ガチャ682回目:スタンピードの獲得物×2
記者会見が終わり、帰宅後のんびりすることにした俺は、掲示板でも見て暇を潰していた。俺専用のスレッドは今もなお現在進行形で盛り上がっており、そちらを追い続けるのも飽きてきたので、過去ログを漁ることにしたのだ。
「やっぱ、骨抜きにした奴の動画は反響でかいな。サクヤさんには今度、何かの形でお返ししなきゃな。……あっ」
そして彼らの反応を遡っていると、忘れていた事項を思い出した。
「そうだった。浮上できないか試そうかって考えてたんだった……!」
実行犯の発見情報で色々と意識が持ってかれて、完全に頭からすっぽりと抜け落ちていた。
まあでも、レベル7になったことでかは不明だが、別のコアルームから他のダンジョンにアクセスできることが分かったからな。その内、手が空いたタイミングで近場のダンジョンで確認するか。
「ご主人様、何か忘れ物ですか?」
「ああ、えっとだな……」
俺は海底ダンジョンを地上に現出できないかという考えを説明した。
「ふむ。それは確かにできるならばアクセスのしやすさが段違いに上がりますね。『1086ダンジョン』では、地上とつながるワープゲートの作成もしていましたし、あの頃はレベル2だったことを思えば、できてしまうのでは?」
「かもなー。だからちょっと試したいんだけど、直接行く必要があるのか遠隔で可能なのか、それともできないかってところだが……」
遠隔ならいつでも試せるし、直接でも俺とイズミでワープすれば行き来も自由だ。リキャストはあるけど3回に分ければそう日も置かずに試せるだろう。
でも急いでやらなきゃいけないわけでもないから、これもやっぱ結婚式が終わってからかな?
「そうですね。それが良いかと」
「んじゃ、そういうことで」
「あと、奥様への感謝も、その対応で十分恩を返せるのではないかと」
「あー、なるほどな?」
「ですがご主人様が、会うための口実を探していらっしゃるのであれば別ですが」
「……いや、そんなことはないぞ?」
そこまでじゃない……と思いたい。
「ふふ。では夕食の準備ができましたし、皆様を呼んでまいりますね」
「ああ、よろしく」
◇◇◇◇◇◇◇◇
そうして今回のスタンピードを経て獲得した海鮮類の数々を使用した料理に舌鼓を打ち、満足気な様子のイリスを撫でていると、アイラが神妙な顔で切り出した。
「さて、ご主人様?」
「え、なに?」
「報酬確認のお時間です」
「……ああ、忘れてた」
割とマジで。
「お兄様、こっちでも色々確保したけど、どうするー?☆」
「それはそっちで自由に使っていい。こっちのことは気にするな」
「はーい☆」
「けど、どうしてもお兄ちゃんに渡しておきたいものがあるんだけど、それは受け取ってくれる?」
「ん? まあ使うあてが無いならもらうけど、それはなんだ?」
「はい。『性豪Lv2』です、兄上」
「oh……」
ちょうど、宝珠を使って急成長できないか試そうとしてたやつじゃん。まあでも、本物があるなら使わなきゃ損だよな。しっかし、タイミングが良すぎるだろ。
そう驚く俺とは逆に、今回居残りしていた4人からは嬉しそうな声が上がった。そんなに待ち望まれていたのか、『性豪』……。
「……分かった。じゃあそれは貰うな」
「やった!」
「ボスから良いものが出て来てくれましたわね」
「獣系のボスだったもんねー」
カスミ達が喜びを分かち合っている。なんか、ダンジョンを平定したと報告してきた時より喜んでないかね君ら。
「それとお兄様。ダンジョンの鍵が1と5から2と7に増えたから、また今度スキルを分け分けしようね☆」
「ああ、そうだな。何を取得するか、また考えておくか」
前回のコピー用ポイントが(1+5)+(1×5)=11の計算式通りなら、今回は(2+7)+(2×7)で、9+14の23ポイント。2倍以上に増えたわけだ。
「そういう意味だと、イズミには必要なくてもお兄ちゃんには必要そうなスキルがあれば、今後優先的に覚えさせた方が良いのかな?」
「どうでしょう? お兄様が取得したくなるようなスキルでなければコピー対象には選ばれないと思いますわ。それに、お兄様ですら未取得のスキルであれば、直接覚えて頂いた方が何倍も有用かと思います」
