ガチャ1109回目:スキルガードの性能調査
「さてと、とりあえずやるべきことからやっておくか。アズ、今の獲得スキルを『マジックバッグ』の共有情報ファイルに入れておいてくれ」
『おっけ~』
「それとクリス、ここに電波塔を設置してみてくれるか? 通信できるか試したい」
「畏まりましたわ」
ここも一応ダンジョンの一部だし、『超広域位相電波塔』も機能すると思うんだよな。位相の異なる場所との電波を繋げるための物だし。……そういう意味では、コアルームもいけるのかは要検証だな。今度試してみよ。
「……お、電波立った」
「勇者様ー、誰に連絡されるんですかー?」
「とりま、サクヤさんにだな。『スキルガード』について情報を持っていそうなのは、今のとここの人くらいしかいないし」
アテが外れるようなら、自力で何とかするしかあるまい。
そう思いつつ電話を掛けると、ワンコールで相手は出てくれた。
『こんばんはショウ君。どうしたの? 悩み事?』
さすがサクヤさん。完全にバレてら。
「声が聴きたくて電話を掛けたかもしれませんよ?」
『うふふ、そうだと嬉しいけど、それは無いわね。だってショウ君、本当に会いたくなったら転移してでも会いに来てくれるでしょう? もちろん、私に限らずね』
さすがサクヤさん。俺の事よくわかってる。敵わないなぁ。
ああ、勝ち目がないのに反撃なんてするからこうなるんだな。でもサクヤさんになら言い負かされても全然悔しくないんだけど。
『大事な用事があるんでしょう? 遠慮なく言いなさい』
「ええと……先ほど『マジックバッグ』経由で送ったメモに書かれたスキルを手に入れたんですけど、確認お願い出来ますか?」
どこでも連絡ができるようになった関係で、盗聴される可能性があるからな。アーティファクトを介した通信だから多分大丈夫だとは思いたいが、アーティファクトありきの性能であるため、盗聴に特化したアーティファクトがあってもおかしくはないはずだ。
『確認したわ。またとんでもないスキルをゲットしたのね』
「恐縮です」
『ううーん……。ごめんなさいね、私の所にもそのスキルの情報は入って来ていないわ。それを聞くって事は……』
「そうなりますね。まだそこに居るかどうかは賭けですけど」
『その点は問題ないわ。こちらでも伝手を使って確認したの。間違いなくいるわ』
サクヤさんの情報筋か。世界で一番信用できるな。
『うふふ、ありがとう』
電話越しでバレた!?
『それで今から検証に入るのよね。もし再使用時間が長かったらどう戦うつもりなの?』
「ああ、それはですね……アズ、紙とペン」
『は~い♪』
作戦を簡単に紙に書いて『マジックバッグ』経由で伝える。
『なるほど。それは回避できないでしょうね。ただやっぱり……』
「ええ、無いよりはあった方が安全です。なのでまあ、危険そうなら撤退しますよ」
『分かったわ。気を付けてね』
そうして通話を切ると、皆ニコニコしていた。
「ん? どうした?」
「やっぱりサクヤさんには敵わないなと思いまして」
「ん。メロメロオーラ出てた」
「羨ましくもあり、納得してしまう自分もいますわ」
「あの魔性はあたしらには出せないもんね」
「あの人の仕草には、女の私ですらドキッとしちゃいますもんー」
『流石お姫様が選んだ相手ですね』
『ま、そこは仕方ないわよね~』
『わたしもあの人大好きですっ!』
そんなに顔に出てたのか。
あの人は『傾国の美女EX』関係なしに、デフォルトで傾国の美女だからなぁ……。皆平等に愛してるし、それは皆も感じてくれてるとは思うが、サクヤさんだけはなんというか別格なんだよな。
『キュ? キュ~?』
「ルミナスには、帰ったらすぐ会わせてやるからな~」
『キュ!』
ルミナスのお腹をワシャワシャしつつ、本題に戻る事にした。
「んじゃ、早速検証に入ろうか。まずは『スキルガード』を使用するから、それに合わせて全員が俺に『真鑑定』を使って欲しい。発動タイミングはそうだな……。ミスティ、シャル、クリスが最初に同タイミング。1秒後にマリーとテレサ。その更に1秒後にアズ、更に1秒後にキュビラ、更に1秒後にリリスだ」
「「『OK』」」
「「「『『はいっ』』」」」
皆が一致団結する中、足をツンツンされた。
「ん?」
『キュ~? キュキュキュ!』
「なんだ、ルミナスも参加したいのか?」
『キュ!』
「じゃあそうだな……。最初のミスティ達と同じタイミングでウォーターボールを3連続でぶつけてくれるか?」
『キュッキュキュ!』
『水魔法』はダメージ無い事が証明されてるからな。ルミナスも気軽に撃てるだろうし。
「よし。それじゃ……検証開始だ!」
◇◇◇◇◇◇◇◇
検証の結果、『スキルガード』の性能として以下の事が分かった。
【Ⅰ】再使用時間2時間。
【Ⅱ】あらゆる攻撃スキルに対して効果が発動する。
【Ⅲ】あらゆる情報干渉スキルに対して効果が発動する。
【Ⅳ】無害なスキルを自身、及び他者からの付与には発動しない。
【Ⅴ】害あるスキルにこちらから当たりに行った場合でも発動する。
【Ⅵ】スキルガード発動時、スキルが弾かれたことを双方が感知できる。
【Ⅶ】スキルガード発動時、3秒間あらゆるスキルを同様に弾く。この場合でも弾かれたことを互いに感知可能。
【Ⅷ】弾かれたスキルは効果を失う。攻撃魔法は即座に霧散し、情報スキルは発動がキャンセルされる。
・例えば水の槍を10本生成し、1本目が弾かれた瞬間残りの9本も霧散させられる。
【Ⅸ】発動からの3秒間の間は、弾かれたスキルは再使用ができない。
・例えば水魔法で作ったウォーターボールが弾かれた場合、他のLv1~LvMAXの水魔法は3秒間全て使用不可能となり、濁流操作による水生成は使用可能となる。
【Ⅹ】発動からの3秒間は実時間であり、その間、『時空魔法』による加速・遅延・時間停止した場合カウントも変動する。
「ふぅー……。現状検証できるとしたらこんなものかな」
「ん。切り札と考えれば破格の性能」
「確証は無かったけど、やっぱりこれどう考えても『幻想』級よね」
『まさか効果中は魔眼系の状態異常も弾くなんて、すごいわマスター♪』
「分かりやすく例えると、スキル対応型の『金剛外装』ってことですよねー」
「これでまたショウタ様が更にお強く……!」
「家にいらっしゃる皆様も、より一層安心できますわ」
『これならば、例の『強奪者』にも対抗できそうですね』
『安心安全ですっ!』
『キュッキュキュー♪』
しっかし、リキャストがたったの2時間で良かったが……スパンが短かった為検証は一気にやりすぎたな。時間も24時を回っちゃったし、ダンジョンの開放は明日に回して、今日は休むとするかな。
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