第二千八百五十八話
夜中に大講堂に集合して通信を繋ぎ、先生方と有志で集まる。
理華ちゃんが発起人と聞いて驚いたけど、同時に強い期待もあった。メッセージが回ってきたときは。
だけど大講堂に足を踏みいれて、シオリ先輩が壇上で険しい顔つきで先生方と話しているのを見て、気を引き締めた。解決や答えを期待する場じゃない。ここは真理を探究する場だ。
「春灯!」
どこからか呼ばれて見渡すと、最前列の席でマドカが手を振っていた。ごった返す構内で、じりじりと進む人の流れに気が急く。やっとたどり着いて、それから十五分ほどすると大講堂の座席がほとんど埋まった。
マドカたちから事情を聞いている間に大学部の愛生先輩たちも集まっているのが見えた。それから聖歌ちゃんたちの姿も見つけた。けど理華ちゃんの姿がない。キラリに肩を叩かれて、壇上を指差してもらって、シオリ先輩たちの輪に理華ちゃんが混じっていることに今更気づく。
それからさらに数分の後に、舞台袖から小楠ちゃん先輩が歩いてきた。自然と全員が静まりかえる。
『現状を説明する』
壇上のマイク越しに生徒会長は、先日の関東事変についての説明を行った。次に、そこでなにが起きたのかを読み取る、ひとつの仮定を見出したことを告げて、理華ちゃんにマイクを委ねた。
短い挨拶をしたのちに理華ちゃんが自らの仮説を説明する。
いつものようにシオリ先輩が端末を操作。先生が照明を操作して、明かりを抑えた。ただいま夜九時過ぎ。スクリーンの明かりが眩しいくらい。ちょうど映画が始まる前の予告くらいの薄暗さのなかで、プロジェクターが投射したものに、みんなの意識が釘付けになる。
『昨日、星蘭をはじめ識者と情報を共有して検討したところ、関東事変について、これまでとは異なる推論に至りました。事の発端は、某テレビ局、地下駐車場』
関東の地図を写した地図が東京某所にクローズアップしていく。
『青澄春灯がいた場所です』
一瞬だけざわつくが、小楠ちゃん先輩が「静かに」と呼びかけて、程なく沈静化。一方、私は下唇を噛んだ。キラリが身体を寄せてくる。未来ちゃんが手を握ってくれる。それでも、落ち着けそうになかった。
『SNSの情報などを洗ってみていただいた結果、ほぼ同時刻に霞ヶ関一帯を中心に異変が起きていることが確認できています。そこを中心にして、じわりじわりと関東中に広がっていった、というのが、これまでの見方です』
小楠ちゃん先輩のまとめ、そして理華ちゃんの語りで再確認する。
『被害は都心に偏りがありますが、人が密集する場所にも同様のことが言えます。逆に山間部や田園地帯などは、あまり被害が見られません。関東四県において、傾向が顕著です』
このあたりはワイドショーなどでさえ触れていますね、と理華ちゃんが付け足した。
『まるで人を媒介して広がる異変などと言われています。現に電車や高層ビル、タワーマンションなどでの被害は深刻なものでした。そのため、人の密度が深刻な被害を生むとまで言われています。一方で』
理華ちゃんが壇上にデスクと椅子を持ち込んで端末を操作しているシオリ先輩に目配せをした。ぱっとスクリーンの映像が切りかわる。つぶやきアプリの、いくつものスクリーンショットをまとめたものだ。
肉腫卵、そして卵から飛び出た小鬼。小鬼に抱きつかれた人。巨大な鬼や牛鬼などに変容した人。この四点で整理されている。
『突然、予測不可能な場所に生じる卵。割れて出てくる小鬼。小鬼に取り憑かれると怪異になる人。この連鎖反応こそが、人の密度に連鎖して被害を拡大させたと見る向きも強くありました。もっとも、集団幻覚だの、未知の寄生生物だの、いろいろ言われていますけど』
私たちはそれが実際に起きたことだと知っている。
『卵、小鬼、怪異化。この三点が目下、我々が明らかにするべき謎でした。しかし、そもそも卵が出現する範囲が拡大したこと自体が、よくわからないんです』
シオリ先輩が端末を操作しながら、机に設置されたマイクに口を寄せる。
