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紅の旋風と蒼の雷光  作者: 陽
第1章 ラルク幼少期
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十六話目 緩やかな帰投

 ――色々とあって疲れていたのだろう。

 ぐっすり眠れたと思いながら体を起こす。陽の光が斜めから差し込むのが分かる。空を飛んだ夢を見ていた記憶がある。


 と言うか、あのふたりは喧嘩(じゃれあい)を止めたのだろうか。

 ソハルなら……なんて考えが浮かぶが。まさかそんなことはしないよね。って否定しきれない。だいたい店主さんもその剣について行くってどんな神経してるんだろう。店の中で剣を振るっても大丈夫なのか?


 確認するために二人がいた所に戻ろうとドアを開けると。

 廊下は暗い。日光が差し込んでいないようだ。暗いがなんとなく昨日来た所を逆に戻るようにして歩く。


「……うわっ!」ガンッ!!


 足元が見えないせいで階段につまづいた。そのせいで頭をぶつける。痛くて泣きそうになったが、この程度で泣いていてはきっと冒険者にはなれないだろうといわれると思った。だから涙を拭いリビングに出る。ただ涙目になることは抑えられなかったが。


 出ると2人はそれぞれリビングの端っこに位置するように寝ていた。

 この2人は仲がいいのか悪いのかと痛いのと同じくらい困惑するラルクだった。



 ソハルを起こした直後(起こすまでがたいへんだったのであるが)頭から少し血を流しながら自分を起こしているラルクに驚き、ソハルは店主を叩いて起こし、その後2人で手当をしてくれた。

 ソハルを起こした時に肩をガシッと掴まれて驚いたのは秘密である。目が真剣だったんだもの……


 頭に薬草の汁に浸した包帯を巻いた僕と見事に目元にクマを作ったソハルは荷をまとめ、同じくクマを作った店主に見送られ鍛冶屋を出る。店主さんは髪がボサボサしてたりして残念だった。身なりをしっかりすれば美人だろうに。


 二人で歩いて帰る途中、荷車が通りかかったのでソハルが声をかけていた。少しの間話し合ったあとソハルが手招きをしてくる。ソハルが荷車の護衛をする代わりに乗せてって貰えることになったようだ。


「荷車乗ったの初めてだ」


「お? そうなのか。俺は冒険者やってた時はしょっちゅう乗ったな。冒険者組合は基本的に大きな街にしか無いからな。依頼の場所がなかなか遠かったりするんだよな」


「へぇー。ソハルなら走っていけそうだけどね」

 そう。ソハルならやりかねないほどである。身体能力は高いし何より風の印で後押しを自分でできるという好条件。向かい風の中走った人には分かるだろう。追い風の時と向かい風の時ではあからさまにスピードに差が出るのだ。


「そりゃ行かなきゃいけない時もあったけどな。基本的に荷車に便乗させてもらうのが一般的だな」


「今みたいに?」


「そゆこと」


 護衛と言えども道中特に何もなく。護衛が本当に居ても意味が無いんじゃないか……と思えるほどに何も無かった。


「明日からは冒険者になるための基礎作りから行くか」


「何やるの!? 教えて教えて!」


「……とりあえず体力作りからだな。その後は秘密」


「教えてくれたっていいじゃんかー」


「まだその時期は早いの。というかその怪我治してからだな。冒険者は体が資本だから」


 せがむラルクに口を割らないソハル。

 荷車の脇を柔らかな風が通り抜け、空には未だに昇りきらない太陽。

 貴重である和やかな時間がゆったりと過ぎてゆく。


ちなみに


ラルクが寝ていた所は地下室です。なら何故日光が差し込んでいたのかって?


決して書き間違いではありませぬ。


てれてんててんてんててんてててんててんてんてんてんー


ラルクが入った地下室は店主がいつも寝ている部屋なのですが。

その部屋を作った時には無かったそうなのです。

がしかし、その部屋を作ったあとそこで寝ました店主。

起きたらなんと昼過ぎだったそうで。

こりゃダメだとその日また次の日と色々と改造した挙句、やっと日が差し込むようになったのです。


匠のお仕事は流石です(笑)

改造〇フォー〇フターからでした( ̄▽ ̄)


2階を付け加えることは出来なかったので地下室になっております。


「そうよ寝ちゃったから付け加えたのよ! てかソハル強すぎよ!」

「当たり前だわ。負けたら俺冒険者辞めるから」

「そこそこの冒険者なら勝てると思うのになぁ」

「何故勝てるのかについては聞かない方がいいようだ。精神面に関わる」

「色々な武器を使えるだけよ!」

「それを変態という」(´-ω-)ウム

「不名誉だわ!!!!」

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