幕間 理事長へのおねがい
今日はエルに仕事だと嘘をついて、グロウス学園へと来ていた。
理事長室には、理事長だけで、ジェリエッタさんはいなかった。別の仕事があるとかで。
「レイヴン!よく来たな」
「はい」
嬉しそうな理事長にソファーへ座るように促された。
「座ってくれ。オレンジジュースで良かったか?」
「はい」
「それで……話とはなんだ?」
私は前もって準備されていたオレンジジュースを一口飲んでから、話をした。
「エルのことでお願いがあってきました」
「お願い?」
「はい」
「エルが寮に入りたがらないと思うんです」
「ミシュエルのことだからな。ありえるな」
「だから、エルが学園になじむまで出さないでほしいんです」
「それは……軟禁か」
「なんきん?」
なんきんってなんだろう?図書館で調べてみよう。
「いや。でもなぜだ?」
私はエルの行動するであろうことを全て伝えた。
「だがな……」
賛成してくれない理事長に、私は図書館でタダンさんから聞いた『おとす方法』を実行する。理事長は学園で偉い人だ。本来なら関わりはさけたいけど、私じゃどうすることも出来ないことだから。ミューカさんやタダンさんにも頼めそうだけど、2人の時間を多く取ってしまうと思って、理事長に頼むことにしたのだ。
これをやれば、おちる……賛成してくれるらしい。あと、好意を持っている人には効果が強くでて、でもいつも使うと効果が薄れるから気を付けなさいってとも言われた。……そもそも強引なことは本来は好きじゃないんだよ。……本当に。うん。
「…………シンデレルお兄ちゃん…お願い」
目線を合わせて出来るだけ想いを込めるのが大事。ちょっと見上げるような形だけど、大丈夫だよね。それにしても『お兄ちゃん』はどうかと思う。『お父さん』でも私は良かったけど、タダンさんは、お兄ちゃんの方がいいって言ってた。
「――――!?」
ズキューーーン!
《シンデレルノココロニ『おにいちゃん』ノコトバガヒビイタ》
あれ?ダメだったのかな?
「・・・る」
「え?」
「叶えてやる!レイヴンの願いは『お兄ちゃん』が叶えてやる!ミシュエルのためでもあるしな!!」
「り……お兄ちゃん!ありがとう!」
「お兄ちゃんだからな!」
こうしておにい……理事長との話し合いは終わり、エルを学園の中にいさせることが出来ることとなったのだった。
ありがとう、理事長。ありがとう、タダンさん!!
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