『これは卵を発見したと確認できている地域にまつわるマップです』
スクリーンの映像が切りかわり、再び関東の地図が表示される。赤い点が無数に表示されていく。とりわけ東京都心部はほとんどが真っ赤だ。だけど、それだけではよくわからない。
そうだ。どう見ればいいのかがわからないんだ。
『霞ヶ関を中心に半径四十キロの円を描きます』
シオリ先輩がキーを叩くと、地図に青い線で円が足された。そこまできて、おぼろげながら、見方がわかってきた。
半径四十キロ。八王子がぎりぎり収まりきらないし、神奈川は横浜より南に届かない。千葉に至っては房総半島の半分以上を覆えないし、茨城もカバーできてない。埼玉だってそう。これ、群馬に届いているのかって感じだ。
だけど赤い点は関東中に広がっている。もっと言うと、神奈川では三浦半島から小田原に至るまでが真っ赤だし、千葉は市原市あたりが真っ赤。木更津も銚子のあたりも例外ではない。茨城は水戸はもちろん、ガルパンでおなじみの大洗も赤い点がある。
都市部や人の集中する場所なら、半径四十キロを超えても赤くなっているのだ。
『ここに路線図を追加する』
緑の線で関東の電車各路線が表示されると、いよいよ露骨。
赤い点が円の外に出ている地域に関しては、路線図を軸にして拡大している。
『次に新幹線の路線』
シオリ先輩が言うまで、すこしも考えつかなかった。
そうだ。電車と卵に関連性があるなら、新幹線によって全国中に拡散したっておかしくないはずだ。侍隊が常駐しています、なんて話、聞いたことがないのだし。もし車内で卵が発生していたら、山手線とかの在来線と同じくらい甚大な被害が出ているはず。でも、そんな報道、聞いてない。
白い線で新幹線の路線が表示される。続いて地図が縮小されて、関東甲信越まで表示された。新幹線の路線において、神奈川から静岡にかけての線に、赤い点が見える。けれど静岡に入った途端に赤が焼失する。それは東京から長野に向かう新幹線においても、東北に向かう路線においても同じだった。関東を区切りに、点が焼失する。
『飛行機なども同様でした。不思議なことに、関東に限定されているんです。かといって、関東中に満遍なく異変が生じたわけではないのは、地図をご覧になっていただければわかります』
そうだ。人が密集するほど被害が出ている。卵が確認されている。
私にとっては新鮮な内容だったけど、近くの席にいるマドカは「その先でしょ」と苛立たしげに呟いていた。きちんと分析している人たちにとっては、既知の内容なんだ。でも、それもそうか。すごくよくまとめられているけど、だからこそ一朝一夕に作られたデータじゃないのもわかるもの。
警察あたりはとっくに把握している内容なのだろう。
『じゃあ人が集まっていれば生じるのか。そうはいかないんです』
理華ちゃんがそう言うと、シオリ先輩が再びキーボードをたんと小気味よく叩いた。
映像が切りかわり、赤い点だけが消え失せた関東の地図に戻る。問題は、ここからだった。霞ヶ関を中心に赤い点がふつふつと浮き上がるものの、それは最初、都心に限定されていた。だが路線、とりわけ山手線などの都心の路線を中心に赤い点がみるみる拡大していき、各隣接県のアンテナタウンへと各路線を通じて広がっていく。そこから隣り合う形で点が増えていくことはあっても、なにもないところから点が生じることはない。それは最初だけ。
『これを見ると、むしろ人を媒介に広がっていく様が見て取れます。でも、そうなると不思議なんです。人が卵を出しているわけじゃないんですから』
たしかにそれはそう。
口から卵をぐぁぱあ! と吐きだす魔王がドラゴンボールにいた。あんなノリで、小鬼は卵生なのか。実際に卵から孵っているのだから。ちなみにいうと人は卵生じゃない。胎生だ。胎内で栄養を摂取して育ち、生まれるもの。卵生は卵の仲にある栄養を摂取・消費して育ち生まれるものだ。
端的な問いがある。
卵を生んだのはだれ?
