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学校では怖いと有名なJKヤンキーのアマガミさん。家ではめっちゃ可愛い。  作者: 結乃拓也/ゆのや
第1章 【 ヤンキーとあだ名で呼び合うまで 】
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第48話 『 アマガミさんと不意打ちのあーん 』

 ゲームセンターでシューティングゲームやレーシングゲーム、エアホッケーといった様々なジャンルで白熱したバトルを繰り広げた後は、共に戦いの疲れを癒すべくイートインコーナーで休憩することにした。


「んむ。このたい焼きめっちゃうめぇ」

「こっちのアイスも美味しいよ」


 アマガミさんは出張出店中のたい焼きを買い、僕はラムネ味のアイスを買って食べている最中だった。


「今更だけど冷たいものじゃなくてよかったの?」

「そうしようか悩んだけど、でもあんこと生クリームの魅力には勝てなかった」

「あはは。まぁ、美味しければなんでもありだよね」

「めっちゃうまい」


 むふふ、と口許を綻ばせながら子供のように目を輝かせてたい焼きを頬張るアマガミさん。

 上機嫌な彼女の可愛い一面を拝みつつ、僕もスプーンを進める。

 と、そこでアマガミさんが咀嚼しながらじぃ~っと僕の持っているカップを見つめていることに気が付く。


「ボッチはラムネ味が好きなのか?」

「ラムネ味、というよりソーダ系の味が好きかな。ほら、ブドウとかオレンジのアイスだと味が濃いでしょ」

「あー。分かる。期間限定品のやつとか出てるとつい買っちゃうけど、後半味に飽きてキツくなってくんだよな」

「そうそう。でもソーダ系は味がさっぱりしてるものが多いから気軽に食べられるんだよね。あと今日これを買ったのは単純に気分だったっていうのもあるけど」


 ぱくっと食べながら答えると、アマガミさんはふーんと相変わらずカップを凝視しながら生返事。


「……ひょい」

「しゅっ」


 ふと気になってカップを横にずらしてみると、それを追うようにアマガミさんの視線が動いた。

 ……これは完全にあれだね。どんな味か気になってるやつだね。


「もしかして食べたい?」

「べ、べつにっ」


 図星だったようで、僕の提案にアマガミさんハッと我に返るとそっぽを向いた。

 それでもやはり好奇心が勝るらしく、


「……食べたいか食べたくないかでいえば、ちょっと。ちょっとだけだぞ。食べたい」

「ふふっ。素直に言えば喜んであげるのに」

「う、うるせぇ」


 アマガミさんは恥じらうように顔を赤くして口を尖らせる。

 可愛い反応に思わず笑ってしまいながら、僕はアイスを乗せたスプーンを彼女に差しだした。


「はい。どうぞ」

「…………」

「早く食べないと溶けちゃうよ?」


 何故か差し出されたアイスを前にフリーズするアマガミさん。


「お前、分かっててやってるのか?」

「なにを……あ」


 そう指摘されてようやく気付いた。僕、無意識にアマガミさんにあーんをしようとした!


「ご、ごめん! カップを渡せばいい話だ……」

「はむ!」


 慌ててカップを引っ込めようとした瞬間だった。アマガミさんが僕の手を逃がすまいと掴んできて、そして、そのままかぶりつくようにアイスを頬張った。

 唖然とする僕に、アマガミさんはぺろりと舌を舐めずさり、


「へへ。ほんとだ。おいし」


 慣れないことをしたことによる羞恥心で潤んだ赤瞳。子どもみたいに喜ぶ笑みと彼女自身の色香が入り混じった表情は、不意打ち効果も相乗して僕の心臓に大ダメージを与えた。


「それは反則だよアマガミさん」

「ふふん。言ったろ。今日はボッチを超照れさせてやるってな。有言実行だ」

「可愛すぎて死にそうです」

「へへ。ならあたしの勝ちだな」


 悶絶する僕を見てしてやったりとご満悦なアマガミさん。

 これが果たしていつもの意趣返しなのか、それともただ僕を揶揄いたいだけなのか。

 いずれにせよ、僕の心臓はドクドクと鳴り止むことはなく。


「……ほんと、不意打ちはダメだよ」


 アマガミさんが咥えたスプーンを見つめながら、顔を真っ赤にして悶絶するのだった。


23・24 (月・火)は各2話更新です。

『ブクマ。★評価。感想』など皆様からの応援や反応お待ちしております。

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