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君と僕の物語  作者: かずねこ
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都会の雑踏の中で立ち止まる。通行人とぶつかり、軽く舌打ちされる。

謝りながら頭を下げてふと、空しいと思う。

残業の毎日で、仕事に疲れた。

夢も叶わず、立ち止まり見上げた夜空は、星すら見えなくて。



あの頃は、夢を目指して頑張っていた。友達も沢山いた。

しかし、夢を諦めて、普通に働いて。でも、自分を生きてる気がしなかった。


よろよろと歩き出すとふと、歌声が聴こえた。駅前で、ギターを弾いて一人の少女が演奏して、歌っていた。

不思議と君の演奏は心に染みて、明日も頑張ろうと思えた。


「素敵な歌声だね。聴き惚れたよ」

気づいたら感動した余韻のまま称賛を送っていた。


「おじさん、聴いてくれてありがとう」

君はにっこり笑い客が僕以外いないがまるで気にしてないようだ。

「とてもよい歌だったよ」

「そう?でも全然にん着ないんだよねー」

「君は、夢が叶わなかったらどうする?」

年の離れた少女になに聞いてるんだ。

しかし、少女は特に気にした風もなくあっけらかんと答える。


「歌う。叶わなくても歌う」

その少女は、数年後テレビに出ていた。

僕は、君の曲をスマホで聴きながら、今日も会社に通う。

都会は疲れている。僕も疲れているけど、君の曲で、今日も歩ける。

都会の冷たい風に抗える。

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