木曜日2
2011年、11/19、大幅に改稿しました。
深い緑の木立の間からシルバーレイクが見える。真っ青な湖面に立つさざ波が、午前の太陽の光を反射してまばゆい輝きを放つ。昨夜の月明りの下で見た時は幻想的であると同時に底知れぬ恐怖を感じた。しかし昼間のシルバーレイクはブラウン署長が言っていた通り長閑で穏やか、まさに荒野の地のオアシスといった佇まいだ。
突然ルークの口から「SON OF A BITCH」という言葉が聞こえ、洋子は眉をひそめて訊き返した。
「今何て?」
「あの署長だよ。あいつ嫌な奴だろ?」
ルークに言われ、あからさまに同意するのは躊躇われるが、洋子も少なからずそう感じていた。自分がこの町で起きた凶悪事件の犯人の関係者であるために、町を愛するブラウン署長はついああいう態度になってしまったのかと思われた。しかし自分の部下に対するあの横柄な態度を見る限り、そういうわけでもないのだろうとも思う。
ルークは二ヶ月前にこの町へ来て初めて警察署へ挨拶に行った時の事を洋子に話した。この男にもそれぐらいの社会性と常識は持ち合わせているのだと洋子は変なところに感心したのだが。
ブラウン署長はルークを一目見るなり嫌悪感を隠そうともしなかった。挨拶を終えて出口に向かったルークに聞こえるようにブラウン署長は言った。
「インディアンのガキが管理人とは、スミス夫妻もヤキが回ったな!」
出入り口の扉に手を掛けたルークは立ち止まり、署長を睨みつけた。
「言葉に気をつけろよ。この差別主義のブタ野郎」
それを聞いたブラウン署長は顔を引きつらせた。自分よりも遥かに年下の、しかも有色人種に面と向かって罵声を浴びせられたのは初めてだったのだろう。それ以来ブラウン署長はルークを毛嫌いし、姿を見掛けると憎しみのこもった目で睨みつけるようになった。
「あの人にそんな事言ったの?」
話を聞いた洋子は驚いていたが、ルークは頷いた後に苦笑いした。
「かなり控えめに言い返したつもりなんだけど、あんなに根に持つとは思わなかったな」
洋子は思わず吹き出してしまった。
「それは、あなたが悪いんじゃないわ。署長が悪いのよ。きっと今頃、私の事も色々言ってるわ」
そんな事を話している間に車は小さな橋を越え脇道に入った。舗装道路はすぐになくなり山道に変わる。右手に細い谷川を見ながら車は南東に向かう。道は悪くなる一方だ。最初はでこぼこした地面に時折車が揺れる程度だったが、やがて道とは言えない場所を走り始めた。迫り来る木の間を縫うように走り、窓のすぐ側を幹が通り過ぎる。いつ木に激突するかと、洋子は何度も悲鳴を上げそうになった。しかも木の根を踏む度に車は跳ね上がり、何かに摑まっていなければ体をぶつけてしまう。
これはドライブなどというものではなくオフロードだ。洋子は歯を食いしばった。
そんな調子で走り続け、しばらくしてルークは車を停めた。そこは森の中だった。右側には谷川が流れ、その向こうには頂が白くなった山が見える。ルークが山を指差した。
「あっちはもうメキシコだ」
「メキシコ……」
その細い川の向こうはもうアメリカではない。その証拠に川の両岸には金網が張り巡らされ「高電圧 注意」という警告板が貼ってある。長閑な森の中だが、自由な行き来を許さない物々しさが漂っている。日本人の洋子には陸続きに外国があるなんてピンとこない。もちろん地上の国境線が世界中には数多くあることは知っていても、四方を海に囲まれた日本では全く実感が伴わないのだ。それからルークは、この谷川はシルバーレイクから流れていること、遠く東のリオグランデに注いでいることを教えてくれた。