「それもそっかー」
「ということで兄上。兄上でも未取得かつ、某達では使いこなせない様なスキルがあれば優先的にお渡ししてもよろしいですか?」
「……まあ、そういうことなら頂こうかな。けど、変なスキルまでは取得したくはないからな」
『悪食』とかそういうの。
「分かってるよ」
「『性豪』や『精力増強』の重複取得もしないぞ?」
「……わ、分かってるよ」
「ほんとかよ……」
まあそこは良いか。とりあえず、『性豪』の強化から先に済ませるか。
『性豪』は『テイム』と違ってレベル制の『固有』ランクだ。『最高』よりも1ランク上だが、レベル制のおかげで消費は安く済むはず……。
「んじゃ、設置してっと。Lv2からLv3への必要ポイントはっと……」
【このスキルの強化には160ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
「おお?」
Lv1からLv2は80ポイントだから、そこも80ポイントかと思ったが、そうでもないのか。
ならLv3からLv4は……。
【このスキルの強化には240ポイントが必要です】
【強化を実行しますか?】
なるほどな。今度は元の3倍……そういう計算式になるのか。まあでも、それでも安いんだが。
結局、Lv9にするまでに必要となったポイントは合計で2800でしかなかった。そしてそれを習得し、『精力増強LvMAX』と『性豪LvMAX』が並んでいるのを確認し、進化できるか試してみるが反応は無かった。まあこれ以上先があっても困るんだがな。
「じゃあ話は戻してと。アイラ、今回のスタンピードで俺が得た戦利品を教えてくれ」
「はい。今回の収穫物で、食材や素材を除いたものがこちらとなります」
そう言ってアイラは、事前に端末で纏めて印刷したのであろう用紙をホワイトボードに張り付けていく。
【Uスキル】
『真鑑定Lv5』2個。
『気配偽装LvMAX』1個。
【Bスキル】
『超防壁Ⅴ』1個。
『超防壁Ⅶ』2個。
『剛力』100個。
『剛力Ⅱ』154個。
『剛力Ⅲ』126個。
『剛力Ⅴ』9個。
『剛力Ⅶ』2個。
『怪力』100個。
『怪力Ⅱ』154個。
『怪力Ⅲ』126個。
『怪力Ⅴ』9個。
『怪力Ⅶ』2個。
『阿修羅Ⅱ』58個。
『阿修羅Ⅳ』9個。
『阿修羅Ⅵ』2個。
『怪力乱神Ⅱ』6個。
『怪力乱神Ⅲ』3個。
『怪力乱神Ⅴ』2個。
『金剛腕Ⅳ』2個。
『金剛力Ⅴ』2個。
『俊足』44個。
『俊足Ⅲ』34個。
『迅速』44個。
『迅速Ⅲ』34個。
『瞬迅Ⅱ』34個。
『鉄壁Ⅱ』154個。
『鉄壁Ⅴ』7個。
『鉄壁Ⅶ』1個。
『城壁Ⅱ』154個。
『城壁Ⅴ』7個。
『城壁Ⅶ』1個。
『金剛体Ⅳ』7個。
『金剛体Ⅵ』1個。
『難攻不落Ⅲ』1個。
『難攻不落Ⅴ』1個。
『金剛鎧Ⅱ』1個。
『金剛鎧Ⅳ』1個。
『金剛壁Ⅴ』1個。
『力溜めⅡ』2個。
『力溜めⅢ』1個。
『力溜めⅣ』2個。
【Pスキル】
『身体強化Lv3』154個。
『身体強化Lv4』68個。
『身体超強化Lv1』34個。
『身体超強化Lv2』58個。
『身体超強化Lv3』6個。
『身体超強化Lv5』2個。
『身体超強化LvMAX』3個。
『硬化Ⅱ』108個。
『硬化Ⅶ』1個。
『硬化Ⅷ』1個。
『竜鱗Ⅲ』1個。
『水耐性Lv2』92個。
『水耐性Lv5』6個。
『水耐性LvMAX』4個。
『全属性耐性Lv5』1個。
『物理耐性Ⅱ』108個。
『物理耐性Ⅲ』3個。
『物理耐性Ⅳ』3個。
『物理耐性Ⅴ』3個。
『物理耐性Ⅶ』2個。
『魔法耐性Ⅲ』2個。
『魔法耐性Ⅴ』1個。
『魔法耐性Ⅶ』2個。
『冷気耐性Ⅱ』1個。
『灼熱耐性Ⅱ』1個。
『斬撃耐性Lv4』108個。
『斬撃耐性Lv5』2個。
『斬撃耐性Lv8』1個。
『斬撃耐性LvMAX』2個。
『貫通耐性Lv2』6個。
『貫通耐性Lv4』108個。
『貫通耐性Lv5』2個。
『貫通耐性Lv8』1個。
『貫通耐性LvMAX』2個。
『打撃耐性Lv4』108個。
『打撃耐性Lv5』2個。
『打撃耐性Lv8』1個。
『打撃耐性LvMAX』2個。
『状態異常耐性Ⅱ』1個。
『酒耐性Lv5』4個。
『知覚強化Ⅱ』1個。
