十九話目 覚悟
なろうだけで50作品も同時進行で読んでると読むのも労力使うし、書く方も色々混ざって進まない^^;
読む方も書く方も楽しいから良いんだけどね(*´∀`)
「お前が冒険者をやるのか?」
その強面の冒険者の人は問いかける。その声は若干僕を責めているような感じで放たれた。それ故に言葉が刺さってくる。ふと我に返れば周りはシーンとして物音一つしない。どう考えてもこれは僕に聞いているのだろう。
「――はい。」
「その年でか? お前はこの傷を見て何も思わないのか? 死ぬかもしれない、生きていくことすら辛くなるかもしれない、自分のせいで誰かが死ぬかもしれない……そんな所にお前は今飛び込もうとしているということを理解しているのか? それを理解した上でこの場所に飛び込む“覚悟”はあるか?」
そう語る冒険者の声は厳しく、そしてどこか悲しげに僕に“覚悟”があるかを聞いてきた。
そんなの。出来るわけないじゃないか。死にに行くために冒険者になる訳じゃないし、誰かを死なせるつもりなんて全くもってない。僕だってこの4年間、何もしてこなかったわけじゃない。
特訓が始まってから必死に師匠を追いかけて。
それでも見えない背中にとにかく基本からの積み上げが大事だと思って。
本当にこれで少しでも差が縮まってるのかって毎日ベッドで考えて。
これだけやっても見えない背中に『諦めてしまおうか』と考えた時もあった。
だけど、必死に追いつこうと足掻き続けた日々は無駄じゃ無かった。
まだ師匠に追いつけたなんて口が裂けたって言えないけど、剣の腕は最初とは比べ物にならないくらい上手くなったのだ。
「――その“覚悟”は無いけど、僕にはこの剣がある。僕はこの剣で未来への道を切り開く! そのための“覚悟”ならあるよ」
気づけば、こんなことを口走っていたなんて思いもしなかった。
ラルクがその言葉を放ったあと、数秒間の間は全くの無音だったが、見守っていた冒険者の1人が手をたたき出すと、周りの何人かも叩き始め、見渡せば全員が拍手しているように見えた。
その強面の冒険者を見れば驚いたように僕を見つめたあと、満足そうに頷いて教えてくれた。
「そんな答え方をしたやつは初めてだ。冒険者に小さい頃からなろうとするやつは“覚悟”があると答えるが、そりゃ死にたがりか冒険者に華々しい幻想を抱いているやつだけだ。そんな奴は無茶して死ぬ。そんなに死なれちゃ目覚めが悪いってことで始まったんだよ。これはな」
「……へ、へぇー」
なるほど、試されてたわけだ。
「そろそろ終わった頃か? あ、終わってるな」
そう言いながらこちらに来るのはソハルである。と言うか、終わった頃? これは……知ってたな!?
「なんで教えてくれなかったんだ!」
ラルクはごねるように言う
「――言ったら意味ねぇじゃん。」
正論が真正面から帰ってきた。考えてみれば分かることだ。試験の問題を知っていて、試験したとしても意味が無いことは誰でもわかる。ただ幾ら正論だとしてもラルクの不満は消えないのだが。
「まあ今日は依頼表取らなくていいだろ。さっさと宿に泊まるか」
「はーい」
そう返すラルクの声は未だに不満げである。
testが迫ってるので7月位まで書けないかも。
嬉しいことでもあれば早くなるかな笑