メキシコ湾から大西洋に出て、シルバーレイクの湖水が世界中を旅した後、東京の川まで流れてくる事もあるのだろうかと洋子は感慨に浸った。ルークが車のエンジンを止めた。微かな川のせせらぎと鳥の鳴き声、風が草木を揺らす音がする。全開にした窓から洋子は両手を出した。山の冷たい空気が気持ちよく肌を撫でていく。ブラウン署長になじられてから纏わりついていた罪の意識も、この時ばかりは洗い流されたように忘れることが出来た。その時ルークが言った。
「ヨーコ、車からは降りない方がいいぞ」
洋子は窓から顔を出して下を見た。
「ひっ!」
すぐ下は二メートルほどの崖だった。助手席側のタイヤから崖までは二十センチ足らずだ。もちろん柵などない。洋子はロックされていなかったドアのロックボタンを慌てて押し込み、座席に座り直した。気持ち中央よりに。腕だけではなく全身で山の空気を浴びようと、もし外に出ていたら間違いなく転がり落ちていただろう。心臓の鼓動は最高速で打っている。なぜこんな所に車を停めたのかと運転席を睨むと、ルークは窓の外の斜め前方にある木を指差し「あそこに今リスがいたぞ」と、のんきに呟いていた。
「車を壊さないうちに戻るか」
エンジンを掛け、車が走り出す。道が悪いにも関わらず、かなりのスピードを出すので洋子は生きた心地がしない。助手席側の窓の外は見ないようにした。
車は左に曲がり獣道に入った。暫く進むとやっとまともに走れる道に出た。すると、この辺りの民家とは明らかに造りが違う豪奢な邸宅が見えてきた。白い壁に並んだ窓、白い柱に支えられた大きなエントランスは、さながら小さめのホワイトハウスといった趣だ。手入れの行き届いた広い庭にはプールとテニスコート、その一角には日本庭園まである。湖畔のメインロードよりも高台にあり、窓からはシルバーレイクが一望出来るのだろう。
「すごい家ね」
洋子が上げた感嘆の声にルークは肩をすくめた。
「金持ちの別荘だ」
その家を取り囲む舗装された道をフェンスに沿って回り、坂道を下ると湖畔のメインロードに出た。サムの店のすぐ近くだ。ルークは店の前に車を停めた。
「昼はサンドイッチでいいか?」
このドライブが多少の気分転換になったとはいえ、高台から小さく警察署の建物が見えた時に現実に引き戻されていた。そのせいか食欲などない。
「私はいいわ。お昼はいらない……」
「ダメだ」
間髪いれずルークが断固とした口調で言った。しかし洋子はとても楽しい食事が出来る気分ではない。
「でも……」
「俺に逆らうなと言ったよな? 飯はちゃんと食ってもらう。君が病気にでもなったら俺が迷惑なんだ」
ルークの勝手な言い分に反論したかったが、そんな元気もない。洋子は納得いかない顔で溜息をついた。
「それに……」
ルークが続ける。
「アニーのサンドイッチは世界一美味いんだ」
ルークは洋子の返事を待たずに車を降りた。洋子も渋々車から降り、ルークに続いてサムの店に入った。
カウンターの中のサムの隣に、肩までのプラチナブロンドをきれいにセットした魅力的な笑顔の初老の女性がいた。サムの妻のアニーだ。アニーは二人を見るとさらに笑顔を輝かせた。
「ハイ、ルーク」
落ち着いた穏やかな声に、ルークも柔らかい笑顔で応えた。この男のこんな顔を見るのは初めてだ。アニーは洋子に顔を向けにっこりと笑った。それは太陽に照らされたシルバーレイクよりも眩しく見える。
「あなたがヨーコね。サムから聞いてるわ。初めまして、アニーよ」
「初めまして」
