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王妃様の行動力


ロットは私達がなぜここにいるのかの話を、ゼイラルさんから聞き終えた。

その間にエルはメイドさんが后太妃様に頼んで出してくれた紙で、お絵かきを楽しんでいる。


最初に私達とゼイラルさん、ジャルが出会ったわけ。二度目の弁償の件はそれを知ったロットが行けと言ったらしい。


次に私達と后太妃様の関係。后太妃様の恩人であり友人であったおばあちゃんのこと。これはロットも知らなかったらしい。


そしてここに呼ばれたのはおばあちゃんの孫だからだということが伝えられた。



「君のおばあ様が、僕のおばあ様の恩人だったなんて……」

「では殿下。お部屋にお戻りください」



ゼイラルさんはロットに帰るようにいう。ちょっと怖いくらいに。



「いや、それは――」

「理由を聞いたら帰る。そうおっしゃいましたよね?」

「確かに言ったが」

「でしたらお帰りを。もしも、王妃様に知られればレイヴンさんの自由が強制的に奪われますよ」

「……」



なんだろう。今、凄く嫌な言葉を聞いた。

『私のの自由が強制的に奪われる』王妃様はいったいどんな方なのだと、少し怖さを感じる。


この間もロットとゼイラルさんは口論を続けている。



「嬢ちゃん」

「なに?」

「王妃様のこと気になるよな」

「うん……」



ジャルが小声で王妃様のことが気になるだろうと聞いてきたから、気になると答えた。



「王妃様はな、陛下と恋愛でご結婚なされた」

「ふつうじゃない?」

「いや、貴族や王族には『政略結婚』という。あー、なんつーか、こいつと結婚しろって言われるんだよ。拒否権はない」

「・・・」



ジャルは私が『せいりゃくけっこん』を知らないと思って、分かりやすく教えてくれた。

確かに知らなかったからありがたいけど。



「で、陛下も『政略結婚』だったんだ。だけど、陛下の場合は王妃様を決めるものだったから、ある程度の人数を集めた中で選べる感じだった……嬢ちゃん、聖女適正試験を知ってるか?」

「……知ってる」



私も行ったからね。



「あれは王子の婚約者を選ぶための者なんだ。魔力が強いと子にもある程度引き継がれるからな」

「……ソウナンダ」



前半は知ってる。旅の人に聞いたから。

後半の魔力が引き継がれる?は知らなかったけど。



「で、陛下と王妃様もそこで出会ったんだけどな。2人とも一目惚れですぐに婚約者に決まったんだ」

「そうなんだ」

「あぁ。で、王妃様は自分も后太妃様も結婚政略じゃなかったのだから、王子達にも『恋愛』で結婚してほしいと思ってるんだ。だから、聖女適正試験以外でも王子の側にいて親しくしてる女の子がいれば、王子の恋愛のために王妃様は絶対に逃げないように行動を起こすんだ。……殿下も何度か経験されているから、周りに女の子、女性を最近は近づけないようになっている」



王妃様の恋愛に対する行動力が凄いと思った。


でも、それを私に向けられるかもってことだよね?



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