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そしてまた月は満ちる  作者: 春日野霞
【番外編】
17/89

文字数大体1/5で分かる(?)『そしてまた月は満ちる』第一章

禰々島茶番*登場人物自身が本書を読んだという寸劇

晴瀬:おは……よう……

凌光:どうしたんだい、いかにも寝不足だって顔して

晴瀬:これ、読んでたんだけどよ……なんか意味わかんなくて……

凌光:なになに……『そしてまた月は満ちる』じゃないか。私も前に読んだけど、途中から分かんなくなっちゃって投げ出したよ

晴瀬:そうなんだ!訳分かんねえ単語がいっぱい出てくんだよ……沖とか……月の女と海の男とか

青颯:おはよ……あー、それ無いなと思ってたら。晴瀬が持ってたのか

晴瀬:ああ、もしかして、お前読んでたのか?

青颯:いいや。随分前に読んだけど、久し振りに見ようかなと思ってたらなくなってたから

晴瀬:全部、読めたのか

青颯:うん

晴瀬:じゃあ、教えてくれないか!内容を!俺「四 生活」まで読んだんだけど、もう頭こんがらがっててさあ

青颯:俺も読み返さないと、あんまり覚えてないよ

晴瀬:じゃあ、読み返してくれ!

青颯:ええー

晴瀬:お前の仕事は俺がやるから!

青颯:……しょうがないなあ……


次の日


青颯:読み終わったよ

晴瀬:はやいな!!!こんなに分厚いのに!!!!

青颯:前にも読んだことあったからさ

凌光:そんなにすぐ終わるほど面白いんかい

青颯:……白々しいなあ

凌光:そういう寸劇だろう。ここは「すっごく面白いよ!!!一気読み必至だ!!!!」と答えるもんさ

青颯:口が裂けても言うもんか

晴瀬:俺は面白いと思うぜ!ちょっとついていけなくなったけど、続きはすげえ気になる

凌光:なんて自然な演技

青颯:役者になったらどう?

晴瀬:いや、本心だぜ!

青颯:そりゃ何よりだね。で、具体的には何が分からないの?

晴瀬:各章が大体どんな話だったかってのと、あと、沖と、月の女と海の男と、うーんと……みちが見ていた月の女の夢とかかな……

青颯:全然分かってないじゃん。ほんとに好きなの?

晴瀬:まだ好きじゃない。これから好きになりそうだ

凌光:どんなところがいいんだい?

晴瀬:なんだろうな……なんか、見たことあるような話だけど、どこでも見たことないような感じか?あと、色々仕込んでそうでワクワクしてる

青颯:前半は謎ばっかりだよね。ばらまくだけばらまいてるような

晴瀬:解かれる前によ、ちゃんと理解しておきたくて

青颯:じゃあ、とりあえず第一章を振り返っていくか



 ○第一章〇旱魃



山の上の小屋で一人、機織をする娘がいた。彼女は昼寝の夢で、蓑笠をかぶった大男に殺されてしまう。目を覚ましてから機を織っていると、山の下から村人たちがやって来る。人々はボロボロの小屋を修繕し始め、娘に花嫁衣裳を着させる。されるがままの娘は、神輿に括りつけられ小屋の隣の池に落とされそうになった。旱魃のため、水神に生贄として捧げられそうになったのである。そこに突然、蓑笠をかぶった男が現れた。村人たちは一目散に逃げる。動けない娘は、夢と同じようにその大男に殺されてしまった。


 死んだ娘は、目を覚ます。が、大地に身体が貼りついて動けない。彼女は、それまで失っていた、家族と共に過ごした記憶を思い出し、帰りたいと涙する。次いで自らの名前がみちであると思いだした彼女に、月が語り掛ける。

「わたしが、かわいそうなあなたの夢を、かなえてあげる」

 月の光がみちの視界に広がる。眩しさに閉じた瞳を開くと、朝になっていた。重かった身体が軽くなり、みちは元居た家に帰ろうと山を下る。


 昼になって、ようやく村に出る。彼女が平地を歩くと共に、雨雲がやって来る。とたんに土砂降りが降り始め、村人たちは喜びに村を駆け回る。しかし、誰にも彼女の姿が見えていない。

「わたしが、死んだのに!誰もわたしが見えていない!」

 そう嘆く彼女のもとに、足まで覆う長い衣を纏った青年が現れる。「やっと、会えた」と、青年はみちを抱きしめる。とみちの身体は青年の身体へずぶずぶと沈んでいった。みちは暗闇の中で、髪が白く、目の赤い女に遭遇する。彼女に押し返されて、みちは目を覚ました。そこは洞窟で、あの青年が顔を覗き込んでくる。青年は何度も、みちに「殺してくれ」と請う。混乱したみちは、洞窟の奥に白い光を見る。きっとそこに救いがあると、彼女は光の方へとひた走る。光はどんどん強くなり、彼女はあまりの眩しさに目を瞑る。光のなじんだ瞳を徐々に開くと、昨日までいた機織小屋とよく似た場所にいる。開け放たれたその扉の向こう、満開の桜が所せましと咲き誇っていた。



晴瀬:……わかんねえよ

青颯:うん。場面の転換が急で全然分かんないよね

晴瀬:この物語の本当の魅力は……こんなあらすじじゃ……わかんねえよ!

青颯:テンプレ展開だなあ

凌光:テンプレでなんぼだろう!なんてったってここは小説家になろうなんだから!

青颯:馬鹿にしてんの?

凌光:ふふん。テンプレの威力を知らんお子ちゃまはそう勘違いしておりなさいよ

青颯:なんだと

晴瀬:青颯!第一章を読み返してくるから、次の章はその後教えてくれ!今なら、すっごい分かりそうな気がするぜ!

凌光:晴瀬は元気だねえ

青颯:で、小説家になろうでは、テンプレがそんなにすごいの?

凌光:すっごいさあ。あ、テンプレってね、馬鹿にしてるんじゃないんだよほんと。テンプレ使って面白い小説が書けることそのものがもう私にはできないというかほんとにすごいなと思うので……

青颯:ねえ作者が憑依してるけど

凌光:まあまずは書籍化決定作品を読んで見なよ

青颯:何それ

凌光:スマホだよ

青颯:……一旦カットしようか

次章投稿は少し先になるかもしれないし、明日になるかもしれないし……。

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