その笑顔に魅せられた洋子も顔を綻ばせた。暖かな人柄のサムといい、包容力に満ちたまさに太陽のような笑顔のアニー。洋子はこの夫婦を羨ましげに見つめた。
「アニー、悪いけどサンドイッチをお願いしていいかな?」
「もちろんよ。二人分ね。ちょっと待ってて」
ルークに依頼されたアニーは洋子にウインクをして店の奥のドアの中へ入って行った。
昼時の店内は客で賑わっていた。この町の住民にとって、この店はなくてはならない存在なのだろう。二人は外で待つことにした。店の外に出ると、建物の後ろから「バウッ!」という犬の声が聞こえた。
「バイロン!」
ルークが呼ぶと、金色の毛の大きなゴールデンレトリバーが勢い良く建物を回って出て来た。ふさふさとした耳と尻尾を翻してルークに飛び掛かる。ひとしきり歓迎の儀式が終わると今度は洋子の前に座り、期待のこもった潤んだ大きな瞳で見上げてくる。洋子がしゃがんで左の掌を出すと、バイロンは匂いをくんくんと嗅ぐ。右手で耳の後ろを撫でてやると気持ち良さそうに目を細め、洋子の膝に額をすりつけてきた。
突然上の方から大きなエンジン音が響いた。見上げると高台のあの別荘から真っ赤なポルシェが出てきたのが分った。下り坂をゆっくりと下ってくる。サムの店の前でポルシェが停まると中からダークブロンドの髪をオールバックにし、仕立ての良さそうなスーツを着た四十歳前後の男性が降りてきた。
「よう! ルーク」
気さくにルークに話しかけてきた。青い目に筋の通った鼻、適度に日焼けした顔に白い歯を見せて笑う。いかにも都会のビジネスマンという風情だ。
「よう」
ルークも頷いて応えた。その男性は洋子を見つけるとルークに尋ねた。
「こちらは?」
「うちの客だ」
洋子は男の方を向いて立ち上がった。
「珍しいな」
男性は笑いながら洋子の方へ進み出て手を差し出した。
「ようこそシルバーレイク・タウンへ。僕はティモシー・ジョーンズ。ティムだよ」
「洋子です」
洋子も手を出し握手をした。高級ブランド香水のムスクの匂いがふんわりと漂ってくる。
「日本から?」
「はい」
「東京かい?」
「そうです」
「それじゃ都会っ子だね。こんな田舎でびっくりしただろう」
洋子は笑顔になって首を振った。その間もティムは洋子の目を覗き込み、終始笑顔を崩さない。人とコミュニケーションを取るのがとても上手だ。
無愛想なくせに口を開けば一言多いルークとは大違いだと洋子は思った。そのルークがにこりともせずティムに尋ねる。
「今から仕事か?」
「ああ。たまには顔出さないと、こっちがクビ切られかねないからな」
おどけた調子でルークに答えると洋子に向き直った。
「僕は輸入商をやっていてね。会社はここから二、三時間くらいの街にあって、自宅もそっちなんだけど、一年の三分の一はここにいるかな」
きっと会社の業績も良好で余裕があるのだろう。洋子は高台に建つ白亜の別荘を見上げて納得した。
ティムはにこやかな笑顔のまま店の中へ入っていった。洋子はまたバイロンをかまい始める。すると今度は道の反対側にパトカーが停まり、中から女性警官が降りてきた。サングラスを掛けたまま店の前にいるルークに向けて手を上げた。
「ハイ、ルーク」
「ハイ、リンジー」
「ハイ、さっきのお嬢さん」
洋子は慌てて立ち上がった。
「あの、先ほどは本当にすみませんでした」
洋子が恐縮して頭を下げた。
「あら、いいのよ。署長が言ったことは気にしないで。ああいう人だから」
本当に何でもないという口調で言い、洋子の肩を軽く叩くとリンジーは店へ向かった。出入り口でリンジーと入れ違いにティムが出てきた。二人が挨拶を交わす。ティムは紙コップに入ったコーヒーを持って車に乗り込み、洋子を見て笑顔で手を振った。
