試験結果
私達は仕事を終えるとリビングで手紙が来るのを少し待たせてもらうことにした。
外で待っててもいいけど、不審者にはなりたくないしだ、足が疲れちゃうから。
「おねぇちゃんー!おてがみきたよー!」
エルが『音がした!』と言ってポストに取りに行った手紙に書かれた届け元は、学校からだと確認できた。
「なら、パイルさんの所に行こっか」
「……うん!おしごとだもんね!」
今の間はきっと、『本当は行きたくはないけど』っていう間だった。
ミューカさんの家から結構歩くと、パイルさんと働いてる人達が集う『詰所』へとやって来た。
『詰所』はこの区画を担当してる兵士さん達が集まる場所。
私は近くにいた兵士さんにパイルさんに用があると言って呼び足してもらうことにした。
エルはというと黙って私の後ろにいる。この前来たときに、兵士さんから散々女の子扱いされたことを直前で思い出して、こうして隠れているのだ。
「あの」
「ん?なんだ?……子供?」
私を見た兵士さんは、どうして子供がって顔してる。
「あの、パイルさんにしごとをたのまれたんです。ここにいますか?」
「……確かにここに所属はしているが……お嬢さん?パイルにどんなにことを頼まれたんだ?」
仕事の内容。長く説明しても疲れるから短く説明しよう。分かってくれるかな?
「むすこさんのがっこうのけっかをとどけに」
「そうか。だからパイルのやつ散々書類間違えてたのか……」
パイルさん……
「分かった。連れてくるように頼んでくるからここで待っていてくれ」
「はい」
すぐ近くにいた別の兵士さんにさんを連れてくるように言っている姿が見えた。
それから数分後。
「レイ!手紙は!?」
「これで――」
――バシッ。
鞄から出して渡そうとした手の中にあった手紙は、パイルさんに瞬時に奪われた。紙で手を切ることもあるから、いきなり奪わないでほしい。
さんはじっと、手紙を読んでいる。
「……ご、合格っ!合格だ!やったぞ!ほら、レイも見てみてくれ!」
「あ、はい」
押し付けられた手紙を読んだ。
――グロウス学園より、カイル・ドルチュイング様へ。
この度の試験合格ラインである150点を、カイル・ドルチュイング様が越えたことをここに通知し、来期よりのご入学をお待ちしています
またこの手紙ならびにご両親・保護者の本人確認、試験を受けられた子供の出生書が必要となりますので、ご入学の際にお忘れなきようお願いします。
入学日は以下の日にちとなっています。
*月**日
――
短い文章だったけれど、ご入学を待っているって書いてあるから合格したんだと思う。まだ読めない文字もあるからね。
「合格だよね?!」
「はい。おめでとうございます、パイルさん」
私は素直に祝福の言葉を言った。
「ありがとう!そうだ!ミューカにも教えないと!レイ!」
「分かりました。でもその前に仕事代を下さい」
ミューカさんに伝えるとパイルさんが言うことはなんとなく分かってた。でも、その前に仕事代を貰っておかないと。生活費だから。
「あ、そうだね。……はい、これ。ミューカにポールの所で何かを買ってあげてと言ってたって伝えて。それがミューカの所へ行く仕事代ね!」
「伝えます。行こ、エル」
「うん!」
ポールさんの所のパンは美味しいから、夕食か朝ごはんにして食べれる。ふふ、何にしようかな?
「あ、ミシュ。いたんだね」
「べー!」
エルに今気づいたパイルさんはエルに声をかけるが、舌を出し会話をしたくないとエルは示した。
「うぅ……」
落ち込んでいるパイルさんに別れを告げて、私達はミューカさんへと合格であると伝えにいった。
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