ガチャ689回目:スキル確認④
「そんじゃ改めてスキルを覚えていくか」
「と言っても、有用なのは全部ショウタ君が使うべきだけど、レベルを上げてから使った方が良いなら、今すぐ取得するものなんてそんなに無いんじゃない?」
「……ランクの高い奴ほどレベルを上げにくいが、それと入手難易度は別の話だったりするからな。何もしなくてもMAXになれるものと、安価で強化できそうなものだけ取得しておくか」
となると……まずは『超防壁Ⅶ』『物理耐性Ⅵ』『魔法耐性Ⅷ』の3つは防御系として上げておきたいが、『超防壁』が『最高』で、後者2つは『遺産』だ。仮にこれらを上げるとすると……。
『超防壁』でさえ7⇒10に244万9440ポイントかかる。『遺産』の2種は……考えたくないな。
「コレを伸ばすなら、マジで696に籠らないといけないレベルだな」
ただ、これをMAXまで上げきった場合、軽減率は脅威の50%カットだ。とすると、物理3種のMAXや属性耐性の軽減も最大50%だから、全部合わせれば物理も魔法も完全無効化ができるんじゃないか?
それとも2つ合わせて75%とか、そんな感じになるのか? ううん、気になる……。
超絶使い勝手のいい『思考加速』はさらに上の『固有』だし、何かと役立つ『摩擦抵抗』も『固有』。『知覚強化』なんて『遺産』で、『状態異常耐性』に至っては『伝説』だ。MAXなんて夢のまた夢だろう。
となるともう考えられるのは重ね掛け系統なら『通常』で安い『硬化』くらいだし、レベル制の中でも希少性の高いスキルは……『龍言語Lv3』くらいだろうか。
……うん、それくらいしか思い浮かばんぞ。
「んじゃ、まずは『硬化Ⅷ』を『硬化Ⅹ』にするか」
まずはⅧからⅨに必要なのは……。
【このスキルの強化には116640ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
ああ、『通常』でもやっぱそれなりにするな。
んで、ⅨからⅩは4倍だから……。
【このスキルの強化には466560ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
うん。もうすでにポイントがカツカツしてきたぞ。
名前:硬化Ⅹ
品格:≪通常≫ノーマル
種別:パッシブスキル
説明:戦闘中被弾の直前に自動で身体の一部を硬質化させ、被ダメージを大幅に減少させるスキル。
★自動機能のON/OFFが可能
「おお」
Ⅹになったことで、自動で直前に発動する機能が追加されてる。Ⅸまでそんな機能なんてなくて、全部意識的に使わないといけなかったのに。それに、被ダメージの軽減も『大幅』と書いてるし、軽減比率がかなり高そうだな。『通常』といっても、MAX化すると性能も上がってくれるんだろうか。
次に『龍言語Lv3』だな。問題はコイツの品格が『高位伝説』であることか。
「んじゃ、まずは3から4に必要なのは……」
【このスキルの強化には14400ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
「おお……。まあ、単発で見れば高いけど、それだけだな」
最終的に3から10にするのに掛ったポイントは20万1600ポイントだった。
うん、なんとかギリギリ足りた。余ったポイント、たったの4万とちょっとか……。
名前:龍言語LvMAX
品格:≪高位伝説≫ハイ・レジェンダリー
種別:マジックスキル
説明:ドラゴンか、ドラゴンに認められたものだけが扱えるとされる伝説の魔法。使用するには龍脈スキルが必要。
★竜化魔法が使用可能。
「わぉ」
「竜化ですの!?」
「ショウタさんが、ドラゴンに……?」
「すっごく見たいわね!」
「うーん、まあでも、今ここで使うとろくな事にならない気がするから、しばらく放置かな」
消費もどのくらいかわからないし、変身後のサイズも不明だ。ひとまず見栄の為にドラゴンをテイムする必要はなくなったな。俺がなっちゃえばいいのだ。
……ただ、試すにも最初の1回は地上ではできないが。
そうして俺は『重力抵抗Lv3』、『空間把握Lv4』を取得しそれぞれMAXにし、『硬化Ⅹ』『テイムⅩ』『龍言語LvMAX』を取得。更に『シードラゴンの生き血入りの瓶』を飲み干し『龍脈』スキルも無事獲得した。
また、今後のためにもイズミには『気配偽装LvMAX』を覚えさせた。
「さて、これでようやくスキルは終わったな」
「はい、お疲れさまでした。では――」
「宝箱だよなぁ……」
正直もうしんどいんだけど。
「ご主人様としては、スタンピード2カ所平定よりも、こちらの方が辛そうですね。いつもの事ですが」
「そう思うなら労わってよ」
「……では、おぎゃりますか?」
「おぎゃらない」
いつもの応酬を終えたところで、気持ちを切り替える。すると目の前に宝箱が順番に並んだ。
【エメラルドの宝箱】:『クラーケン』3個、『ブルークラーケン』3個。
【アメジストの宝箱】:『アイルタートル』1個、『シーサーペント』1個。
【ミスリルの宝箱】:『アクーパーラ』1個。
【プラチナの宝箱】:『シードラゴン』1個。
順番的にはエメラルドから見て行くところなんだろうけど……。
「ここは中身がほぼわかりきっている『シーサーペント』の分から開けて行こうかな」
「そういえば、『知恵の実』を取る時に選択肢が出てきたんだっけ」
「そう。パンドラの時と違って選択式だったんだよね。だから多分、『知恵の実』も確定入手じゃないタイプがあるのかもね。ちなみにもう片方はお酒だったよ」
「お酒!?」
アキが嬉しそうに目を輝かせた。今回アキ的にはリンゴ酒と合わせて2種類も新酒が飲めるんだもんな。それに、最近は気兼ねなく話せる飲み友達が増えたからってのもあるかな。
しっかし『知恵の実』は、1つは普通のヘビ型のレア、もう1つはダンジョンボスで、もう1つはダンジョンボスの前任からの宝箱の抽選だ。蛇種ってのはほぼ確定としても、敵のランクはバラバラなんだよなぁ。
まあなんであれ、抽選という話になれば俺の場合は確定で引き当てるので、あまり気にする必要はないのかもだが。
さて、改めて見たらどうなるかな。
【酒】
【素材】
「おっ?」
なんか変わってるな。
でもそうか、『知恵の実』が選択肢として無くなったから、次点が選ばれただけか。まあ、ここで素材なんぞは選ばんが。
「お酒っと」
取り出して出てきたのは、陶器の壺みたいな物だった。しっかりと表面には酒と漢字で書かれている。
名称:神酒・サーペント
品格:≪遺産≫レガシー
種類:酒
説明:神の力が溶け込んだ神酒。どの神に捧げても必ずご利益がある。また、摂取した者には幸運が訪れる。度数35%。
「ほぉー」
「わぁー。すっごい美味しそう……!」
ご利益アリのお酒ね。
「アイラ、コレも増やしといて」
「畏まりました」
「やったー!」
しかし、ここ最近有用な液体が増えてきたな。またガチャで水筒が出てきてくれたりしないかな。
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