『思考加速Ⅱ』1個。
『自動回復Ⅲ』6個。
『自動回復Ⅴ』1個。
『再生Lv3』6個。
『再生Lv5』1個。
『体術Lv3』154個。
『体術Lv4』68個。
『体術Lv6』6個。
『体術LvMAX』1個。
『格闘術Lv4』136個。
『格闘術Lv6』6個。
『武闘術Lv5』1個。
『剣術Lv3』152個。
『槍術Lv1』56個。
『槍術Lv3』156個。
『弁天術Lv2』6個。
『竜爪術LvMAX』1個。
『狩人の極意LvMAX』94個。
『暗殺の極意LvMAX』94個。
『姿勢制御Lv1』444個。
『姿勢制御LvMAX』1個。
『摩擦抵抗』116個。
『摩擦抵抗Ⅱ』1個。
『重力抵抗Lv3』1個。
『空間把握Lv4』1個。
『水泳Lv2』280個。
『水泳Lv3』34個。
『水泳Lv4』44個。
『水泳Lv5』58個。
【PBスキル】
『破壊の叡智』222個。
『破壊の叡智Ⅲ』7個。
『破壊の叡智Ⅳ』2個。
『破壊の叡智Ⅴ』2個。
『魔導の叡智Ⅲ』1個。
『魔導の叡智Ⅳ』2個。
『魔導の叡智Ⅴ』2個。
『水の聖印Ⅱ』14個。
『水の聖印Ⅳ』3個。
『天の聖印Ⅳ』1個。
『神の聖印Ⅳ』1個。
【Aスキル】
『予知Ⅱ』1個。
『隠形』108個。
『気配断絶』108個。
『気配断絶Ⅲ』2個。
『気配感知』6個。
『気配感知Ⅲ』2個。
『危険感知』6個。
『反響定位』6個。
『反響定位Ⅲ』2個。
『粘液生成』6個。
『毒抗体Ⅳ』1個。
『暗視Ⅲ』6個。
『暗視Ⅳ』1個。
『衝撃Ⅲ』9個。
『衝撃Ⅳ』2個。
『鎧通しⅢ』1個。
『鎧通しⅣ』2個。
『急所突きⅢ』3個。
『急所突きⅣ』2個。
『ウェポンブレイクⅡ』1個。
『ウェポンブレイクⅢ』2個。
『アーマーブレイクⅡ』1個。
『アーマーブレイクⅢ』2個。
『重力操作Lv4』1個。
『チャージアタックⅡ』102個。
『チャージアタックⅤ』3個。
『チャージアタックⅦ』2個。
『悪食Lv3』58個。
『ウォークライⅣ』1個。
『水深圧殺Ⅳ』1個。
『神通力Ⅳ』1個。
『神通力Ⅴ』1個。
【Mスキル】
『浮遊術Lv1』68個。
『水魔法Lv2』154個。
『水魔法Lv3』108個。
『水魔法Lv4』6個。
『水魔法LvMAX』5個。
『泡魔法Lv5』2個。
『泡魔法LvMAX』3個。
『水流操作Lv2』416個。
『濁流操作Lv4』6個。
『濁流操作LvMAX』5個。
『氷結魔法Lv2』1個。
『氷結魔法Lv3』2個。
『氷結魔法Lv5』1個。
『氷結魔法LvMAX』1個。
『海魔法Lv3』6個。
『海魔法Lv5』1個。
『海魔法Lv8』1個。
『海魔法LvMAX』1個。
『宵闇魔法Lv4』6個。
『混沌魔法Lv2』1個。
『混沌魔法Lv4』9個。
『混沌魔法Lv6』1個。
『混沌魔法LvMAX』1個。
『龍言語Lv3』1個。
『魔力回復Lv5』3個。
『水の鎧Ⅳ』1個。
『水の鎧Ⅵ』2個。
『魔力回復Lv1』154個。
『魔力回復Lv5』3個。
『魔力回復LvMAX』34個。
『魔力超回復LvMAX』5個。
【Sスキル】
『威圧』1個。
『威圧Ⅲ』1個。
『威圧Ⅳ』1個。
『強圧』1個。
『強圧Ⅲ』1個。
『強圧Ⅳ』1個。
『王の威圧Ⅳ』1個。
『王の威圧Ⅵ』2個。
『存在圧Ⅳ』1個。
『魂圧Ⅱ』1個。
『神意のオーラ』3個。
「以上です」
「……多いなぁ」
もう、それしか言葉が出なかった。
「あと、宝箱はこちらです」
【エメラルドの宝箱】
『クラーケン』3個
『ブルークラーケン』3個。
【アメジストの宝箱】
『アイルタートル』1個。
『シーサーペント』1個。
【ミスリルの宝箱】
『アクーパーラ』1個。
【プラチナの宝箱】
『シードラゴン』1個。
「おお……」
これは中々良いラインナップだな。
「アイラ、纏めてくれてありがとな。大変だったろ」
「褒めて頂けるのは嬉しいですが、現実逃避はいけませんよ」
「……わかってるよ」
でも、頑張ったのは確かだし、それはそれとしてちゃんと褒める事にしたのだった。勿論皆で。
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