なんでもありの怪奇
怪奇は変強の所に行くとその変強の姿がなかった。
「あれェ?どこ行った?」
「ここだ」
背後から声がし、怪奇は後ろを向くと拳をモロにくらい山に直撃した。
「そういう気の油断はいけないなぁ…怪奇ィ!」
そう言いながら拳を横たわってる怪奇に振り落とした。怪奇はすんでのところでかわしたが拳が地面をえぐり、破壊した。そして下にあったとても広い空洞につながる穴が開いた。
「うわわわッ…えっ?ちょっ!?おわッッッ!」
怪奇は変な声を出しながら空洞に落ちた。
「痛ぅ…なんか落ちてばっかりじゃないか…?」
怪奇は辺りを見渡すが変強の姿が見当たらない。
確かに一緒に落ちたはずと考えてると、肩をつつかれ、正邪の能力を発動しようとしたが変強の拳の方が早く、怪奇はかなりの距離を吹っ飛んだ。その弾みで顔変化が解け、元の怪奇の顔に戻った。
「あー…解けちゃったぁ…」
顔を手で触りながらそう呟くとある事を思い出した。(骨だ…骨があれば少しは戦力になるはず…)そう思い自分の助骨を取り出そうとするとそれがないことに気づいた。
「あれ!?無い!?もしかして…落とした!?」
慌てふためいていると変強が頭突きをしてきた。
すんでのところでかわし、変強に向かって叫んだ。
「ごめん変強!ちょっとトラブルがあったの!今だけあなたの教えを破るわ!」
「ほぅ?面白そうだ♡それにお前の成長ぶりを見てみたいからな。よし、やってみろ。」
いい笑顔で変強は許可を出した。そして地面を蹴り、物凄い勢いで怪奇に向かって行った。
怪奇は後ろに倒れなんとか回避をし、腰につけた小さい箱から仕切りの一つに入っている唐辛子を変強の目に投げつけた。
「うわっッ!?目がぁ!目が痛いィッ!!唐辛子か?コレ?」
「うしッ!ご名答!それはさっきお前に家に吹っ飛ばされた時に転がってた唐辛子の容器の中身だ!」
そして怪奇は唐辛子の入っている箱の別の仕切りから怪奇自身の細かく切った髪の毛をひとつまみほど掌に乗せ、髪の毛に向かい息を吹くと、髪の毛は空中に飛んでいった。そして空中を舞っている髪の毛が動き始め、そのまま動いていると変化の運動を激しくし、もう一人の怪奇が出来上がった。他の髪の毛も同じように変化し、最終的にざっと三百人ほどの怪奇ができた。
「ほぉぉ…!凄いな…やはり成長しているようだ…」
「「「「変強ィィ!!行くわよォォ!!」」」」
そして目立ちにくい後ろの怪奇の分身が地面に足を突っ込んで地面の中を足を伸ばし、変強の真下に来たところで思いっきり上に足を伸ばして蹴り上げた。
変強は水車のように回転しながら天井を突き破り轟音をたてながら外に飛び出した。
「!?なぁ…あれって怪奇の姉じゃないか?」
魔理沙が変強を指差してこう言った。
「えぇ…凄い回転しながら飛んでいったわね…」
霊夢が空に飛んでいった変強を眺めながらそう呟いた。
「おい!霊夢!あれ見ろ!!」
魔理沙は凄い驚いた顔で霊夢にそう叫んだ。そして霊夢の目に飛び込んできた光景はなんとも異様なものだった。
一人だったはずの怪奇が全く同じ見た目で声も同じコピーの大勢の怪奇を引き連れながら変強が出てきたであろう大穴から足を伸ばし空に向かっていった。
「なぁ…怪奇ってなんでもありなのか?」
魔理沙が霊夢に問いかけた。
「わからないわよ…そんなこと。だけどあの子は私たちが思っているよりはるかに強い…」
雲を突き抜けさらに上に向かってゆく怪奇を見上げてながら霊夢は魔理沙にそう言った。
(オイオイ…大気園超えちまったぜ…)
変強は意外と強い力で吹っ飛ばされたことを実感した。
「お前…かなり強くなってるな…」
「それはどうも、そろそろ終わりにしない?変強。」
「それは別にいいが…私は空を飛べるがお前は飛べないだろ。それにずっと足伸ばしてちゃ限界があるはずだ。それでどうやって決着をつけるってんだ?まぁ…お前のことだから何か策があるんだろうけど。それじゃ…行くぞッッ!ウオォォォ!」
変強は拳を構えてスピードを上げながら怪奇に向かっていった。




