陛下のお話
お菓子や紅茶、私達の暮らしについてなどが楽しく話していた時。エルが眠たそうにしていたのでジャルが近くの長椅子に運んだのをきっかけに、私達がこちらの花園に移った理由を陛下に問うた。
「あの、陛下」
「そろそろここに呼ばれたのが気になったか?」
「はい」
……そんなに顔に出やすかったかな?私。
「では話すが……私は考えて説明をしている。そこに口を挟まれるのは苦手でな。出来れば質問は私の話が全て終わってからにしてくれ」
「分かりました」
だから陛下はあの時ロットの謝罪を無視したみたいになってたんだ……
「うむ。……まず君たちを王宮に呼んだ理由は先程話した通りだ。だが、あの場にいたのは私とリリーナ、母上とランスロットだけではなかったのだ。私の弟が魔法で姿を隠して君たちが有害か無害かを見定めていた。その姿は私とランスロットにだけは見えていた。そして、その弟が君たちを無害と判断した」
なるほど…………
「何を持って有害か無害かだが、王家に反旗を翻す者か否か、その手助けをする者か否かなど複数あったが、君たちはそれにほぼ全て無害だと判断された」
『ほぼ』の部分の有害がどんなことだったか気になるが、グッと声をかけそうになったのを抑え込んだ
「もしも有害が高かった場合、母上とランスロットの願いは却下しあの場ですぐに、記憶を消す手はずだったがする必要はなくなった。王家にとって無害であるならば堅苦しくする必要はないから、この王家だけが使える花園に連れてきた」
…高くなくて本当に良かった。
「ここは代々王家の者達が強化してきた一番安全で、内側からの音を外に漏らすことがなく、外からの魔法や武器による攻撃、また毒物の浄化をする事のできる場所で、かしこまることなく話をしたかったということだ」
ゼイラルさんが言っていたことは本当だったんだと改めて思った。
「そして、一番気になっているであろう影についてだが、影は我々の魔法で産み出した生命のことだ。一度産み出してしまえば他のものとは何ら代わりのない生命だ。ただし影はその名の通り『影』に入ることの出来る魔法が体に備わっている。影がある場所になら結界魔法の効果の無効がされない限りどこにでも入れ、また移動できる」
ただただ怖いと思った。
「その影の特性を利用して君たちを監視する。だが、常に影の中に『人の影』がいるのは成長期の子には悪い。そこで君たちのために後で動物の影を作ろうと思う。これすでに決定している」
確かに陛下は『影』が『人』だなんて1度も言っていない。『生命』と言った。そうだよね、動物も生命だ。……けど動物がどうやって監視をするんだろう?ただ見てるだけで監視になるとかかな?
「それと、ランスロットの行動で君たちは我々王族や一部の貴族から、王家と関わったもとのして認知されてしまうことになるだろう。監視は君たちと君たちの周りの警戒のためのものとなるが、それでも君たちの生活が変わるのは変えられない。我々に出来る願いを考えておいてくれ。せめてもの詫びだ」
「・・・」
「話は以上だ」
私は陛下の言葉を頭の中で思い出していた。何を聞くかをちゃんと言えるように。
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『后太妃』っていう漢字の言葉が探しても見つからない……




