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レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~【コミカライズ第3巻 4/15に発売決定!】  作者: 皇 雪火
第三十二章 秘密の園

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ガチャ1171回目:闇との遭遇

「なあ皆。世界、また明るくなったよな?」


 今度ばかりは皆も気付いてくれたようで、俺の問いにすぐに頷き返してくれた。


「コハクちゃんが吠えた時に、ぶわって変化した感じがする」

「どうなっているのでしょう?」

「やはりここはお兄様の読みどおり、コハクちゃんがダンジョンの攻略に欠かせないということでしょうか?」

『ですが、ここまで影響を与えておきながら、不思議と情報は視れないままなんですよね……』

『キャン!』

「ほら、キュビラ」

『あ、はいっ』


 コハクをそのままキュビラに預けてみるが、特に明るさに変化は起きなかった。別に神聖系のスキルを持っている俺が近くにいたからとか、そういう理由ではなさそうだな。

 それにしても、巫女服の美人と白い子犬は絵になるなぁ。カスミ達の装備も、見た目は名前通りの振袖だから非常に合うし、次のグッズ展開時はコハク同伴もありかもな。


『ねえねえマスター』

「ん?」

『黙っていようか迷ったんだけど、なんだか危なそうだから2つほど言っておいても良い?』


 アズがそう言ってくるって事は相当な何かだろう。システム的にも今まで体験して来たダンジョンとは毛色が違うし、警戒するのは悪い事じゃない。


「いいぞ」

『えっとね、マップ機能で階層の全開放試してみたんだけどー、一部開放されなかったの』

「ん? どゆこと?」

『うーん、なんて言ったらいいのかしら? そこだけ明らかに何かあるのに表示されないというか……』

「アズさん、こうしてみれば伝わるんじゃないかな?」

『あっ、ナイス判断よイズミー♪』


 2人がマップを開きながらワチャワチャしている。準備が終わったのか手招きされたので、俺もマップを覗き込んでみると、そこには虫食いのように地形データが欠けたマップデータがズーム表示されていた。


「これが、読み取れなかった部分か?」

『そうなの。この階層だけでも、こんな不自然な穴あきが複数箇所あったわ』

「私の方でも試してみたけど、同じ結果だったよー☆」

「なるほど。実際に行ってみないと分からないが、この『アトラスの縮図』の力を以てしても視えないって事は、()()()()()のかもしれないな。もしくは……」


 闇が完全に晴れるまで侵入する事すら不可能……という線も考えられるか。


「ふーむ」


 辺り一面を見渡してみる。ほとんど暗闇だが、リリアナの狼地帯や『悪魔のダンジョン』の第一層みたいな強制的に闇を付与されているわけでもない。めちゃくちゃ見えにくいが見えないわけじゃないから、目を凝らせばなんとなくその陰影に見分けはつく。ちらちら動いて見えるのは、この階層にいるモンスターかな? 流石に影だけじゃソレがなんなのかは判明しないが……とりあえずモンスターがいてくれたことにはちょっと安堵した。

 ただ、一番の懸念点は遠目からでは何もわからない点だ。もしも落とし穴があったとしても遠くから見るだけでは判断し辛いし、風読みができるエスも置いてきてしまったから精密な探査はできない。まあ今なら数十秒で呼んで戻ってこれるが、何もせずに協力を求めるのは流石にな。まずは、自分にできる事を試してからだ。

 俺も自分の地図を開いてみるが、目算10メートル前後の範囲しかマップ情報に取り込めていなかった。これはきっと視線の通りが悪いからだろう。取り込めた地形データは、いつもの10%ほどの狭さしかなかった。


「この状態じゃ、視界を飛ばしても満足な情報は得られそうにないな」


 あれは高高度から得られる視覚情報をマップに落とし込んでるだけで、この暗闇の世界でそんな高度を保ったところで何の情報も得られまい。逆に地面スレスレを移動させれば反映はされるだろうけど……それをするくらいなら、自分の足で歩いた方が効果的だろう。

 しかしあれだな。視力を強化してコレなら、未強化だとほとんど見えないんじゃないか? 明かりも機能しないしな……。


「足で稼ぐしかないか」

『それとねマスター』

「おっと」


 そういや2つあるって言ってたか。


『『暗視』が使えないわ。機能しないと言って良いかも』

「マジで? ……マジだ」


 さっきまでは最悪『暗視』があるしなくらいの軽い気持ちだったが、使えないとなると不安感が前面に出てくるな。だが、保険の1つがなくなっただけだ。やるべきことは変わらない。


「……よし。このまま壁沿いに進もう。例の虫食い地点だが。俺が踏み抜きそうになったら止めてくれ」

『はーい♡』

「了解☆」

「んじゃしゅっぱーつ」

『キャン!』



◇◇◇◇◇◇◇◇



 世界は暗闇に包まれていても、ここはダンジョンだ。となれば、ダンジョン壁は勿論ある為、四角い箱庭であることに変わりはない。なのでその壁に沿って進むだけでも情報はしっかりと得られる。まずはこの外周がどの程度の広さなのか把握しておく必要がある。第一層は極端に狭かったが、感知を伸ばせるだけ伸ばした感じからして、間違いなくここは上よりも広く作られてるはずだ。

 まあ、『深海ダンジョン』の第三層ほど広大で無い事を祈りたいが……そこは大丈夫かな。今の俺は危険を伴う可能性のあるネタバレなら許容できる状態にある。もしそんな愚行を犯そうとしてたら、嫁達が止めてくれるはずだ。


「だよな?」

『ええ、大丈夫よマスター♡』

「安心して探索してね☆」

『?? ……リリス様、今の分かりました?』

『ふふー。わたしもだいぶ慣れてきたのですっ』

『ふえぇ、皆様すごい……』


 いつものように会話スキップしてリリアナは頭を悩ませていた。まあ、リリアナには『テイム』による感情伝播がないからな。この域に達するのはまだまだ先だろう。


「お?」


 そう思っていると、俺達の前に最初のモンスターが出現した。


「虎……か?」


 そのフォルムは四足歩行で動くネコ科の動物を想起させた。確証が持てなかったのは、暗くて見えなかったからではない。まるで全身が闇に覆い尽くされたかのような見た目をしており、更には生物としての鼓動すら聞こえてこなかったからだ。


『グルルルル……』


 だが、聞こえてくる唸り声は獣のそれであったので、暫定的に虎と呼ぶことにした。今まで名前なんて『鑑定』してればいくらでも出て来たから、困った事は無かったのだが……。


「こいつも視れねえとか、どうなってんだよ」


 コハクだけじゃなく、モンスターまで『鑑定』が通らないなんてな。

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