ガチャ234回目:5桁の大台
「ふぅ。ご馳走様」
「お粗末様でした」
結局昼食には、外から持ってきた普通のお肉を使ってもらった。昨日はほんのちょっと使っただけでも、それなりに来るものがあったからな。やっぱりあの肉は夜限定ということで了承して貰った。
てか、うち以外のチームはどうしてるんだろうか。この肉ばっか食ってたら、『ハイ・オーク』みたいに誰も彼もが飢えた獣になる気がするんだが……。
そんな猛獣が溢れるキャンプ地で彼女達と過ごすのは、些か不安だな……。
「ご安心を。恐らくですが、ご主人様は『知覚強化』や他のステータスの影響で、オーク肉の効果を受けやすい状態にあると思います。普通であれば、昨日の昼食程度の量なら誰も変化に気が付かないレベルかと」
「え、そうなの!? ……ということは、俺ってば無駄に過敏体質ってこと?」
「戦いであれば自身の変化に敏感な方が生き残れますが、私生活もとなれば……。少し大変かもしれませんね」
そんな他人事みたいに。
「ですが安心してくださいまし。それを支えるのが、わたくし達の役目ですわ!」
「そうね」
「その通りです!」
「うん、皆ありがと」
飛びついてくるアヤネを抱きとめつつ思う。今の会話の流れで出て来る『支える』って、なんだか違う意味に思えて来ちゃうんだが。……まあいいか、なるようになるさ。
「さて、と」
俺はガチャを起動した。
今回は何が出るかなっと。
『ジャララ、ジャララララ!』
結果は白2、緑3、紫4、赤1だった。
『SR 魔力上昇+55』
『SSR 知力上昇+155』
『SSR 魔力上昇+90、知力上昇+90』
『SSR スキル:二刀流Ⅱ』
『SSR スキル:自動マッピングⅢ』
『UR 頑丈上昇+190、俊敏上昇+190』
『UR スキル:知覚強化』
『UR スキル:克己』
『SUR 腕力上昇+250、器用上昇+250、頑丈上昇+250』
『SUR スキル:天の刻印』
「無料ガチャ」では青色のカプセルが2個、赤色のカプセルが3個。
『R 器用上昇+25』
『R 俊敏上昇+25』
『SR 頑丈上昇+60』
『SR 魔力上昇+60』
『SR 知力上昇+60』
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:22
腕力:10524(+5237)(+5262)
器用:10312(+5131)(+5156)
頑丈:10440(+5195)(+5220)
俊敏:10440(+5195)(+5220)
魔力:10088(+5021)(+5044)
知力:10460(+5207)(+5230)
運:4964
【Uスキル】レベルガチャ、真鑑定Lv4、鑑定偽装Lv4、★自動マッピングⅢ(2/3)、鷹の目Ⅱ、魔石操作、弱体化、スキル圧縮(2/3)、充電
【Bスキル】金剛外装Ⅲ、剛力Ⅴ、怪力Ⅳ、阿修羅Ⅱ、金剛力Ⅱ、俊足Ⅳ、迅速Ⅳ、瞬迅Ⅲ、鉄壁Ⅴ、城壁Ⅳ、金剛体Ⅱ、金剛壁Ⅱ、力溜めⅡ
【Pスキル】身体超強化Lv3、物理耐性Ⅴ、★知覚強化(1/3)、思考加速、★二刀流Ⅱ(1/3)、体術LvMAX、格闘術Lv6、剣聖Lv3、盾術Lv2、槍術Lv8、弓術Lv3、暗殺術LvMAX、狩人の極意Lv3、姿勢制御Lv1、空間把握Lv1
【PBスキル】統率Ⅲ、破壊の叡智Ⅱ、魔導の叡智、炎の刻印、風の刻印、土の刻印、水の刻印、雷の刻印、氷の刻印、光の刻印、闇の刻印、空の刻印、★天の刻印
【Aスキル】予知Ⅱ(1/3)、★克己、看破、気配感知、生体感知、危険感知、跳躍Lv4、暗視、衝撃、鎧通し、重ね撃ちLv1、縮地、忍び足、★ウォークライⅡ、追跡者Ⅴ、騎乗(2/3)、反響定位、魔力定位
