十一話目 露見
ラーメンと蕎麦とうどんは好きだけど、そうめんの温かいやつと春雨はなんだか嫌い^^;
二人の背中を見送ったあと、ラルクは少し迷っていた。
二人を追いかけるかどうか、である。
孤児院に戻ってきても正直やることはない。いや、指示がなければ動けないというのが正しいだろう。一人で外に出て、もし絡まれたら面倒なことになる。と言っておじいちゃんは非常時以外指示がない限り外に出るなという約束がある。
そしてほかの孤児院の子達はといえばほとんどがいない。
昨日ラルク達が薬草を取りに行ったように採集や手伝いなど動ける子達は外に出払っている。アリサもだ。
だから勝手にムルリアの街に行けるはずもなく、かといって孤児院で真昼間からやることもないラルクは。
「――ついてこ」
より面白そうな決断しかしない。
小走りで二人の影を追う。隠れながら探しているのでそんなにすぐ見つからない。そんなに遠くに行ったとは思えなかった。おじいちゃんは少し足が悪いのだ。
足を引きずって歩く為に跡が残るはずなのだがどこにも見当たらない。
耳を澄ましても聞こえてくるのは葉擦れの音だけである。
これは見失ったかと思って戻ろうとする時に視界の隅におじいちゃんの姿が見えた。話しているようなのでこっそり近づく。
ソハルが少し緊張している事が顔色から分かる。会話のペースはおじいちゃんが握っているようだ。ここは年が上の方が主導権を取ったのだろう。おじいちゃんは外見から見て間違いなくソハルより上だろう。ただ上だろうというだけで何歳かということは一緒に過ごしているラルクも知らない。
おじいちゃんは自分のことを話したがらないから聞き辛いのもある。
後ろから見ていることで何となく感じたことだが、おじいちゃんとソハルの関係が親とと子供みたいに見えた。
少なからずラルクには親という存在がいて欲しかったのだろう。仕方が無いことだとも諦めてもいる。
割と小さな声で話している二人の話を聞くために少し近づく。
「――しが『紅の旋風』だったとはのう……」
「……まあ、そう呼ばれてました」
「!!」
紅の旋風という言葉が聞こえ、それをソハルが認めたことでラルクは口がぽかんとあいた。
ラルクはその名前を知っていた。好きな本に載っているのだ。ドラゴン相手に一人で立ち向かい激闘の末勝利したという伝説並の偉業を成し遂げて見せた人である。
凄いのは『一人で』倒したという事である。
ドラゴンを倒したという記録は昔からある。だがそれは二百人ぐらいの精鋭が集まって前衛と後衛に分かれ、前衛がひたすら守りを固め後衛が弓矢で攻撃し続けるというシンプルだが強い作戦である。
しかしそれでも犠牲者が出る。五十人位は帰らぬ人となってしまうのが常だった。
その憧れてる人が目の前にいるソハルだという。
確かに思い出してみれば、助けてくれた時の容姿は似ていたのだが武器が違った。
双剣ではなく両手剣を使っていたと本には書いてあったのである。
ラルクの頭はまた疑問符に埋め尽くされていった。
明日は更新するか分かりません。
なるべく努力しますが……




