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招かれたわけ


お昼ご飯がお菓子とケーキ達になった時間。

エルはお腹もいっぱいなり后太妃様とのおしゃべりで喋り疲れて、眠ってしまった。



「ゼイラル、エルくんを私の寝室に寝かせてきなさい」

「はい」

「ご案内します」



エルはゼイラルさんにお姫様抱っこされて連れていかれた。しかも、后太妃様の寝室に。



「さて。レイヴンちゃん。なぜあなた達をここへと招いたかをお話します。本当は6才の女の子にするお話じゃないのだけれど……レイヴンちゃんは、理解が早くて勉強好きと伺っていましたから」

「…誰に?ですか?」

「ふふふ、答えを早く聞きたいせっかちな所とはミサキさん譲りですね」

「ミサキ……って、おばあちゃん?!」



聞いておいてなんだけど、驚かない方が無理だ。

だって、おばあちゃんは后太妃様と知り合いだなんてこと、一言も話してくれたことはない。



「えぇ、そうです。わたくしと貴女のおばあ様であるミサキさんは私の恩人であり友人です」

「恩人……」



いったい何をしたら后太妃様の恩人や友人になるの……おばあちゃん。でも、おばあちゃんの話が聞けるのは嬉しい。



「学園に在籍していた時からですから、30年以上の付き合いです……けれど、亡くなっていたとは……知りませんでした。最後に貰った手紙にも、病気も怪我もなく孫と一緒に暮らして楽しいとしか書かれておりませんでした……どうしてなくなられたのかしら?お墓はどちらに?神殿と教会の墓石にないのは確認してもらったのですが……」



30年以上の付き合いで死んだことを知らせなかった……もしかして……后太妃様が……?



「・・・言えません」

「それは……ミサキさん……いえ、おばあ様の意思ですか?」



間違ってるかもしれない。

でも、合ってる感じもする。だから、后太妃様の答えによっては言えるけど、言えないかもしれない。



「……こうたいひさまは『タンポポちゃん』とよばれてましたか?」

「えぇ。学生時代、ミサキさんが付けてくれたあだ名でした」



やっぱり。



「なら、おばあちゃんの意思です。おばあちゃんが、残してくれた手紙の中に『『タンポポちゃん』がいずれここに来るかもしれない。その時は私の眠る場所は教えないで。でも、貰えるものは素直にもらっておきなさい。それと、ごめんなさいと伝えてくれると嬉しいわ』と書いてありました」



おばあちゃんが書いた手紙の内容だけは全部、一文字も間違えずに頑張って覚えた。もしも、手紙が無くなっても大丈夫なように。

その中の1枚に『タンポポちゃんについて』と書かれた手紙があった。


特徴は、『前髪にだけある一束程の緑色の髪』。后太妃様の前髪には緑色に近い色の髪が左側に一束あった。でも、まさか后太妃様だとは思わなかったし、家に来るものだとばかり思ってたから忘れていた。



「ミサキさん……。ありがとう、レイヴンちゃん。確かに言葉を受けとりました」

「はい」



泣きそうな声を明るく振る舞って無かったことにした后太妃様。すぐに気持ちを切り替えられるなんて凄いや。



「では、残りのお菓子は包んで持って帰って食べてね。ケーキは……残してもあれね。夜にでも食べれる分だけ持っていってね」

「え」

「ふふふ。『貰えるものは素直にもらっておきなさい』だったわよね?だったら私があげたいものを貰ってくださいね?」

「あ、の」

「さぁ!わたくしの持つ物の中で1番綺麗なもの見繕わなくては!」



私はおばあちゃんの手紙の一文を思い出した。


『ただし、『タンポポちゃん』は決めたことには忠実で、真っ直ぐだから、言葉を挟む暇もなくなると思うから、その時は流されなさい。抵抗するだけ無駄よ。まぁ、泣くほど嫌なことなら多分、止めてくれるとは思うわ』



・・・エルの好きなものを選んでおこう。



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次回、投稿は4月10日11時です!

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