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レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~【コミカライズ第3巻 4/15に発売決定!】  作者: 皇 雪火
第二十九章 深海ダンジョン 後編

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ガチャ1112回目:騙し合い

 その後、俺としては扱いきれないという理由で断ったんだが、アズ達からの熱い眼差し+猛烈なアピールにより、アズの『原初魔法LvMAX』と『魔王の法典LvMAX』、キュビラの『巫術LvMAX』をほぼ無理やりコピーさせてもらう事になった。幅広いスキルがあれば俺の為になるという彼女達の言い分に負かされたのだ。

 扱いきれないのも本心であるし、その他にも彼女達が持つ独自のスキルだからこそ、役割を奪うようで申し訳なさもあったんだが、『戦乱波濤』のⅢ以降の技が思いつかないのも手札と思考ロックの問題と言われてしまえば納得せざるをえまい。

 まあこれでも『房中術』やら『愛の言霊』やら、やばそうなスキルはしっかりお断りさせてもらったが。しかし、コピースキルか……。


「あっ」


 そうだよ。どうして今まで思いつかなかったんだろう。アレをコピーすれば、『スキルガード』よりももっと確実に、完全なメタ対策が取れるじゃないか。

 俺は思いついた事を彼女達に共有し、すぐさまそれを実行に移した結果、残存ポイントはたったの5まで減るのだった。



◇◇◇◇◇◇◇◇



「ただいまー」

「「おかえりなさいませ」」

「おかえりなさーい」

『キュッキュ~!』


 いの一番に飛びついてくるルミナスをキャッチし宥めていると、少し離れた場所で遊んでいたミスティとシャルもこちらに気付いて駆け寄って来た。


「おかえりショウタ」

「ん。おかえりー」

「おう、楽しめたか?」

「いっぱい遊んだわ。ここでしか体験できないのが勿体なく感じるわね」

「ん。でもこの遊びができるのは私達くらいだと思う。あったとしても需要が無い」

「そうよね~」

「まあそこは、『知恵の実No.2』の性能次第だな。それはともかくとして、『強奪』対策として良い案が思いついたんだ。俺のスキルを皆で視てくれるか?」


 ルミナスを地面に置きつつ、皆に確認してもらう。


「ん。これは思いつかなかった」

「これはショウタが普通じゃないからこそ、絶対に意表を付けるわね」

「流石ですショウタ様」

「これは、確実に相手に隙が生まれる事間違いありませんね」

『心配性のマスターは、あたし達にも同じ事をさせてくれたのよ』

『これで万が一こちらにヘイトが向いても、安心ですね』

「魔王やダンジョンボスという存在が原因と考えるかもしれない、ということですわね」

「完璧なメタ対策ですね~!」

『キュ?? キュキュキュ~』


 足元からルミナスに手を引っ張られる。どうやら会話に混ぜてと言ってきているように感じた。

 そういえば、ルミナスに説明していなかったような?


『おにいさん、ルミナスが――』

「ああ、分かってる」

『キュー。キュキュ』

「ルミナスは正直な良い子だから、顔に出そうだし秘密で」

『キュ!?』

「安心しろ。お前を置いて行くって話じゃないからな」

『キュ~』


 ならいいや。って感じで安心しきった声を出した。可愛い奴め。うりうり。


「んじゃ、今から外に出る訳だけど、準備は良いか?」

「ん。準備OK」

「いつでも良いわ」

「なんでもないフリしてますねっ!」

「ショウタ様、どのように外に出ますか?」

「んー、そうだなー……」


 マップを使って第一層に飛ぶべきかな?


「ではショウタ様、こちらをお使いください」


 そう言ってクリスが差しだしてきたのは『青のメダル【Ⅰ】』だった。


「あれ、これって……」

「はい。ボス部屋へのゲートが出て来た時、祭壇から抜いてみたら取れちゃいました」

「じゃあⅠからⅤまで全部あるの?」

「はい」


 おお。これの存在はボスマップへの移動用と割り切って完全に忘れてたけど、回収できたのか。これは嬉しい誤算だ。俺にとってはアイテムとしての価値よりも、回収できた事実に高い価値を持ってる。


「ナイスだクリス」

「光栄ですわ」

「んじゃ、メダルを使って一層に移動しようか。一応確認だが、第一層に人相書きの奴はいないな?」

『というよりも、誰もいませんね』

『きっと、あの通知を受けて人払いされたんじゃない?』

『おにいさんの偉業の妨げにならないよう退いてくださったのかもですっ!』

「ってことは、無関係な人も推定敵も全員外で待ち構えている訳か。んじゃ、『スキルガード』を使用してと。……行くか!」


 全員が頷くのを確認し、俺達は第一層へと転移した。



◇◇◇◇◇◇◇◇



 転移した先は第一層の入口だったため、俺達はそのまま階段を登ってダンジョンの外へと出た。そこでは既に予想通り多くの人々が待ち構えていて、ダンジョンの入口を取り囲むように待っていた。

 そんな中、見覚えのある男が前に出て来た。このダンジョンの支部長であるレオニートさんだ。彼に倣ってこちらも前に出る。


「アマチ様、『深海ダンジョン』の攻略、本当にありがとうございました! なんとお礼を申し上げれば良いか……!」

「どうも。後日攻略した際に得られたモンスターの情報やマップの全体図などは、クリスを通して送らせて頂きますので、協会運営の足しにしてください」

「なんと! そこまでして頂いただけでなく、謝礼もあのような、こちらにメリットが多い契約で良いなんて……本当に宜しいのですか?」


 謝礼は多分サクヤさん経由で伝わってるんだろうけど、まあいつものようにココで獲れた食材を日本にも流通させてくれって内容だ。そして今後の事を踏まえ、一定ランクを越えた両国の冒険者を対象とした、冒険者による国際交流計画もある。こちらは両国の、俺が攻略した事で安全度が増したダンジョンに通わせる事で、両国の冒険者の質を高める計画だった。ドロップするスキルの系統もダンジョンによって異なるしな。これはアメリカとバチカンも対象に、現在調整中である。


「良いんです。俺がやりたい事でしたから」

「なんと素晴らしい……! レオニート、全身全霊をもってその新事業に協力させて頂きます!」


 彼から手が差し伸べられたので、それに応えるため握手をする。その瞬間――。


『『『『『『バチッ!!!』』』』』』


 何らかのスキルによる干渉を弾いたのを感じた。その数は6人。

 恐らく支部長との握手の瞬間を狙われたんだろう。彼には悪いが握手を振りほどいてその場から跳躍した。


「サンダーショック!!」


 そして続けざまに先ほどの6人に向かって最速で着弾する『雷鳴魔法』を行使してスタンさせる。殺傷能力が低い代わりに、電撃を浴びせ身動きを取れなくする魔法だ。あの中のどれかに『強奪』野郎がいたのか?

 そう警戒を露わにし空中に足場を形成したその瞬間、限界まで広げていた俺の聴覚がとある言葉を耳にした。


『アマチショウタの『鑑定偽装LvMAX』を『強奪』する』


 俺の中から大事な何かがごっそりと抜け落ちる感触が奔った。あまり聞きなれない言語だったが、こんな時の為に世界各国で使われている『鑑定偽装LvMAX』と『強奪』を意味する言葉を調べて、覚えておいた甲斐があるってもんだ。

 俺は声の主のいる方向へと身体を動かし、そいつと視線を交わらせる。奴はにやりと不敵に笑って見せた。

 先ほどの6人はブラフ。本命はあいつか!

読者の皆様へ


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いよいよご対面ですね!次の更新がとても楽しみです\(^-^)/
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