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あれでも強い騎士


暗くなった森の中を魔法の光で照らしながら進む。

獣や魔物が来ないように、影の中に帰っていたイズミには回りの警戒をしてもらうため、またこっそりと影から出しておいた。


落ち込んでいながらもしっかりと私の後を付いてくる4人。唯一落ち込みが少ないのはエルだろう。

そういえば…



「エル。どうしてミキオを走らせなかったの?」



私は何故ミキオを使ってエル達が森にいることを知らせようとしなかったのかと聞いてみた。



「アネルが寒がってたから…ミキオ抱いてればあったかいと思って」

「そう。アネルちゃん。ミキオ、暖かかった?」

「うん!ふわふわであったかかったよ!」



森は陽が入りにくく、草木で地面に影ができてより寒くなる。

エルは女の子であるアネルちゃんのため連絡よりも、暖める事を優先したのだ。


森の中を休みを入れつつ歩き続けると、森が開けてくる。



「抜けた~!」

「暗かった~!」



カイルとエルは森から出られたことに喜び、



「やったぁ……」

「孤児院に帰れる……」



アネルちゃんとナーバルくんは、本当に帰ることが出来るという安堵にホッとしていた。



「じゃあ、まずは孤児院からね。その後にカイルの家」

「うん!」

「分かった!」

「りょーかーい!」



行き先を告げるとアネルちゃんとナーバルくん、エルは良い返事をしてくれた。



「俺1人でかえ――」

「1人で帰るの?こんなに暗いのに?路地とか1人で歩けるの?」

「孤児院付いてく!」



カイルだけは1人で帰れると言おうとしたので怖さを煽って遮っておく。

こんな時間に1人で子供が出歩くなんて危ない。


孤児院に向かって歩いている途中。

見覚えのある騎士がこちらに向かって歩いてきた。いや、走ってきた。



「見つけたぞっ!カイル・ドルチェイングゥゥ!!、」

「ひっ!」



その騎士はカイルを見つけるなり名前を叫びながらこちらにむかって走っている。その口元は笑みを浮かべており、目はギラギラとしている。

カイルはそんな人物が自分に迫ってきているのをただただその場で怯み、アネルちゃんとナーバルくんは恐怖で私の後ろに素早く隠れた。



「カーを怖がらせるな!!――おこれ突風!!」

「むっ!」



エルは騎士の行動に怒り、突風を魔法でおこし走って来ている騎士の速度を落とした。



「――放つ水球!」

「ぶっ!!」



私はその顔面に水の球をぶつけた。

エルの突風中だったため威力が増したけど、大人なら大丈夫だと思う。さて。これで頭が冷えてくれただろう。



「ミッシュ……あれって」

「あれでも強い騎士!」



カイルの知り合いなのかと言わんばかりの質問にエルは、『あれでも強い騎士』と言い方は悪いが全て事実を伝えた。

騎士の名はニーダン・グゥローリ。王都騎士団第2区副隊長を勤めている貴族の男性だ。



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も、もうすぐ100話だ……

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