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貴族の身嗜み方法


隠し通路から出ると、そこにはゼイラルさんがいた。

それにここは前に来た后太妃様の所ではない。

上と下も右も左も石の壁で全然わからない通路だったから、違う道を歩いたんだって分からなかった。



「お待ちしていました。レイヴンさん、ミシュエル君」

「お久しぶりです、ゼイラルさん」

「ちゃんと連れてきたぜ」

「見れば分かりますよ」

「何かバカにされた気がするんだが?」

「いえ。バカにはしていませんよ。常にバカだとは思っていますから」

「あ?」



私達を待っていたのは数人の兵士さんとメイドさん、ゼイラルさんだった。

2年もたったけど、性格は変わってないみたい。でも少しだけ声が変わってる気がする。


ゼイラルさんはジャルとの会話を終えると、私達に話かけてきた。



「レイヴンさん、ミシュエル君。これからこちらが用意した服に着替えてもらいのですが……」

「おうさまのまえだからだ!」



エルには通路を歩いているときにどこに何をしに行くか分かりやすく教えていた。王様は偉く、呼ばれたときは綺麗にしていかないといけないというのは、国民全員の常識。



「…そうです。レイヴンさんとミシュエル君の服は、平民の間では一般的ですが、貴族の一般ではないので……それに服や髪を少し変えれば、例え見られたとしても貴族の子だと思わせることが出来るので」

「分かりました」

「お着替え~!」



私とエルはゼイラルさんに従うことを良いと答えた。



「では、さっそく。ミシュエル君はあちらに。レイヴンさんはこちらに」



エルは左側の扉の方を、私は右側の扉の方で着替えるよう。



「エル。またあとでね」

「うん!」

「ミシュエル君の護衛にはジャルをつけます」

「……うん」

「嫌そうだな?」

「いやだもん。でもがまんする!」

「はぁ……」



エルのハッキリとした返答にジャルは何かを諦めたようにため息をついた。多分、怒るのを諦めたんだとおもう。


エルとジャルは扉の中に入っていくと、私も近くのメイドさんに呼ばれ扉の中に入ったが、そこは部屋になっていた。



「では、私は部屋の外にいるのである程度支度が整ったら、呼んでください」

「畏まりました」



でも、ゼイラルさんは部屋の外で待っているみたい。



「レイヴンさん。彼女たちも一応剣術の訓練を受けているので、もしも見知らぬ人物が入ってきたとしても、ある程度は対処してくれますので」

「はい」



それだけいうと、ゼイラルさんを残し扉が閉まった。



「それではレイヴン様。どうぞこちらへ」

「……はい」



『様付け』なんて何だか違和感……

部屋の中にあったもう1つの扉を通される。



「?」

「では、失礼します」

「えっ、わぁっ!」



私が連れてこられた所には壁に付いてない浴槽とシャワーが見え、お風呂場だと思ったら3人がかりで服をあっという間に脱がされた。


あぁ。思いだした。

一部の貴族の人はメイドさんに体を洗ってもらって綺麗にすると。服だけ変えたり髪型だけ変えたりだけと思ってたけど、違ったのだと今分かった。


あ……エル、大丈夫かな?



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