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図書館へ


翌日。

私はエルを家に残して仕事に出ていた。場所はローデンアスラの食器洗い。

ここももう長いこと働かせてもらってる。



「レイ!鍋も頼めるか!?」

「大丈夫です!」



店主のおじちゃん――モンディさんからの声を境に、次から次に来る洗い物を片付けていくこと、数時間。

ようやく落ち着いてきた時間帯になってきたので私の仕事は終わり。



「いやー!レイがいれば10人力だな!」

「いえいえ」



他の子は日々違う所に食器洗いの仕事に行っているが、私はここだけだ。

給金は他の場所で高いところがあったが、食器という割れ物を扱うからもしも割ってしまった時のため、人が優しい人の所を選んでここになった。

そのため、どういう食器が来るか、洗う物の汚れはどんなものがあるのかがひとめで分かるようになったので、他の子よりも手際が良くなる。


だからさんは10人力と言ってくれている。



「ほら、今日の分だ!今週と来週は改装があるからな。今後ともよろしく分で多めに入れといた。受けとれよ!」



確かにいつもの3倍はある。この前来たときに言っていた、最近儲かっているというのは本当だったみたい……いや、疑っていた訳じゃないけど。



「はい!ありがとうございます!」

「おう!あぁ、そうだ!坊ずは受かったのか?」

「あ、はい。無事に」



以前、どうしてそんなに働いてるんだと(怖い顔面で迫られ)……真剣に聞かれたため答えたが、特待生制度をエルが受けることは言わなかった。だったらなぜ働いてるんだと言われると分かっていたからである。

……もしもの心配は私だってするんだから!



「そうかそうか!良かったな!うちの甥っ子も受かったって聞いてな!もしかしたらクラスメイトになるかもしんねーって言っといてくれよ!」

「はい」

「んじゃあな!」

「ありがとうございました!」



私はローデンアスラから図書館へと向かった。私が唯一学べる場所である。その図書館は有料の国立図書館よりは小さいけれど、入館料はタダだからよく使っている。

最近知ったのだが、ここ第2区以外にも第4・第6・第8区にも同じ図書館があるらしい。


図書館へと付くと中へと入る。中からは紙のめくる音や、小声で小さく話し込んでいる人々の音が様々な場所から聞こえるが、うるさいとは思わない程である。



「あ、タダンさんだ」



他のお客さんのために本を選んであげているのは、ここの図書館館長のタダン・マッカードさん。

最初はおばあちゃんに連れられここにきて、おばあちゃんの知り合いだと分かってからは何かあればタダンさんに頼りなさい、第2のおじいちゃんだと思っても大丈夫だと、笑い混じりに言われた。


タダンさんは私が小さい子供でも、読みたい物があれば探すのを手伝ってくれたり、読めない文字を教えてくれたり、私にあった本を選んでくれたりしてくれる、私の先生のような人だ。

おじいちゃんではなかった。


さて、今日は何を読もうかな!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



明日はおやすみ、4.30.12.00更新!

平成ラスト投稿!

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