「それじゃあ、滞在を楽しんで」
ポルシェは大きなエンジン音を響かせ走り去った。リンジーも買い物をしてすぐに立ち去った。
洋子はふと不思議に思う。ルークが言うようにアニーのサンドイッチが世界一美味しいのならば、今のような昼時など注文が殺到するだろう。しかし他の客が注文しているようには見えない。皆は店に並んでいる商品を買って出て行く。まるでルークだけ特別に作ってもらってるみたいだ、と。
カウンターに面した窓が内側からコツコツと鳴った。見るとアニーが手招きしている。店に入り、ルークがレジでサムに代金を払っていると、アニーがサンドイッチの入った紙袋を洋子に手渡した。
「皆には内緒よ」
アニーは悪戯好きの少女のような笑顔を浮かべ、人差し指を唇に当てると洋子にウィンクをした。紙袋からはベーコンの香ばしい香りが洋子の鼻をくすぐった。
レイクサイド・インに戻った時も洋子はまだ食欲がなかったが、ルークに勧められるままアニーのサンドイッチを一口食べて驚いた。ルークの言う通りだ。世界一かどうかは分からないが確かに美味しい。ベーコン、レタス、トマトのシンプルなサンドイッチだが、黒コショウがピリッと利いて一口食べるごとに食欲が湧いてくる。結局、洋子はサンドイッチをぺろりと平らげた。
昼食の後、自室に戻ったルークは電話をしていた。昨日と同じ男だ。
「あのパスポートが偽造だとは思えない」
ルークが言うと、電話の向こうの男は少し考えるように黙ってから真面目くさった声を出した。
「日本の印刷技術は侮れないからな……、もうちょっと調べてみてくれ。何より女の目的が知りたい」
「はいはい……」
ルークは面倒くさそうに返事をすると、突然思い出したように切り出した。
「あ、そうだ、金がないんだ。明日朝いちで振り込んでおいてくれ」
「金? この前渡した金はどうした? もう使ったのか?」
男の声がワントーン上がった。ルークは一度電話を耳から離してしかめっ面をすると、声をひそめて説明を始める。
「ヨーコの酒代がかさんでるんだ。それに食費も倍だぞ。金が掛かるに決まってるだろ」
「酒? そんなもん自分で出させろ!」
男が呆れた声で言い放つ。ルークはもう一度耳から電話を離した。
「後で精算することになってる。明日取りに行くから。じゃあ、その時に」
ルークは送話口に向かって言いたいことだけを言うと、相手の返事を待たずに話を打ち切った。
洋子は部屋に戻るとベッドに仰向けに倒れこんだ。両手の指を組み、掌を上にして目を覆う。美味しいランチは食べたが、今日警察署であった事を思い出すとやはり気分が落ち込んだ。当たり前のことだが、この町の住民にとって事件は汚点でしかない。ここに来たことは皆の癒えかけた傷口を引っ掻き、蒸し返す行為なのかも知れない。来るべきではなかったのか、と洋子は考えて溜息をついた。この町の住民のほとんどは洋子に優しく接してくれているが、内心ではどう思っているのかと不安になってくる。
洋子は低く唸り声を上げながら右へ左へ寝返りを打った。身体を動かしてみたところで思考は凍りついたままだ。どう考えても暗いことばかり頭に浮かんでしまう。
「ああ! もう!」
洋子は声を出して起き上がった。いいかげんうじうじ考えている自分が嫌になってくる。
部屋を出ると、一階のロビーの床をくわえタバコでモップをかけているルークの姿が目に入った。あの男でも掃除なんていうものをすることがあるのだと、洋子は珍しいものでも見るように廊下の手摺に両肘をついてその光景を眺め始めた。ルークは洋子の方には目もくれず、タバコを手に持つと不機嫌な声で尋ねた。
