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食堂

7月……七夕!


エルとテンテールさんの学園案内はスムーズに進んでいき、道中の会話で何故テンテールさんが案内役に選ばれたのかという話になった。


理由は『学園内での人柄が良く、また授業を1日休んでも学力に影響が出ない人物』というものだった。

明日にすれば学業が休みなので待てば良かったのにと思ったが、それだと寮生が編入生というのに興味本意で案内している姿を付けるらしい。


……付けられていい気分は確かにしない。この時間ならば授業をほとんどしているからありがたい。


最後に私達は食堂に来ていた。



「少し早いけど昼食をとろうと思うけど……お腹空いてる?」

「軽めなら」

「…空いてる」

「僕も食べる~!」



精算方法は特待生ならば学生証を見せるだけで良いというお手軽さ。

エルとビッドは早速壁に張ってあるメニュー表に向かって行った。


私も向かおうとチラッと横を見るとテンテールさんは財布を取り出していた。



「テンテールさんは……」

「僕はお財布から。通常入学だからね」

「貴族だったんですか?」

「僕自身が爵位を持っているわけじゃないから。ここでは貴族とか平民なんて関係ないから」

「…そうですね」



今までのしたしやすそうな声から一転。

凄く険しくなった声でそういわれてなにか事情があるのだと思い、相づちだけしておいた。



「それと僕のことは名前でいいよ。同学年なんだし」

「…分かりました」

「あと敬語もなしでお願いできる?」

「分かった」



名前を呼び捨てにすることに少し悩んだが本人が呼び捨てを希望しているのなら、そうする。

エルも同じ経緯でマイバの事を呼び捨てにしているのだろう。



「おねぇちゃーん!マイバ~!選ばないの~!」

「行こうか」

「そうだね」



私とマイバはエル達のいるメニュー表の方へと向かった。



「値段は普通なんですね」

「こっちは1階だからね」



確かに食堂に入ってきたときに上に続く階段3つあった。



「1階は市民食べるの料理が。2階は貴族食べるの料理が提供されるんだ」

「そうなんだ」

「2階は貴族用だけあって値段も高め。回りの視線が厳しいからマナーに自信の無い内はいかない方がいいよ」

「そもそも貴族じゃないから行かないけどね」

「高級な食材とかが使われてるみたいだけど?」

「高いからって美味しいとは限らないし。それにこっちの料理に慣れてるから」



前に少し金銭的に余裕が出来たとき。食べたことの無い高級フルーツを1つ買ってみた時があった。種も育てられるかと思って。


しかし。美味しいかと問われれば不味いと答えてしまうくらいにはそのフルーツは私とエルの口には合わなかった。

種も一応植えてみたけど目が少しでただけで枯れてしまった。


そんなことがあったので『高くても美味しいとは限らない』と思うようになった。


その後。私はパンケーキを2切れ、エルはオムライス、ビッドは魚の煮付けセット、マイバはトマトパスタを頼んで昼食をとった。



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