33.ディランとテラスの統治生活
「テラスへ
今日は、私の初降臨だよ!
恋愛の神もついてきてくれるんだって。
神の使い人も神託や神罰を与えることができるようになって、かなり業務改善になったかな
今日は神託なんだ。恋愛に関して、この人とこの人を結婚させるように、って
私には羽があるけど、恋愛の神は神だから羽がないんだよね……。地上のみなさん、混乱しちゃうんじゃないかって今から心配……。
テラスのおかげで、他の部署も活気がすごいことになっているよ!
みんな感謝しているからね
じゃあ、無理せずに
ミコ」
「……ミコが今日、初降臨するそうです」
「私たちの働き方改革も実を結んできたようだな」
「次はなにを進めていきましょうか?」
「私たちの関係を伴侶にしてはいけないだろうか」
「ディラン様」
「んー! ごほんごほん! ディラン様、そういうのはもっとロマンチックな場所で言ってあげてくださいよ! 全く……いつもいつも挟まれている俺の身になってくださいよ……」
「すまない、クロウ。そうだな、また次の休みにでも、共に出かけてくれるだろうか?」
「もちろんです!」
「最高神からの差し入れに、いろんな神々と使いたちからのお菓子とお肉、おいしいぜ! もぎゅもぎゅ」
「このように、神の意志に基づき、この者たちを結ばせるように」
「ミコ、大丈夫? 僕が変わろうか?」
「大丈夫です、恋愛の神様。あなたたちに使えるのが私の仕事です。せっかく使い人の仕事になったのに、手間を増やすわけにはいきませんよ」
「「ありがたや、ありがたや」」
「本当に神様はうつくしかったね」
「ミコって言っていた、神の使いの人もすごくきれいだったよ」
「天には美しい人がおおいんだねぇ」
「ありがたや、ありがたや」
「ミコ。帰りに、テラスと地獄の神のおすすめの景色の場所によっていこうか?」
「いいですよ、恋愛の神様」
「ミコには、恋愛の神でなく、名で呼んで欲しいな」
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「テラス」
「はい」
「私が考え得る限り一番きれいな場所は、この地獄から天界が望める草原だったんだよ」
「ここでピクニックもしましたね」
「大穴には気をつけるんだよ?」
「もう、ディラン様ったら」
「テラス。君がとてもとても大切なんだ。神の使いである君にとっては、負担の大きいことかもしれない。決意ができたら、司るものが決まったらでいいんだ。私の伴侶として、共に人生を歩んでくれないだろうか?」
「ディラン様。ふふ、ディラン様は”私の伴侶となってくれ”というのではなく、私の許可を求めてくださるのですね。私は使い人であるのに。……もちろん、お受けいたします。一緒に私の司るものを探してくれますか?」
「もちろんだよ。私に一緒にテラスの司るものを探させてくれ。……最高神に許可をもらいに行かないと、ね」
「司るものが見つかったら、テラスならもちろん大歓迎だよ!」
「鳩!?」
「……最高神、盗み見はやめてくれ」
「グラ-シスは置いてきたから、許してくれてもいいんだよ?」
「……」
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