【Mスキル】念動力Lv1、元素魔法Lv3、外典魔法Lv1、空間魔法Lv1、泡魔法Lv1、水流操作Lv3、砂塵操作Lv4、★風塵操作Lv2、回復魔法Lv1、極光魔法Lv4、宵闇魔法Lv2、混沌魔法Lv2、魔力超回復Lv2、魔力譲渡Ⅱ
【Sスキル】王の威圧Ⅳ、決闘Ⅲ
武技スキル:無刃剣、紅蓮剣[飛剣・鳳凰]、紫電の矢[雷鳴の矢]
称号:ゴブリンキラー
トロフィー:コマンダーゴブリンのトロフィー
管理者の鍵:525(1)、525(2)、810(1)、810(2(1/2))、777
*****
『ボックスの残り 30/140』
「……おー。ついに『レベルガチャ』で得たブースト値が全部5000を超えた」
「ってことは、『統率』で1万!? すっごいじゃない!」
「世界を見渡しても、ステータスが5桁に到達したのはご主人様が初めてではないでしょうか」
「そうなのかな? 『統率』持ち900人集めれば、ステータスオール100でも達成できそうだけど」
集めるのは大変だが、どこぞの『ゴブリンエンペラー』よろしく、やってやれないことはないはずだが。
「『統率』持ちが10人いても、結局2倍までしか伸びませんものね……。100倍ともなれば、そんな大人数が必要になってしまいますのね」
「ふふ。可能かもしれませんが、現実的ではないですね」
「まだステータス1000の上級冒険者に、『統率』90人集めた方が現実的よ。まあ、少なくともうちの国にそんな奇天烈な奴はいないと思うわ」
「そうですね。その理由は、ご主人様にならお分かりになるでしょう」
「あー……。せっかくのステータスも、扱えなきゃ意味ないもんな」
俺がそうであるように。
「なーんだ。ちゃんとわかってるじゃない」
「旦那様の苦労が報われる日は、きっと来ますわ!」
「うん、ありがと」
にしても、また扱う為の上限値が増えてしまったなぁ。
まあガチャを回す以上、こうなるのは当然の帰結なんだがな。回さないなんて選択肢はそもそもないし。だけど最近は、ガチャを回す喜びは、ガチャとはあまり関係ない所に向かっている。
勿論、スキルが出れば嬉しいし、新しい物はワクワクさせられるが……。
今の主目的は、レベルを消費する事で再びレベルを上げられる事で得られる『SP』にある。これがあれば、俺はどこまでも『運』を高められるのだ。俺の冒険って、結局のところこの『運』が全ての始まりであり、一番重要な要素な訳だし。
「旦那様、旦那様」
「うん?」
「今回のガチャで、スキルは何が得られましたの?」
「そうだなー。えーっと、いつもの刻印と……ん? これは、なんて読むんだ? 克己?」
「かつみ……恐らく克己ですね。己に克つと書き、意味もそのまま欲望や邪念に打ち勝つというものです。技術としてあることは存じておりましたが、その様なスキルもあるのですね。驚きました」
「これって、ショウタ君があのスキルを覚えるって話になったから?」
「ショウタさんの『運』が引き寄せたのですね。『レベルガチャ』のラインナップは幅広いです」
「流石旦那様ですわ!」
つまり、アレが『LvMAX』になろうと、肉を大量摂取しようと、これを活用すれば何とかなるって事なのか?
「凄そうだが、出るタイミングがアレすぎて素直に喜べないな」
「ですが、技術としては特上です。スキルもなしにこのレベルの精神性を手にしようとすれば、長い修行が必要となるでしょう。『UR』としても納得のスキルかと」
「なるほどね」
まあ要するに、自制心が上がるってことで良いのかな。
それならまあ、ありがたく頂こう。
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