『霞ヶ関一帯を軸に、人を媒介して広がっていく卵発生現象と言い換えることができます』
卵が発生する現象そのものを、人の移動によって拡散・拡大していく。
『では、関東事変を起こした者が、それぞれの移動経路で実践してみせたのでしょうか? ひとりでは不可能です。あまりにも移動先が多すぎる。かといって、どれだけ人手を増やしてもカバーしきることができません。各路線の各駅で、人が下りて、卵発生現象が拡大しているのですから』
数百人? もっと? 必要になるかもしれない。
『ましてや電車内で卵が発生したら? 拡大作戦の確実性が損なわれます。それを見越して大勢を集めるなんて、とても現実的じゃない』
犠牲になることを前提にするのもおかしいし、いったいどれだけの人員が犠牲になるかもわからないなんて、それはもう作戦じゃない。そんな無茶を実践した軍が実際にあるから、なんとも言いがたいけど。あいつがそれを狙うのかっていうと? 私には信憑性の欠片も感じられない。仲間がいるタイプにも見えないし。偏見だけどさ。
だとしたら、あいつはどうやったんだろう。
『これだけの術をどうやって? いったいいつ準備してきたんだ? なぜ我々は気づかなかったのか。少なくない人たちが気にする問いですが、未だに答えは出ていません』
そうそうとマドカがうなずきながら呟いている。やっと本題に入ってきたぞと興奮しているのか、キラリが面倒そうに私にくっついてきた。キラリの向こう隣で尻尾をぱたぱたと振っているのだろう。
『だから発想を転回するんです。既に術の準備はできていた。術者はそれを利用したのだと』
一瞬、意味がわからなかった。
どういうこと? あいつが使った術じゃないってこと?
いや、そう言ったって。言ったよね? 言っちゃった。
じゃあ、だれが? だれの術だっていうの?
『ここで疑いがあるのは、国会議事堂にクローン議員を置き、さらにはビル連続爆破テロの主犯と見られる通称”社長”たちクローンを製造、運用していた者たちです。千葉県某市の住宅街の住民たちをまるまるクローンと入れ替えていた者たちが怪しい』
マドカがうんうんとうなずく。一方、後ろの席からカゲくんの「うん?」と疑わしげな声が聞こえた。
『士道誠心が迎えいれたかつてのOBである平塚氏。彼のような、特定の霊力の持ち主を生み出そうとしていた者たちこそ、怪しいんです』
理華ちゃんは繰り返す。三度重ねて、嫌疑を色濃くする。
『でも、その怪しさに具体性はありません』
お?
