四話目 魔物
雨のおかげで部活がなくなった!
課題「呼んだ?」
作者「お前は呼んでねえええぇぇぇぇぇ!!」
課題「やらなきゃてめえが困るだけだがな…フッ」
作者「鼻で笑うな…」
わざわざ遠くまできたのに答えはすぐ近くにあったショックで疲労がこれまでの何倍にも感じられる帰り道。
ラルクは帰りながら葉っぱの上にある水を水筒に集めていた。この水筒はおじいちゃんが孤児院の裏にある竹林から採ってきた竹を適当な大きさに切ったものだ。
水筒があるなら井戸から取ってくれば良いんだけど朝の井戸は混むからいつも通り川の水飲めばいいかと思ってたんだよ。そしたら川の水は濁ってるし。周りにたくさん綺麗な水あるし…
「はぁー…」
やけに響いたため息で少しおかしいことに気がつく。
いつもは鳥のさえずりやら虫の羽音など音が絶えない山の中だが今はどうした事だろう。自分の出す音以外に音が聞こえないのだ。そしてたぶん雲が出てきたせいで太陽が隠されているのだろう。元々暗かった山の中だが更に暗くなって夜のようだ。
「なんで?ここが森の奥だから?でも普通は奥に行けばいくほどうるさくなるもんだなんて思ってたんだけど違うのかな?…暗くもなってきたし早く帰ろう」
ほぼ自分以外には聞こえないような声で呟く。
音が無いせいと日光が射さなくなったせいで不気味な雰囲気を纏わせている山から一刻も早く帰ろうと思い、急ぎ足でアリサの待つところに向かう。
「……えーと…ここどこだ?」
急いだせいで迷った…というかアリサのところに行くのと川を探すのでは難易度が大きく違うのである。
川を探すのにはラルクが位置のおおよそが分かっていたというのもあるが、方向さえわかっていれば歩いて着くのである。
ただアリサのところに行く場合、少しでもずれれば着けないのだ。要は川を探すのは線に当たればよかったものを、それを点にした様なものだ。完璧に道順を覚えているわけでもなく同じような景色が続くここら辺では特徴的ななにかがないというのもあるだろう。
さらに暗くなり始めていたのも悪い方向に働いた。さすがにラルクだって森に初めて入ったわけじゃない。
アリサのいる場所から目印は置いてきたはずだ…
「あれ…そういえば冒険者達を見てからつけるの忘れてた…かも…」
ところどころに目印となるものを設置していたはずなのに途中で冒険者達を見て興奮したのか目印をつけるのを忘れるという大失敗…
「はぁ…これはほんとに来なきゃよかった」
自分がやったことを後悔しながら取り敢えず山を出ることにしようと決断した時、背後の気配に気づかされる。
後ろからの圧倒的な重圧。気配だけで身が縮こまりそうな相手を確認するため本能的に後ろを向かされる。そしてそれは僕のことを威嚇するように吠えた。
「があああぁぁぁーー!!!」
「…ッ!!!!ま、魔物…」
光るものは何も無いはずなのにラルクには魔物の爪が鈍く光ったように思えた。
ラルクがやっと魔物に襲われてくれました。もうちょっと文章増やすかなぁ。
でも毎日更新したいからなぁー……