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学校では怖いと有名なJKヤンキーのアマガミさん。家ではめっちゃ可愛い。  作者: 結乃拓也/ゆのや
第1章 【 ヤンキーとあだ名で呼び合うまで 】
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第29話 『 アマガミさんと不意打ちの可愛さ 』

「うおおおおお! なんだこのオタク部屋は! すっげえ!」


 かくして、アマガミさんが僕の家に遊びにきた。

 当初は緊張からか挙動全体がぎこちなかった彼女だが、僕の部屋に入るや否や子どものように目をキラキラさせた。


「ゲームソフトがたくさんある! こっちにはラノベとか漫画がめっちゃあるし、フィギュアもめちゃくちゃ飾ってある! お、これってモンカリのフィギュアじゃねえか!」


 僕の部屋のコレクションたちにあちこっち忙しなく視線を移すアマガミさん。


「なんかあれだな、オタク博物館に来たみたいだ!」

「なにオタク博物館って」


 アマガミさんの感想に僕は思わず苦笑。

 それからひとしきり部屋の観察を終えたアマガミさんは、少し疲労感を覚えたようにカーペットに腰を下ろした。


「でもこういう部屋いいなぁ。好きなもので埋め尽くされてる空間とか絶対幸せじゃん」

「あはは。そうだね。この部屋のおかげで嫌なことがあっても大抵のことは忘れられるよ」

「ふーん。お前にもストレスとかあるんだな」

「そりゃあるよ。アマガミさんは僕のことなんだと思ってるの?」

「なにって……陰キャの皮被ったリア充」

「とんでもない偏見だね。まぁ、リアルが充実してるのは否定しないけど。でも僕だってストレス溜まることはあるんだからね」


 だからこそ好きな漫画やラノベを読んで、フィギュアを見て、思いっ切りゲームして、気力を取り戻すんだ。

 この部屋は昔からずっと、僕に安寧と幸せな日々をくれた。


「どう? 僕の部屋は気に入ってくれた?」

「おう! ザ・オタク部屋って感じで若干引いてはいるけど、でも好きだぜ!」

「……引いてはいるんだね」


 誤魔化すことはせず直球で感想をくれるアマガミさんに思わず失笑。

 でも、アマガミさんがこの部屋を気に入ってくれたのなら何よりだ。


「なぁなぁ、ボッチ。そろそろゲーム決めてもいいか」

「もちろん。PCゲームでもツイッチでも、PX5でも何でも好きなものやっていいよ」

「ほんと全部持ってんのな。お坊ちゃんかよ」

「どれも全部お年玉だったりお小遣い貯めて買ったものだから、お坊ちゃんではないよ」

「ふーん」


 僕の話にアマガミさんは適当な返事で返しながら棚にあるゲームソフトに移動する。


「せっかくだからボッチのオススメがやりたいな」

「好きなものやればいいのに」

「いやいっぱいありすぎてどれに手を出せばいいか分かんねぇ」


 お尻をふりふりと揺らしながらどのゲームを遊ぶか悩むアマガミさん。

 その動作が可愛いのと同時に下着が見えてしまいそうになって、僕は咄嗟に視線を逸らした。


「? どうしたボッチ?」

「……ううん。なんでもない」


 スカートが短いってこういう時目の毒だ。アマガミさんに指摘したらビンタなり腹パンを喰らいそうなのでここは黙っておくことにした。

 僕は視線に注意しつつ、


「あ、これなんてオススメだよ」

「どれどれ……ふーん。ゾンビシューティングゲームね」


 僕が指さしたソフトをアマガミさんが手に取り、吟味するようにパッケージを凝視する。


「アマガミさん。こういうジャンルやったことないだろうなと思って」

「確かにやったことない。でもこういうシューティングゲームって本当に面白いのか?」

「うん。そんなに難しくないし、シューティングゲームだけど近接武器も用意されてるよ。それにストーリーも結構いいんだよね」

「ほーん。それは気になるな」

「アマガミさんはほのぼのしたゲームよりは、こういう殺伐系のゲームの方が好きかなと思って」

「どういう意味だこら。たしかにあたしはほのぼのしたゲームなんてやんねぇし、ボッチの言う通り敵をバッタバッタ倒すゲームの方が好きだけど」

「合ってるんじゃん」


 睨んでくるアマガミさんに僕は苦笑。

 それからアマガミさんはパッケージを凝視したあと、


「ま、ボッチがオススメしてくれたゲームだ。外れじゃないことはたしかだろう。やってみる」

「分かった。それじゃあ、ゲーム機起動するからちょっと待ってね」

「おうっ。なな、その間もう少しお前の部屋見てていいか!」

「満足するまで見ていいよ」

「やった」

「……可愛いっ」


 嬉しそうに笑うアマガミさん。その不意にみせる可愛さに思わず悶絶してしまう。

 かくして、アマガミさんと僕のお部屋デート(?)はゆっくりと幕を開けたのだった。


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