1番隊宿舎案内
ミナリが立ちあがるとそれぞれの班員たちも立ち上がりそれぞれ行動を開始した。
カイムも立ち上がると、ミナリの横へ移動をした。クサイーム副隊長が、副司令官室へとはいって行くのが見えた。ミナリが
「では、行きましょうか。」
と言った。そして彼女は廊下側の扉へと向かったので、あわててカイムも廊下に出るために歩きだした。
廊下に出ると、ミナリは、カイムを振り返り、
「ウンエンス上級兵、まずは今いる2Fにある施設から説明しましょう。
この階は、1〜8特活班・1〜4遊撃班・1〜2副司令班・指令班の部屋・隊長室・中央ミーティングルーム・情報管理室などがあります。中央ミーティングルームは、隊全体の任務・複数隊の任務時などに使います。次は、3Fに行きましょう。」
とミナリは言った。
建物の構造は、この字型となっており、中央に隊長室、左翼いちばん奥がカイム達が現在いる一番隊第一副司令班室となっていた。
ミナリは、一番隊第一副司令班室のさらに奥、建物の一番端にある階段へと向かった。二人は、三階へと移動を開始した。三階に着くとミナリは、カムリを振り返り、
「この階には、一〜五小会議室・体力訓練室・食堂・談話室・講堂などがあります。まず、小会議室に行きましょう。」
とミナリは言い、中央部に向かって歩き出した。
一小会議室と札の掛かった部屋の前に来た。
「ここが小会議室です。ここでは、複数班での任務時などに使うことと、教育・研修などに使います。次は、体力訓練室に行きましょう。」
とミナリは言った。
さらに中央部へ歩くと、この字型の中央部に体力訓練室と札の掛かった部屋があり、二人は部屋の前に来た。二人揃って部屋の中に入ると、部屋の内部には、いろんな運動器具が置かれていた。
「ここが体力訓練室です。後、一階にプールがあります。」
とミナリは言った。
二人は、体力訓練室から出て、
「三階右翼・左翼と四階には、各隊員の個室があります。あなたにはも、個室が割り当てると思うので、決まったら案内します。次は、一階に行きましょう。」
とミナリは言った二人は体力訓練室から出て右側この字型の角の部分にある階段へと向かった。
カイムとミナリは、一階へ案内の場所を移した。
「この階には、事務室・医務室・101,102鍛練室・屋内プールなどがあります。」
「101鍛練室は、武道。102鍛練室は、剣術の訓練に使っています。」
「この医務室は重傷じゃない場合使います。重傷者は、この村に医務施設が別にあるのでそこに運ばれます。」
「屋内プールは、50mのコースを八レーン・25mのコースを四レーン持っています。訓練に使用されてなければ、非番や自由時間の時に自由に入れます。次は、外に行きましょう。」
とミナリは言った。
カイムとミナリは、二人でこの字型の一番宿舎中央部の中側中庭部続く扉に向かった。二人は、宿舎の外へと出た。中庭部には、芝生の庭が庭が広がっており、さらに宿舎で囲まれている中庭を超えた先に高い壁で囲まれた施設が見えた。
「ここが中庭です。隊員たちの憩いの場となっています。」
「分かりました。」
とカイムは答えながら、中庭を見渡していた。
数分間見渡してから、ミナリは
「カイムさんここはこのぐらいでいいでしょうか?次は奥に見えるあそこまで行きましょう。」
といい、高い壁に囲まれた施設に向かって歩き出した。
施設へ近づいて行くと「ドーン」と言う音重低音が、壁の向こうから聞こえた。
「ここには、射撃場があります。内の隊員達は皆、かなりの命中率を誇ります。この隊での最低6割の命中率を持たなくてはなりません。そうでないとわが隊から出て行くことになりますよ。」
とミナリは言った。
カイムは、ミナリとともに施設の入り口思われる場所へと移動をし中へとはいって行った。入口の扉は重厚で、音が漏れ難いように二重扉になっていた。
施設内に幾人かの隊員達が練習を行っていた。
その中には、イラン=デンダ・オリオンもおり銃の練習をしていた。
「これで、案内は終わりですが、何か質問はありますか?」
とミナリは振り返りながらカイムへと質問をしてきたので、
「今は、問題ありません。分からないことがあったら後から質問してもよろしいでしょうか?」
と答えた。
「いいですよ。では、一番隊第一副司令班室に戻りましょう。」
といいミナリは移動を開始した。
施設案内が終わりミナリとカイムが一番隊第一副司令班室に帰ってきた。カイムが部屋の中を見渡しても部屋に中には隊員がだれもいなくなっていた。そんなカイムには構わずにミナリは隣りの副司令官室書かれた部屋の扉の前に立った。そして、ミナリは扉を「コンコン」と叩いた。
中から、「入りなさい。」と声が聞こえると、カイムとともに部屋の中に入った。そこには、窓際に一つの大きな机が置かれており副隊長が座っていた。
副隊長は、席を足すと入り口付近にいるカイム達のほうに歩いてきて、
「よし、ウンエンス上級兵これが訓練予定だ。」
と言い、クサイーム副隊長が一枚の紙を渡した。
カイムは、副隊長から受け渡された予定表を受け取った。カイムは、受け取った予定表を眺めた。そこには「武道」「剣技」「銃器学及び実習」「爆弾処理学及び実習」「潜入調査学及び実習」「行動学及び実習」「指揮学」など数十に及ぶ項目が並んでいた。訓練場所は、101,102鍛練室・射撃場・五小会議室・1〜5野外訓練場などなっていた。
「事務からウンエンス上級兵の宿舎が決まったと言う連絡を受けた。部屋は、408号室だ。ミナリ兵長、カイムを案内してやってくれ、『ショアンダ』曹長が部屋の掃除等をしているはずだ。」
「分かりました。」
とミナリは敬礼した。そして、カイムの方を見て、
「ウンエンス上級兵行きましょう!」
とミナリは言った。
ミナリとカイムは、副隊長室を退出した。
カイムは、部屋から出る前、副隊長から一つの封筒を手わされていた。
二人は、宿舎左翼一番奥の階段から四階へ移動をし、左翼中ほどにある408号室へとやってきた。部屋のドアは開いており二人で室内へとはいっていた。室内には、ベットが置かれており中にショアンダがいた。彼女の足元には、水を入れたバケツが置いてあった。彼女が、二人にきずき、
「ミナリさん、カイムさんもうすぐ終わりますの少々お待ちください。」
と言った。
カイムは、
「何か手伝うことがありませんか。」
というと、
「では、そこのバケツの水を捨ててきて新しい水にしてくれないでしょうか?後は、床掃除だけなので先に履き掃除をするので、その後床を拭きましょう。」
といった。
カイムは、バケツの所に歩いていきバケツを持ちあげた。すると、ミナリは、
「こちらに洗面所があります。」
とカイムがいる場所と入り口との間にある扉を開いた。扉から中に入ると、入って右手にさらに扉があり、左側には、トイレが設置されていた。カイムは、正面にあった洗面台でバケツと雑巾を洗い、室内へと戻っていた。
それから、少し経ってカイム達は食堂で夕食を取った。自分の部屋にカイムは戻り、彼のアセイ村での長い初日は終わった。