巨大城
あの強烈な姉妹喧嘩から1週間後…
霊夢たちは少しの休息を楽しんでいた。
「ふぅ…やっぱりこの茶葉がいいわね…」
霊夢は馴染みのある味の茶を飲んで呟いた。
「オッ!霊夢ゥ!また来たぜ」
「霊夢さん、おはようございます。」
変強と怪奇が仲良く二人で参拝しにきたのだろう。賽銭箱にお賽銭を入れ、変強が霊夢に興味深い話をしてきた。
「なぁ霊夢、少し聞いて欲しいことがあるんだ。」
変強は少し不思議そうな顔で話を切り出した。
「実はな、最近人里で行方不明が多いらしいんだ。前に私が家を修復した時に聞いたんだが…どうやら人里と無名の丘の間で多発してるらしいんだ。どうだ?解決しに行かないか?霊夢。」
霊夢は行方不明のことは聞いていたが、彼女の勘を使ってもなかなかたどり着けなかったので、少し休息をしていたのだ。しかし今日、変強が思わぬ情報を持ってきて、霊夢もこのチャンスを見逃すものかと変強の提案に乗った。
「無名の丘なら…メディスンかしら…?」
霊夢は顎を押さえ、呟いた。
「メディスン?もしかしてあの金髪のリボンのあいつか?あいつなら白だ。その期間中は緑髪の花大好きな奴の所に泊まってたらしいぞ。」
なんとも適当な呼ばわりでメディスンの無実を証明した変強に霊夢は頭を抱えた。そして霊夢の導き出した結論は一つだった。
「ならその人里と無名の丘の間を探索するのよ!ちょっと準備するから待ってて。」
霊夢はいつものお祓い棒と札の準備をするために神社の奥に行ってしまった。
「なぁ怪奇…今回の変な事件って紫が関係してると思うか?紫なら神隠ししそうだけど」
「いやそんなことしないでしょあの人は。幻想郷のことが好きだって霊夢さんから聞いたし、この異変には関係してないと思うけど?」
そうやり取りをしていると霊夢が準備を終えて戻ってきた。
「終わったわ。さあ行きましょ」
霊夢はそのまま空に飛んで行った。そして変強もあとを追いかけるように飛んで行った。
「ん?怪奇どうしたんだ?足伸ばせるだろ」
変強は突っ立ったまんまの怪奇に話しかけた。
「ごめーん…ちょっと足伸ばしすぎると戻るのに時間がかかるの…乗せてくれない?」
怪奇は申し訳なさそうに変強にお願いした。
「全く…仕方ねぇな…いいよ、ほら乗りな。」
彼女はそのまま背中に怪奇を乗せ、猛スピードで霊夢を追いかけた。
「なぁ霊夢、これからどうするんだ?」
「そうね…少し上から見てしばらくしたらそのまま歩いて探索しようと思うわ。」
変強と霊夢はそのまま無名の丘まで上から見下ろして探索していた。そして怪奇がある人物を見つけた。
「ねぇ…あの木の下に変な人いない?なんか服にお札みたいなのを貼ってる人…」
「本当だな…聞いてみよう。おーい!霊夢!あの青色の髪した貧乏くさい奴って何やってるんだ?」
変強はその人物に指を指して霊夢に聞いた。
「うーん…確か依神紫苑だったかしら…?まぁとにかく聞いてみようかしら。」
霊夢はそのまま下降して行き、紫苑に話しかけた。
「ねぇ!紫苑だっけ?こんな所で何やってるの?」
しゃがみ込んでモゾモゾしてる紫苑は驚いた様子で振り向いた。
「なんだ…霊夢さんか…びっくりさせないでくださいよ…ちょっとしたキノコを収穫してるんですよ。あっほらあっちにも」
どうやらキノコ狩りをしていた彼女は近くの木に生えていたキノコにも飛びついて丁寧に抜こうとしていた。
「どうやら彼女は何にも知らなさそうね…行きま…」
霊夢は最後の言葉を言い終わらないうちに異変に気付いた。キノコを抜こうとしている彼女の上に黒色のワープホールのような穴が開いていたからだ。
「危ない!」
怪奇はそう叫び紫苑の足を掴んだが、時すでに遅し。紫苑はそれに吸い込まれ怪奇もそのまま吸い込まれそうになったが、変強が怪奇の胴体を掴み、さらに変強の後ろに霊夢がしがみつき後ろに引っ張ろうとしたが女性の姿では力が足りず、そのまま三人とも吸い込まれ、悲鳴はもう届かず、静かにその穴は閉じ、消滅した。
吸い込まれた四人は長いパイプのような感覚から解放され、地面に転げ落ちた。そのまま空を眺めると、先ほどまでは昼だった空が夜のように暗い空になっており、怪奇は先ほどから太鼓の音がする方向を見ると、そこにはとても明るい城があり、沢山の人々がその中に入っていく光景がそこにあった。
ここは賭博をする場所でもあり、遊郭でもある、その城の虜たちの中には薬をしていたりなどいろいろしている。この城は常識や倫理などは一切ない。ここはなんでもありの賭遊城である。