『人に取り憑いたら怪異に化かす小鬼の卵。すべてを読み取ろうとすると、なにをどう取ればいいのかわからなくなる。鍵はむしろ、目的にあります。この場合の目的とは?』
理華ちゃんが右手を掲げて、指を鳴らした。
『人を怪異にすること』
息を呑む。
『彼らは特定の霊力を欲している。そして霊力の発現の有り様を探っている。さらに歪な姿に変えられた人たちがいる』
軽井沢の施設をはじめ、各所で保護されている。けれど、保護というのは聞こえのいい言い方に過ぎない。隔離的で、おまけに排斥されている。街中から。
『ところで、四校と侍隊には共通の常識があります。関わらないかぎり知ることのない常識が。それは、我々の欲や願望が隔離世で邪となり、放置された邪は成長して、やがて黒い御珠になるのです』
だからこそ侍隊は隔離世で邪を討伐する。黒い御珠にならないように。あれができると、大量の邪が出現して手に負えないことになる。おまけに邪を生み出した人の現世の状態を狂わせる。凶暴にする。悪くすれば、バケモノみたいになってしまう。通常では考えられない怪力で、無茶苦茶に乱暴に振る舞うようになる。
『現世の人を変えてしまう。けれど、ここで転回するんです。怪異にして、その力の有り様を知りたいなら? むしろ、邪は討伐されるべきではないし、早く育つべきである、と』
私たちや侍隊と真逆のことをする、と。
『そんなことをしたら? 当然、侍隊に気づかれてしまいます。全国各地の交番にさえ、最低でもふたりがいるよう努めているんですから。実態はさておき、ね』
警察署にしかいられないのだとしても、なるべく手広くカバーできるようにがんばっている。予算削減に狙われて、警察内でも立場が低く、居場所もない。なにせ警察がオカルト人員を抱えているなんて。なにか寺社仏閣のよからぬ影響でも受けているのではないかとか、カルトと関わりがあるんじゃないかとか、あまり評判もよくない。
それでも粘りを見せているのが、侍隊。世知辛い。だけどちゃんと働いてる。
『謝肉祭遊園地のような秘宝は、彼らにとっては願ってもない便利なものだったでしょう。侍隊に気づかれずに実験を行える場所が、彼らにはどうしても必要ですから』
侍隊が細心の注意を払う現象を引き起こしたい連中にとっては、隔離された場所が必要だ。
『ここで考えるとしたら、むしろ現象の限定。星蘭には狐憑きの家系があったり、蜘蛛にまつわる家系があったりするそうです。鬼を宿す者がいるのなら、その家系の謎が解けるなら? 霊力の発現において、なにかひとつでも再現性を得られたら? 彼らは率先して利用したのではないでしょうか』
『その研究結果としての、クローン技術ではないかと見ている』
理華ちゃんの話が脱線気味で回り道に入っていると感じたのか、シオリ先輩が釘を刺すように見解を示した。理華ちゃんはすこしも気にすることなく、話を続ける。
『つまり、隔離世と邪の性質を利用した術を、彼らは開発したのではないか。その仕組み、あるいは術を、関東事変を起こした者は利用したのではないか。そういう見解に落ち着きました』
「待って」
マドカがたまらず立ち上がった。静寂に包まれた大講堂のなかで、彼女の声は大勢の衣服や空間によって弱々しく吸収されてしまう。ライオン先生がマイクを手に、ただちにやってきてくれた。
先生にお礼を告げて、マドカが右手で前髪を横に払う。下唇を舐めてから、ぐっと結んだ。三秒、ためたというより、覚悟に必要だったのだろう。
『待ってください。卵発生現象は、では、関東中に張り巡らされていたというのですか? でなければ関東に限って、この現象が起きて、関東の外に出て消える理由が説明できません』
『すこしちがいます』
理華ちゃんはすこしも動じない。
『この術。いや、この関東中に張り巡らされた結界は、あくまで、関東に留まる。けれど、場所によるのなら、卵発生現象は関東中に直ちに同時多発的に起きるはずだ』
『それなら、いったいどういう仕組みだと?』
『だから、人です』
理華ちゃんは明言した。
『関東という結界内で、人を起因して、伝染し拡大していくんです。たとえば発生要因αと名づけてみましょうか』
ただちにシオリ先輩がスクリーンの映像を切りかえた。
デフォルメされた人が十人、映し出される。トイレの男性のアイコンとさして変わらない。すこし離れた場所に、人間アイコンと同じサイズの鶏の卵が表示された。
『人が卵に近づくと、発生要因αを保有する』
理華ちゃんの説明に合わせて、十人が卵に近づく。すると十人が赤く染まる。
『発生要因αを保有した人が他者に接触すると、接触した人たちも保有する。ウイルスが拡散するようにね』
ぐっと画面が縮小されて、大勢の小さな人アイコンが十人を中心に距離を開けて表示される。
十人が散らばって、大勢の人たちに近づくと? たちまち、近くにいる人たちから赤色に染まっていく。
『肝心なのは、ゾンビ映画のように噛まれたら移るわけではないこと。感染力の高い感染疾患とちがい、本人に具体的な症状が出ないこと』
『つまり?』
『複数名の発生要因α保有者が集まったとき、そこに卵が発生する、と仮定しています』
『そんな術を、いったいなんのために? なぜ関東に結界があると?』
『それは現在調査中です。具体的な調査内容については、その要件を絞るところからですが、その性質上、滅多なことでは使用するつもりのない術だったのではないかと推測しています』
じゃなきゃ困るだろ、と。マドカが力なくぺたんと座りながら呟いた。
つまり、あれ? 製造開発者たちが作ったやっばい術を、あいつが転用して混乱を招いた、と? でもって、私はその術を破壊してみせた、と。そういうこと?
