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学校では怖いと有名なJKヤンキーのアマガミさん。家ではめっちゃ可愛い。  作者: 結乃拓也/ゆのや
第1章 【 ヤンキーとあだ名で呼び合うまで 】
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第56話 『 ボッチ裏切る! 』

「ねえアマガミさん。今日もお昼一緒に食べましょう!」

「嫌だ。あたしはボッチとしか食べねぇ」


 本日も積極的に昼食に誘う萌佳さん。それにアマガミさんはツンとした態度で断る。

 僕はそんな光景に苦笑いを浮かべながら、


「言い忘れたけど、僕今日図書委員の仕事なんだ。だからお昼は一緒に食べられないよ」

「そんなあ⁉」

「だから白縫さんお願い。アマガミさんとお昼一緒に食べてあげて」

「喜んで一緒に食べるわ!」

「ならあたしは一人で食べるぞ!」


 アマガミさんが裏切られたように僕を睨んでくる。


「これも慣れだよ。少しずつ皆と打ち解けないと」

「その最初の一人が私なんて光栄だわ!」

「ええい抱きついて来るな! 鬱陶しい!」

「むぐぅ。離そうとしても離れないわよ天刈さん」

「助けてくれよボッチぃ」


 嬉しさが限界を超えて抱きつく白縫さん。どうやら相当アマガミさんのことを気に入ったらしいようで、多少冷たくあしらわれても全く気にしていない。

 ならばそのうち僕みたく白縫さんも打ち解けられるだろうと信じ、僕はアマガミさんにお弁当箱が入った弁当袋を渡す。


「はい。今日のお弁当」

「いつも悪ぃな……っておい、なんで引っ込めるんだ」

「今日は渡す条件として、白縫さんとお昼一緒に食べることを誓ってください」

「んなっ⁉ 今までそんな条件なかっただろ⁉」

「今日は特別です。ほら、約束してくれないと今日はお預けだよ」

「くっ。やるようになりやがったなボッチ」


 悔しそうに歯噛みするアマガミさん。それから屈服でもしたかという顔で渋々と頷いた。


「分かったよ。コイツとメシ食う。だからその弁当くれ」

「はい。よくできました」


 僕は微笑みながらお弁当箱をアマガミさんに渡した。

 そんな僕らのやり取りを黙って観ていた白縫さんは、僕らの顔を交互に見やると、こう呟いた。


「天刈さん。ボッチくんにお弁当作ってきてもらってるんだ」


 まるでそれが尋常ではないとでも言いたげな声音に、アマガミさんは顔をしかめた。


「んだよ。なにか悪いか。言っとくけど渡さねえからな」

「私自分のお弁当あるから大丈夫……じゃなくて、付き合ってもないのにお弁当作ってもらう関係って本当に何なの?」

「「何か変か(な)?」」 


 アマガミさんと顔を見やって小首を傾げる僕。


「二人とも、もう頭が麻痺してるね」

「んだとこら。あたしの頭は至って正常だ」

「僕の頭も正常だと思うけど」


 白縫さんの言葉に心外だと憤りを表す僕とアマガミさん。

 そんな僕らを白縫さんは再び交互に見やると、重いため息を吐いて、


「二人が進展しない理由が分かった気がするな」

「「どういうこと?」」


 揃って首を傾げる僕らに、白縫さんは「そういうとこ」とまたため息をこぼすのだった。



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