ガチャ1185回目:遥か遠きレベル
『これが『レベルガチャ』……。なんて素晴らしいスキルなのかしら!』
『凄いスキルだね!』
『だよねだよね!』
三姉妹が楽しそうで何よりだ。
さて、出た中で気になるのは3つかな。まずアイテムの『煌くスキルの欠片』は、今回ので6個目だったんだが、どうやら完成したらしい。以前『スキルの欠片』から『完全コピーのオーブ』を作成できた時も6つで完成だったし、欠片系はそういうものなのかもしれないな。大元のレアリティもあちらはBRで『高位伝説』なのだ。2段階上のSLRであるこちらは、調べるまでもなく『幻想』級になるだろう。
「ふむ……」
だが、これの使い道はもう少し先になりそうだな。場合によっては時期が早まるかもしれないが、今はまだ……倉庫に眠っていてもらおう。アイラに厳重保管するよう連絡も入れておくか。
続いてスキルで気になるのは『造血術』と『魔弾の射手』か。『造血術』は今のところ使い道が全くないままにスキルだけ成長していってるが、もしかしてこれはリリアナ用だったりするんだろうか? リリアナは血を扱う技を身に付けてはいるのに、肝心の血を増やすスキルが無いんだよな。貧血になったりしないんだろうか?
続いて『魔弾の射手』は最初に手にしたのは『妖怪ダンジョン』の頃だったけど、今のところ恩恵を得られた実感はないんだよな。『Sスキル』枠だし、パッシブではなく自発的に使うスキルのはずなんだが、使おうにも反応が無いというか……。となると、俺の使い方が間違っているという事になる。もしかすると、銃を使うときにのみ効果を発揮するタイプのスキルなのかもしれないな。俺、弓ばっか使ってるし。
「……お?」
そんな事を考えていると、筐体に変化があった。
赤が徐々に脱色して行き、真っ白な筐体へと変化したのだ。まあ充電済みを表す黒金黒の縦線は健在だったが。
「……そうか。そろそろだとは思ってたが、またこの『充電』の時期がやって来たか」
最初は5回もバージョンアップを重ねられたのに、1回目の『充電』後は2回が限界で、2回目の『充電』後は3回が限界だった。そして今回は2回が限界だった事を考えると、このスパンが交互に来ているだけと考えられもするし、『充電』で溜めこめる総量と消費が吊り合っていない可能性も考えられる。下手すると、今後は1回回しきったら『充電』のスパンを繰り返す羽目になりかねん。
でもまあ、それでも困りはしないんだけどな。ステータスは持て余してるし、勝てない相手は四神くらいだし、あいつらは放置しても害はないのだ。仮にあれがいる事でスタンピードが発生するとなれば必死にもなるだろうけど、それもないしな。
『ショータ、これはどういう意味?』
「ん? ああ、それな」
リリアナは初めて見る『充電』のメッセージに困惑しているようだった。実際に見るのはリリスも初めてだろうけど、こっちはアズ達から説明を受けてたのかな?
『長らくのご愛顧、大変ありがとうございました』
『当レベルガチャは、内包していたレベルエネルギーを全て消費しました』
『再度ご利用される場合は、エネルギーの充電にご協力下さい』
『エネルギーチャージには、正面のボタンをご利用下さい』
『100レベルを1エネルギーとし、500エネルギーのチャージをお待ちしております』
『エネルギー残高 0/500』
「ここに来て要求量5倍かよ」
最初は100×15、次は100×50、その次は100×100と来たら、200とか250かなと思ってたのに更に上を来るとは想定外だ。
まあ、やってやれないことはないんだがな……。
『これは大変な作業になりそうね』
『マスター様。いつでもお手伝いしますからね』
『なんでしたら、おにいさんは近くでお休みしている間にわたし達で狩っても良いですよっ』
「あー……それもできるな」
今までそういうのはあまりやってはこなかったけど、この量が求められるとなると、そうは言ってられないか。
「狩場はやっぱりいつものとこかい?」
「そうなるだろうな。けど急ぎじゃないし、ここが終わったら一回休暇を挟んで、その後のリハビリでやってもいいかな」
「なら、その精霊狩りの最後には、『炎の大精霊』に挑んでみるかい?」
「それも悪くないかもな」
四神はまだ怖いけど、『炎の大精霊』相手であれば、安全マージンはある程度確保できてるはずだしな。……たぶん。
『もー、ショータってば。わたしにも教えてよー』
「ああ、悪い悪い。『充電』ってのはなー」
そうしてリリアナ達に説明している間にカスミ達もレア戦は終わったらしい。掃除はエスに任せて、駆け寄ってきたカスミ達にも『充電』への移行を説明した。
「うわー。すごい数字だね」
「レベル換算で5万レベルですか……」
「ってことは、また『運』が10万増えるってこと!?」
「兄上にしか成し得ない数値ですね」
「そういうことでしたら、わたくし達も手伝えますわ」
「そうそう、お兄さんはゆっくり休んでていいよー!」
「妊婦に戦闘を任せるのは流石にない……と言いたいところだが、実際問題助かるよ」
「ふふー。お任せあれ☆」
「ぶっちゃけた話、一回の稼ぎで終わらせるんじゃなく、何度か他のダンジョン攻略を交えながら『充電』を積み重ねていくのが現実的かな」
その方がストレスも溜まりにくいし、健康的だろう。
「兄さん、掃除は終わったよ」
「おう。今回もレアⅡはカスミ達でやるか?」
「うんっ、やらせて!」
「んじゃ、頼むな」
そうしてカスミ達のパーティープレイを観戦。彼女らは危なげなく勝利し、俺のレベルは70から304に上昇し、世界はまた明るさを取り戻した。
なので早速充電し――。
『エネルギー残高 3/500』
となるのだった。
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