。けれども先輩を犯罪者にするわけにはいかない。

――どうしよう……。何か、何かいい物は、いい作戦は……。

 おろおろしている僕の肩に、またもやポンっと手を置く人が現れた。けれども今度は、大きくてごつい手。幸か不幸か。そこにいたのは、グラサンでオールバックな真っ黒スーツの人だった。

「坊主、大丈夫だ。後は俺に任せろ」

 低い良い声でそう言うと、奇しくも姫幸先輩と同じく、ドアをバァンと鳴らして中に入っていく。

「おい、てめぇら!」

『!? 兄貴!?』

「てめぇら……俺の女に何してんだ!」

『えー!!』

 登場もそこそこに、いきなり問題発言を投げ入れてきた黒スーツの人。先輩の交友関係とは、一体……。どうしてこんな人とまで知り合いなのか。というか、俺の女!? じゃあ、先輩は……。

「え? じゃこの女……、いや、このお方は」

「俺の彼女「では、ありまーせんっ」

『えー!』

 これには、ヤーさん二人組も鈴笠も僕も、そして黒スーツの人も皆、ずっこけざるを得なかった。

「そんな冷たい事言うなよぉ、姫幸」

 それでもめげずに、黒スーツの人は甘えた声を出してみるも、

「黙れ。友達やめるぞ」

姫幸先輩に一蹴されていた。

「あ、あぁ、ごめん、姫幸! 冗談、冗談だから! そんな事言わないでぇ」

「分かれば宜しい」

 ここで僕は改めて、先輩をすごいと思った。あの強面のグラサンの人が、いとも簡単にあしらわれている。というよりも、先輩の方が立場上なのだろうか。彼女がしっし、と手を振ると、スーツの男は撤収準備を始める。

「おら、兎に角帰るぞ」

『は、はい』

「悪かったな。迷惑かけて」

「いや、良い」

「じゃ、またな」

 兄貴と呼ばれた、自称姫幸先輩の彼氏の黒スーツの人と、噛ませ犬的扱いになってしまったヤーさん二人組は、こうして帰っていった。


「あのぉ」

 入るタイミングを完全に失い続けていた僕は、ここぞとばかりに入れ違いで教室内に入っていく。

「潤ちゃん!」

ガバァ

「今日も可愛いねー。あー、お持ち帰りしたい!」

「い、痛いです。姫幸先輩」

 最近先輩のマイブームが、僕を見かけては抱きつく事らしく、今日もその例にもれず、いきなり飛びつかれる。ちなみに、僕も背は小さい方であるが、先輩ほどではない。だから、毎回軽いとはいえ彼女の全体重が首の辺りにかかることになり、なんというかこうぐえっとなって大変なのだ。

「あ、ごめんごめん」

 普段ならそんなことお構いなしにぶら下がり続けるのに、今日はすぐに引き下がると、

「それより、さ。見てた?」

少し照れたような、それでいて不安そうな、そんな表情を浮かべた。

「まぁ、はい。あの後もずっと居たんで……。一部始終?」

「そっかぁ。ま、仕方ないか」

 いやー、まずったまずった、と頭をかく先輩に、僕は見たまま感じたままそのままを告げる。

「格好良かったですよ、先輩」

「え? 嘘。本当に? 潤ちゃんにそう言われるとテレちゃうなー。え? 何? 惚れちゃった? 潤ちゃんあたしに惚れた?」

「あはははは」

 僕の感想に気を良くし、いつもの調子を取り戻した先輩は、楽しそうにこちらにすり寄ってくる。すると、いたたまれなくなったのか、奥の方から声がした。

「あのぉ!」

『?』

 嗚呼、そうだ。彼の存在を忘れていた。一応、今回の一番の被害者でもあり、主役でもあるはずの鈴笠は、僕の登場によって完全に置いてけぼりにされた穴を埋めるため、声を張り上げて言う。

「えーと、いくつか質問良いですか?」

「どーぞ」

「い、今の人は?」

「昔の友達」

「と、とも、だち?」

「いえす。ともだーち」

「参道とは、前から知り合いだったんですか?」

「うん」

「委員会が一緒なんだ」

「嗚呼、成程」

「んー、まぁ、あれだ」

『?』

 意味ありげに、そしてこれでもう説明は終わりだ、と言わんばかりに、姫幸先輩がしめた。

「若気の至り、って奴で、ね?」

『・・・』

 その可愛らしい笑顔で、僕達は全てを忘れる事にした。


 そして、僕は委員会の仲間と、かきいれどきの忙しい時間に手伝いに行けなかったクラスの皆に心からの土下座をして、ついでに姫幸先輩からも説明していただいて、その後は普通に文化祭を満喫した。僕達の文化祭は大成功、皆思い思いに楽しめたようである。ただ一人、

「廣野先輩、いえ、広矢光さん! ずっとファンでした! 好きです! 付き合って下さい!」

「ごめーん。あたし今、潤ちゃんに夢中だから♪」

と、軽い感じで見事に玉砕した、あわれなクラウンを除いては。


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