なんじゃそりゃ!
『また、これほど巨大な規模の術を仕込める者たちが、これだけで終わるとは到底思えません。様々な厄介な術を、いくつも仕込んでいると推測しています』
理華ちゃんのこの発言に、大いにざわつく。
当然だ。あの夜はもう、ひたすらに最悪だった。不可逆なダメージを負ったのは私だけじゃない。関東中で死傷者が出ているのだから。
『待って、待ってください』
片手を卓について、なんとか立ち上がったマドカが問いかける。
『そんな術を仕込んだ連中がいて、それを発動させた者がいる。そういう事実関係であっていますか?』
『そう考えています』
『なんでそんな厄介なことを!』
『発動させてしまえば、我々が放っておかず、ことによっては破壊するからです』
『はああ!?』
理華ちゃんは一切動じずに答えちゃう。マドカにとっては独白のつもりだったとしてもだ。だから思わずマドカがマイクに大声をぶつけて、みんなして耳を押さえる羽目に。
獣耳がついてる勢はどうなったかって? 身もだえしてる。頭がきんきんしてね!
『ついでに言うと人を怪異にするだけが目的ではなく、この術は、なんらかの目的のために構成された術のひとつに過ぎないかもしれません』
もうこうなると、みんな理解が追いつかず限界だった。
シオリ先輩が咳払いをして、小楠ちゃん先輩がマイクを手に理華ちゃんのそばへと戻る。
『ひとまず今夜はここまでとしましょう。現状の報告は以上です。質疑応答の時間を設けますので、なにかあったら挙手を願います』
それからどんな会話があったのかも、私は覚えていない。
すこしも頭に入ってこなかった。
あいつ、なんなん!? という怒りで心は荒ぶっていた。だけど同時に、製造開発者たちの狙いと、その執着に怯えてもいた。人を人とも思わない連中がかけた術が、まだまだ潜んでいる。それだけじゃなくて、巨大な術の一部でしかないなんて。そんなのあり得たら、じゃあ、どうしたらいいの?
あと、それだけのことをしでかす連中が、わかりやすい反撃だの反応だのを示さないのはなぜ? 私たちに観測できないのは、いったいなぜ? 隠れているからだけじゃない理由は、いったいなに?
わからない。
ただ、製造開発者たちは隔離世の性質さえ利用して、なにかを作り出そうとしているのはたしかだ。
話の発端は、ミコさんみたいな存在じゃなかったか? じゃあ、あいつらはミコさんを作ろうとしている? それこそ、ミコさん本人が気づいてどうにかしちゃいそうなものだ。
だから連中はひっそりと、こっそりと、事を運ぶしかない。
そして実際に、だれにも気づかれない形で術を組み立ててみせた。もっといえば、それをあいつは台無しにしたのだ。
その割には国会議事堂前で見た、あいつの顔は冴えなかった。
未だにわからないことまみれだけど、まだまだ根が深そうだぞ? この事件。
つづく!
お読みくださり誠にありがとうございます。
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