「何か用か?」
「別に。あなたも掃除したりするんだな、と思って」
洋子の茶化すような言葉にも反応せず、ルークは床を滑るモップの先を見つめたまま答える。
「ここは俺も使うからな。それに昨夜誰かさんが濡れた靴で歩き回ったから床が汚れてるんだ」
「それはすみませんでしたね」
「そっちが驚かしたからじゃない」という反論は心の中にしまいこんだ。
「……」
ルークは黙ったままだ。
「手伝いましょうか?」
「結構だ。これは俺の仕事だから。君は自分の部屋だけ掃除すればいい」
「それはご親切にどうも」
洋子はわざとらしい笑顔を作ったが、すぐに鼻の頭に皺を寄せ、自分に背中を向けているルークに舌を出した。そもそもそれがおかしいのだ。客に部屋の掃除をさせるホテルがここ以外のどこにあるだろう。しかし、今更この男に掃除だからといって部屋に入られるのも抵抗がある。
「……」
ルークは洋子の挑発には乗ってこない。洋子はつまらなそうに溜息をつくと、細い紫煙を立ち昇らせている煙草を持ったルークの手元を眺めた。
「……タバコの灰が落ちるわよ」
「モップ持ってるのが見えないのか? 灰が落ちたら拭けばいいだろ」
「合理的だこと」
洋子は笑って言った。ルークは舌打ちをするとやっと洋子の方を見た。
「なんだアイツ、やけに突っかかって。昨日はあんなにオドオドしてたくせに」
苦々しく口の中で呟いたルークは、この生意気な女を少し黙らせようと思い、切り札を出した。
「明日も警察へ行くのか?」
その質問で途端に洋子は黙り込んだ。ルークはほくそ笑んだ。
「……もう行けないわよ」
ややあって洋子がぽつりと呟いた。
「怖気づいたのか?」
嬉しそうにルークが訊く。洋子は後ろを向き、廊下の手摺に両肘を乗せると背中を預けて呟いた。
「そういうことじゃないけど……」
「気を付けろよ。その手摺、腐ってるかも知れないぞ」
洋子が今どんな顔をしているのか見てみたいと思ったルークが忠告した。しかし洋子は手摺に寄り掛かり、ルークに背中を向けたままだ。
「落ちたら受け止めてね」
「冗談だろ? こっちが怪我する」
「冷たいのね……」
洋子がこれみよがしに溜息をついた。ルークは構わずモップを掛け続ける。
洋子は手摺から離れ、両手を上に上げて伸びをした。
「もう少し休もう! じゃあね」
そのまま振り返らずに部屋へ入った。ルークは手を止めて、閉じられた洋子の部屋のドアを見上げた。
「一体何しに出てきたんだ?」
部屋に入った洋子は少しだけ気持ちが軽くなっていた。東京にいる時は自分一人の部屋の中で、考える時間だけは山のようにあった。いなくなった朗の代わりに、どこまでも黒い雨雲がこの頭の中を占領している。押し潰されそうになり、逃げるように部屋のドアを開け外に出ても誰もいない。話し掛ける人も、話し掛けてくれる人も。
今はドアを開ければルークがいて、いつでも話が出来ることが嬉しい。たとえそれが、下らない憎まれ口でも。ルークは元々この町の人間ではない。二ヶ月前に来たから事件のこともよく知らないらしい。ほとんど事件に関心が無いというのも態度で分る。洋子にとってはそれが余計に気が楽だった。
ルークはモップを壁に立てかけるとカウンターに入った。灰皿に短くなった煙草を押し付け、戸棚からゴム製の手袋とキッチンペーパーを出す。手袋をはめて冷蔵庫の前にしゃがむと、昨夜洋子が詰めたビールを出してカウンターに置いた。缶を一本一本キッチンペーパーで丁寧に拭き、また冷蔵庫の中へ戻していく。