訓練編
カイムが、入隊した次の日のこと。
この日から彼の風の声一番隊での訓練が始まった。
カイムは、朝起きると408号室を出て宿舎の三階にある食堂に向かった。食堂では複数の隊員が朝食をとっていた。カイムも朝食を食べるために、配膳場所にならんだ。カイムが朝食をもらって座る席を探していると、エリザー二佐が話しかけてきた。
「ウンエンス上級兵。一緒に朝食を食べましょ、」
カイムは、エリザー二佐と朝食をとった。
「訓練は大変だと思うけど、頑張りなさい。」
とカイムはエリザー二佐より激励を受けた。
朝食後に訓練の準備が終わったカイムは昨日、ミナリから指示をされた宿舎一階にある102鍛練室にやってきていた。ここで、ミナリ=タマク・アレンマインより剣技の訓練を受けることになっていた。彼の格好は、訓練用の鉄製よろいを着込んでおり手には、木製の刃渡り1m20cmほどの両手剣を持っていた。
そこにミナリが訓練室の中へ入ってきた。
「カイム、準備できていますでしょうか?」
「これから剣技の訓練をはじめましょう?」
とミナリは言った。
「よろしくお願いします。ミナリ先生。」
ミナリは、少しムスッとした顔をして、
「カイム、私のことはミナリ師範と呼ぶように。」
「分かりました。ミナリ師範。」
「まずは、剣の振り方から教えます。私の振り方を見て覚えるように。」
といい、ミナリとカイムの訓練が始まった。
ミナリの剣の振り方を真似てカイムも剣の素振りを始めた。
「カイム、素振りは、それくらいでいいでしょう。」
「後は基本の剣での戦い方をお教えします。」
といい、二人の訓練は二時間ほどを続けた。
カイムが、宿舎の外にやってきた。今から、射撃場で、銃器学及び実習を行うことになっていた。講師は、イラン=デンダ・オリオンであった。
カイムが、射撃場に併設された会議室で、待っているとイラン=デンダ・オリオンが射撃場会議室へ入室してきた。
「ウンエンス上級兵、準備ができているか?」
「はい教官。」
「よし。まずは、銃器の歴史について講義を行おう。」
「銃器は、古代遺産であり旧タンベス王国内に点在する遺跡群から発掘されている。これらをわが王国から買うだけでなく自ら好きなだけ手に入れようとしてグマラマ帝国がせめてきたんだ。その後の動きについては、今回は関係ないから話は省略さてもらう。」
「まずは、銃器の構造から説明する。王国でよく使われている、銃器を用意させてもらった。」
「私の左から小型銃、ライフル銃、重ライフル銃、狙撃銃だ。」
「今回は、ウンエンス上級兵に使用してもらう小型銃の構造を覚えてもらうぞ。」
と、いい。銃器についての講義が行われた。
そして、一時間後。カイムと、オリオンは会議室から、射撃場へ移動をしてきた。
「では、カイム射撃の訓練をしよう。先ほども説明したようにこれらの銃は、銃のそこにはめらた動力石を動力として動いている。これらの動力石は、遺跡内に登場するモンスター達を倒すと得られることができる。この町の近くにも遺跡があり動力石は豊富にあるからガンガン練習するように。」
「はい。分かりました教官。」と言い。カイムは、銃器の練習を始めた。
カイムの腕は、そこまでいいものではなく10m離れた場所から動かない状態で、直径15cmに100%当てれるほどであった。オリオン教官は、手本として20m離れた場所から撃ったが、10発中10発同じ場所に当てていた。
カイムが、風の歌声に入隊して瞬く間に二週間の時が過ぎた。
ある晴れた日の午後、カイム達一番隊第一副司令班の隊員たちが集まって行った。場所は、カイムが隊員たちを紹介された場所と同じ机の周りであった。
「今日皆に集まってもらったのは、カイムもここに着て二週間たったので、遺跡探索ツアーを行う。」
とクサイーム副指令がカイム達隊員たちに声をかけた。
「分かりました。あれをやるんですよね。最下層までの連続踏破ですよね。」
とまず一番にエリザー副班長が言った。
「うす。」
と短くオリオンが答えた。
「はい。カイム怪我をしたら私が直してあげるから。」
とユーマリナが答え、
「はい。」
とウーゼンガンが答え、
「はーい。」
とセバリンが答え、
「はい。で役割はどうするのでしょうか?」
とミナリが答え。
「はい。遺跡って魔石とかとれるところですよ。」
とカイムが、最後に答えた。
「そうだ。カイム。ここから北にいった所に遺跡がある。我が隊員たちは訓練の最終段階で最下層まで潜ることになっている。初めてでも心配しないように、我々は、魔石を集めたりで頻繁に遺跡に行っているので問題ないだろう。」
「では、三日後に遺跡に潜ることにする。」
「その前に、カイムと集団での行動訓練を行う。」
と副隊長は、言った。
翌日以降は、カイムは班員たちと集団行動の訓練を行った。