ガチャ882回目:報告にあったⅥコア
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「……ふむ」
素手で戦うことが初めてである以上、『格闘武器』を装着することも当然初めてではあるんだが……。装備するってこんな感じなのか。アキやレンカが装備している所は見たことがあったが、自分が装備することになるとは思わなかった。拳の先に相手を抉るための剣みたいな爪が生えているというのは、妙な感覚だな。
まあそれも、何回か戦っていれば自然と特別感は消えて無くなるか。
『……!』
「おっと」
考え事をしていると、敵ゴーレムからの攻撃が来ていた。ステータス通り緩慢な動きだったから避けるのは容易い。不意を突くためか、『震天動地』のスキルも併用して来たが、足場が悪い中でも自在に動けるよう修練は積んである。この程度の地震では、ふらつく事はないだろう。
軽く数歩分横にズレ、わざわざ自分から近寄って来た胴体に向けて、先程と同程度の攻撃を繰り出してみる。
「ふんっ!」
『ドゴォ!!』
今度は威力が正確に反映されたらしい。殴った衝撃が俺に返ってくる事はなく、相手の鎧やコアへと伝達されたようだ。追撃を仕掛けるまでもなく、ゴーレムの胴体には風穴が開き、中から煙が吹き出した。
やっぱ、武器が強いと一気に楽になるな。高性能な剣で切り裂くとバターを斬るように楽に切り裂ける感覚を、拳でも実感することになるとは。
「ちょっと楽しくなって来たかも」
『ゴゴー』
「拳での修練? それもアリかもなー」
『ポーポポ?』
「砂場訓練? あれはまあ、武器が剣でも槍でも、蹴り自体は繰り出してたからな~。リーチは短くなったとはいえ、今更追加授業は要らないだろ」
『キュイキュイ』
「指導役? んー、それは誰になるんだろうな。アキやアイラが鉄板ではあるけど、前線から離れて久しいし、レンカは武器種を槌に路線変更させた上に、あいつの場合元々が脳筋戦法だからな……。本人もたいして考えて動いてないだろうし、連携前提の動きが多いから参考になるとは思えん」
『♪♪』
「俺vsエンキ、セレン、イリスの3人でアリーナ戦? できるだろうけど、そんなにやりたい?」
『プルプル!』
『ゴ!』
「じゃあまあ、帰ったらやってみっか」
『~~♪♪』
「わかったわかった。ひとまず30分設定な」
『極大魔石』が5、6個くらい消費させられそうだな。まあ、余ってるから良いけど。
『んふ。ねえマスター、次が来そうよ♪』
「おっと」
*****
名前:オベリスクグランドゴーレム
レベル:180
腕力:2000
器用:800
頑丈:2250
俊敏:200
魔力:1800
知力:200
運:なし
【Bスキル】剛力Ⅴ、怪力Ⅴ、阿修羅Ⅲ、怪力乱神Ⅱ、鉄壁Ⅵ、城壁Ⅵ、金剛体Ⅳ
【PBスキル】破壊の叡智Ⅲ
【Aスキル】震天動地Ⅳ
【Mスキル】砂鉄操作LvMAX、土の鎧Ⅲ、魔力超回復Lv5
★【Eスキル】ゴーレムコア(土)、オベリスクのボディ、オベリスクの加護Ⅳ
装備:砂漠王の鉄腕、砂漠王の全身錬鋼鎧
ドロップ:ゴーレムコアⅥ、オベリスクの欠片
魔石:極大
*****
「おお、コイツがそうか!」
3メートルを超す巨体に、全身を覆い尽くす金属製の鎧と来たか。アレは素手で殴ったところで、へこませる事すら難しそうだな。
「防御力はさておき、レアⅡは良い感じに強いな」
これなら、目的のレベルにも到達できるだろう。という訳で早速、161のレベルは『弱体化』に回しちゃってと。
「……よし、レベル1だ」
これで低レベル補正は最大限に受けられるはず。そして極大持ちの180なら、200は超えてくれる可能性が高い。そしたらようやくソウルシリーズの片割れを1個、スキルオーブ化できるな。
第三層に来てようやくだな。
『オオオッ!』
「おっと、喋るのか」
感慨深く思っていると、正面から巨大な鉄の塊が迫ってきていた。どうやらその巨大な図体でショルダータックルを仕掛けてくるらしい。
相変わらず相手の動きは鈍いが、スキルの扱いが巧みだ。『震天動地』で足場はガタガタにされた上、『砂鉄操作』によって奴から流れ出た砂鉄が俺の足元に集まって、囚人の足枷のように纏わりついて来ている。身体を動かしての回避が難しいとなれば、迎え撃つのが手っ取り早い。
「ふぅー……」
もってくれよ、レプリカ武器!
「『爆砕鉄拳』!」
『ドガガンッ!』
俺の拳と巨人の肩が激突する。
スキルの効果で爆発が起き、金属に亀裂が入る音が鳴り響いた。そして次の瞬間、奴の肩もろとも金属が吹き飛び、衝撃で巨人は背中から倒れ込んだ。
逆に俺は自分自身の踏ん張りもあったが、奴が仕掛けたおもりのおかげで転倒は免れた。まあ、爆発の反動は受け流す事ができなかったが。
『オオオッ……!』
先程の衝撃は相当のものだったらしく、奴は起きあがろうと上半身に力を込めていたが、片腕が根本から吹き飛んでいるため、復帰にはしばらくかかりそうだ。
さっさとトドメを刺しても良かったのだが、そんな事よりも俺は手元の武器の状態をチェックすることを優先とした。
「ふーむ……」
格闘武器は2つで1つの武器だ。片手が壊れたところでもう片方が残ってさえいれば継戦はできるんだが……。今のでは壊れたり、ヒビが入るなんて事もなかったみたいだな。
やっぱ、武器に宿ったスキルなり、神話武器としての本領を発揮させなければ、壊れる事はそうそうないのかもしれない。でなきゃ、品格が『伝説』に納まってるわけないもんな。……まあ、耐久ガン無視で攻撃能力だけでその品格にいるような存在もあるかもしれないけど。
『オオ……』
そうこう考えているうちに、巨人が起き上がった。片腕も、吹き飛んだ端から砂鉄を集めているようで、必死に再生をしているようだ。ただ、完全回復にはまだまだ時間がかかりそうだし、そこまで待ってやる気もない。
巨人に向けて突撃する。狙うは、胴体に隠された中央のコアだ! 念の為、先程とは逆の拳で決めてやろうかな。
『オオオ!』
「もういっちょ、『爆砕鉄拳』!」
『ドガガンッ!』
【レベルアップ】
【レベルが1から214に上昇しました】
「よし、これで終わりっと」
巨人から出た煙はすぐさま霧散し、ドロップアイテムをばら撒いた。……にしても、さっきから出てた『オベリスクの加護』とやらは、どんな効果があったんだろうか? 俺としては、普通のゴーレムと大差なかったんだけど……。強くなりすぎて違いが分からないとかだったら、ちょっと悲しいというか可哀想な事になるな。
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