外伝、リュネット
円卓の間にて。
マーリン「今日は色んな人が色んな相手にキスする日です。お気をつけ下さい」
真っ先に危険を感じたエレインが大勢の前でランスロットにチューする。
「ランスロット様の唇の操は私が奪っておきましたから~!」
じゃあ俺もと何故かガウェインがランスロットにチュー。
「一度やってみたかったんだ」
固まるランスロット。
ガウェイン、エレインに物投げられる。
「いや、数多の女に取り合いされる唇とはどんなものだろうかというただの好奇心からで」
むっときたラグネルがじゃあ私もとランスロットにチューする。
泣き震えるエレインにラグネル、ほっぺほっぺと囁く。
あんまり泣くのでラグネルがエレインのほっぺにチュー。
どっちも唇にかましたと思って固まるガウェイン。
アーサーは取り合えず、ランスロットは気を付けろと言う。
そして(まあどうせ自分は精々男とだろうな、モテないし)と思っていた。
ランスロット、居づらくなって外に出て森をふらつく。
今日は一人でいようかな、でも別に僕だけが問題じゃないんじゃと思いつつ、エレインだって大丈夫かな、やっぱ帰ろうかなと思うと、湖の巫女達に取っ捕まり、眠らされ、城に拐われる。
「私達の内誰か一人を選んでチューしないと出られません。みんなランスロットが好きな女の子で、紹介しろって言われちゃって仕方なくてさあ。エレインに悪いとは思うんだけど、まあリスティノス王国はケルトの敵対勢力だし。この娘達の面目もあるし、適当に一人選んでやってよ。そしたらこの娘らも満足行くだろうから」
と言うリュネット。
「私の城でやらないでくれる」とモルガナ。
「一応中立派、って立場なんだからいいじゃん。さあ選んでおくれよ」
「いや、あの普通に出たいんでモルガナさんお願いします」
ざわめく湖の巫女達。
「えっ!モルガナを選ぶ?モルガナを選ぶの?」
「モルガナ選ぶんだあ~」
「ふーん、アーサーに言っちゃお」
「いやモルガナさんを選んだわけじゃ、ただ出してくれと」
「あーもうとっととチューしちゃえ」
リュネット、ランスロットを思い切り押してモルガナとチューさせてしまう。
二人固まって急いで離れる。
「はいっ、ランスロットは出ていっていいよぉ~!言い付け通りにしたからね。エレインいるのにごめんね」
他の湖の巫女達「アーサーに言っちゃおうよ~」
モルガナ、泣き出してしまう。
「うわあああどうすれば、あの、とにかくアーサー王には僕がちゃんと言っておくんで」
「ランスロットほど説得力のない奴もいないよぉ~。んでもモルガナが何か可哀想だから、ついでに私もランスロットにチュー」
ランスロット、リュネットにチューされる。
「よし、みんなもランスロットにチューしちゃえ~」
「うわああああ僕の貞操があああああ汚されるうううう」
ランスロット泣きながら城を飛び出す。
走りまくったすえにランスロット、誰かにぶつかってチューしてしまう。
ベイランだった。
うわああああと泣き転げるランスロット。ベイラン「何だ、まただよ。俺もさっきそこでグリフレットとぶつかってチューしちゃった。次は女の子がいいなあ」
ランスロット「僕の貞操!僕の貞操!」
「ちゃんと前向いて歩いた方がいいよ」
どうにか誰ともチューせずに城に行くランスロット。
パーシヴァルに出くわす。
「いやあ、今日は厄日ですよ。さっきケイやぺディヴィアさんとぶつかってチューしちゃって」
「ああ、ここもか」と思うランスロット。安らぎの地などないのか。
「あっ、俺は別にランスロット様にチューしたいとか思ってないんで安心して下さいよ」
ランスロット、円卓の間に戻る。アーサーがお菓子を食べていた。「僕は別に誰ともチューしてないな」
「ある意味お菓子とチューばかりしてるわけですよ」とマーリン。成る程、そうやって貞操を守っているのか、さすがアーサー王!と尊敬するランスロット。
「じゃあ僕もお菓子食べてます」そこに湖の巫女らとモルガナがやってきた。
「アーサー王、アーサー王、モルガナとランスロットがね~」
「やめて、お願いやめて~!ちょっ、あの、アーサー、事故なの、不可抗力なのよ!」
「チューしてたの!」
その場で固まる一同。
リュネット「あー言っちゃった。仕方ないなあ。そいじゃ私もついでにアーサーにチュー」
リュネット、アーサーにチュー。じゃあね、みんな行くよーと魔法でいなくなるリュネットや湖の巫女達。
モルガナ泣き出してしまう。
ポカーンとするアーサー。
「えっと、じゃあ僕もモルガナにチュー」マーリンがモルガナにチューして、手にしてたお菓子を床に落とすアーサー。
「じゃ、じゃあ僕はアーサー王にチューします!」
ランスロットにチューされるアーサー王。
モルガナ、ますます泣き出して出ていってしまう。
「あ、追いかけていった方がいいですよアーサー」
咄嗟に言うマーリン。
「そうです、追いかけた方がいいです!モルガナさんと僕のチューは事故ですからね!湖の巫女達がやったことですからね!」とランスロット。
ぼけっとしていたが、追いかけてくアーサー。
城の外、小川のほとりで泣きじゃくっているのを話しかけようとするが、すべってモルガナごと小川に転落して、チューしてしまう。二人共呆然として、モルガナは「なんなのよ」と、アーサーのマントを掴みながらますます泣き出すのだった。
その頃、城でマーリンが「いやあ今日は僕はアグラヴェインとケイにチューしましたよ」
ランスロット「僕はエレインにガウェインにラグネルさんにモルガナさんにリュネットにベイランにアーサー王に」
それを聞いていたエレイン。
エレインの存在に驚くランスロット。
「エ、エレインいたの?!」
エレインはワインを飲んで酔っぱらっていた。
据わった目でパーシヴァルにチューし、そこに入ってきたベイランにチューし最後にランスロットにチューして寝てしまった。
どさくさに紛れて、それを傍観してたモルドレッドがグウェンフィヴァフにチューしてその場を去っていった。
「あーあ、私も彼氏欲しいなあ」リュネットが杖を手に呟く。アーサーを転ばせたのはリュネットの魔法であった。




