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彼らは泣いていた


「理事長がそんなことを……」



私は理事長との事を話終えた。



「彼が君にお兄ちゃんと呼ばせたがっている理由は分かった」

「つまり彼はレイヴンちゃんを身内だと思っているということね」

「・・・」

「思い込みが強いのか、意志が強いのかは分からないが…彼とその祖父であるご老人にも話を後日聞くこととしよう」

「私が連絡を取りましょう」

「お願いします、母上」



陛下と后太妃様が話を理解し、次の事を話していた時。


彼らは泣いていた。



「苦労してるのね……ぐすっ」

「レイヴン……ぐすっ」

「……っず」



理事長との会話を話すときに私の家族の事を話すこととなってしまい、出来ればとても、とっても話したくはなかったけど話さないという雰囲気でも、人達でもなかったので話した。両親のことを……

結果、陛下や后太妃様は悲しげな表情で止まったが、王妃様とロットは泣いてしまった。

後ろでジャルも泣いているようだったが、彼らは無視して話は進んでいたのだ。



「リリーナ、いい加減泣き止まないか」

「だって……ぐすっ」

「ランス、貴方もですよ」

「……は、い」



悲しげな空間が生まれていて、居心地がさらに悪くなった。



「はぁ…話は大方終えた。お開きにしよう」

「そうですね。ここは任せて貴方は王妃をどうにかしなさい」

「えぇ。では、失礼する」



陛下は王妃様に寄り添って、花園を去っていった。

というか、転移の魔法の事はどうなったの……?まさか、無かったことにされた?



「レイヴンちゃん。これから移動をするのだけれどついてこれる?」

「え」



后太妃様から移動するからついて来れるかと聞かれた。



「つま先が痛いでしょう?」

「……まだ大丈夫です」

「…そう」



后太妃様の前で歩いたのは少しだけだったのに気づかれていた。でも、怪我になりそうな痛みじゃまだないから、大丈夫だと答えた。



「あの、おばあ様。僕は……」

「ついてきなさい」

「はい!」



ロットはこれからどうしたらといったような感じで后太妃に問おうとしたようだけど、それを分かっていたように后太妃様は優しく答えた。



「ジャル。エル君を背負って付いてきなさい」

「はっ!」

「ゼイラルは主人の部屋まで先に行って行くことを伝えてきなさい」

「はっ!」



后太妃様の指示でそれぞれの行動をした。


后太妃様がゼイラルさんに指示したときに、『主人の部屋』って行っていたから私達がこれから行くのは、先王様の部屋ってことだ。

失礼かもしれないが、私は先王様の名前を知らないし、人柄も知らない。

どんな人なのだろうと緊張してるけど、少しワクワクの方が勝ってる。多分、全く知らないから知れるっていうワクワクだと思う。



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