ガチャ1160回目:認知してない問題
「ふーん、そんな構成だったのね」
「一発アウトはさておき、高難易度アスレチックは確かに需要がありそうですね」
「それにスタンピード設定も最初からオフだったというのが意外ですわ」
「モンスターも大して強くはなく、話を聞く限りレアの討伐そのものも、自然湧きするようですから『運』も要らない想定だったようですね」
「レアⅡを撃破する意味合いがほとんどないダンジョンというのも、ショウ君が今まで通って来た道を思えば新しいタイプだったわね」
嫁達に囲まれながら、長時間の動画を皆で視聴する。今日の道中は、空き時間のほとんどタマモをモフってモフってモフリ倒してたから、人肌が恋しかったんだよなー。実に心安らぐ癒しのひとときだ。
「それで直接会って話して、気に入っちゃったという訳ね」
「心根の真っ直ぐな方のようですし、『テイム』も不要と判断されるのも分かる気がします」
「旦那様は、わたくし達のように『テイム』の力無しに仲良くなりたかったんですのね」
「今のご主人様なら、狐族やサキュバス達でそれができているのですから、やってやれない事はないでしょうね」
「ただ、さっきの展開を見る限り、普通のお友達とは別ベクトルで関係性が進展しちゃったみたいだけれど……」
アズのあのムーブについてはちょっと誤算だったな。アズの魔王ムーブ、最近はほとんど見なくなったもん。最後に見たのはいつだったか……少なくとも結婚式よりは前だったはずだ。あの頃からだったな。魔王ムーブでツンツンした姿を見せるよりも、人前でイチャ付く事に何の抵抗感も持たなくなったのは。
んで、そのアズ達はと言えば……。
『マスターはね、世界一カッコイイあたしの伴侶よ。生半可な古代種や海王種程度じゃ太刀打ちできない実力者なんだから!』
『マスター様は時に雄々しい一面もありますが、とてもお優しい方なのです。負担にしかならないはずの狐族の子達を全員引き取ってくださったんですよ』
『おにいさんは、お父様をケチョンケチョンにしちゃうくらい強くて、サキュバスよりも欲深い人なのです。だけど決して傲慢にはならない稀有な方なのです。サキュバス達も皆、おにいさんの子供が欲しいと言ってるくらいですっ』
『御主人はいずれダンジョンの全てを征服される人なのじゃー。顕現から24時間も経たぬうちに攻略された事を今は恥ずべきものと感じるかもしれぬが、後になれば早いうちに傘下に収まれて幸せに思える出来事なのじゃ』
『『『おぉー……!』』』
なんか、すんごい持ち上げられてる。
てか、サキュバス達の話は知らないんだが? 俺との間に子供が欲しいって?? それはちょっと困るなぁ……。
そう頭をかかえていると、アズが爆弾を投下して来た。
『あ、マスター。サキュバスの何人かがマスターとの子供ができたらしいの。産んでいいかって言ってたわよ♪』
「は??」
え?
子供??
なんで???
え????
「ふーん、ショウタ君手がはやいんだー?」
「ショウタさん、せめて事後でもいいので報告が欲しかったです……」
「浮気者ですわ〜」
「流石夜の魔王を自称するだけのことはありますね、ご主人様?」
「ショウ君、不満があるなら言ってみて?」
「いやいやいや! ハグはしたけど抱いてないから! 冤罪だ!」
あと、自称はしてないぞ。全部他称だ。
「まあ、そうよね」
「はい。冗談です」
「ほっ……。なんだ、冗談だったか」
「でも旦那様なら、やらかしててもおかしくないかなって思いましたわ」
「ご主人様の度し難さはレジェンドですから」
「誰のせいだよ。誰の」
「私にも手を出すくらいだものね?」
「サクヤさんは綺麗で可愛くて強さと儚さを併せ持ってるのがズルいんで、当然の帰結です。俺は悪くありません」
「ショウ君……♡」
「あー、開き直ったー」
ぶー垂れるアキから視線を逸らし、話題の提供者を見る。めっちゃニヤニヤしていた。こうなること分かってて楽しんでるな。
「で、アズ。どういうことだ?」
『言葉の通りよ。何人か孕んだの』
「身に覚えがなさすぎるんだが?」
彼女達と接触したのなんて数えるほどしかない。1度目は彼女達が住んでいた『601ダンジョン』での初顔合わせ。2度目はサキュバス風俗街オープン初日。3度目は昨日の誕生日パーティーだ。
特に濃厚接触したのなんて、昨日の……ん?
「昨日のアレでか?」
『言ったじゃないマスター。サキュバス達は獲得した魔力をお腹に溜めて、自身の分身を産み落とすのが主流だって。今までお客さんからちまちま余剰分を貯めていた子達が、昨日の『吸精』で一気に必要分を超過したの。これからは、サキュバス達にもベビーラッシュが訪れるわよ♪』
「マジか……」
昨日のアレでそんな事になるとはな。
「てかそれって、俺の許可がいるもんなのか?」
普通の妊娠とは違うんだし、魔力から産まれる以上種も仕掛けもないんだぞ。
「普通は勝手に産むものだけど、そこはほら、やっぱり殆どがマスターの魔力が元になってるからね。筋は通しておきたいのよ」
「そんなもんか。全員に『吸精』させたんだし、この後残りの子達も妊娠するんだろ? まあ断る理由もないし、好きにするよう伝えてくれ」
『はーい♪』
「……ちなみにそれ、断られたらどうなってたんだ?」
『ん? 気になる?』
「ちょっとな」
生態的にどうなるのか知りたくはあるだけで、させるつもりはないが。
『簡単よ。魔力だから自分が吸収すればいいの。自分の糧にすればするほどサキュバスとしての力が増していくのよ。限界はあるみたいだけど、その辺は個体差があるわね』
「なるほど」
無駄にならないのがわかってよかった。
エコだなー。
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